月刊群雛3月号 念じた先の光
月刊群雛2016年3月号が発売されています。ちょいと遅くなりましたが、感想などをお送りします。
今回の群雛は、見所たくさんです!
まずは自分の作品から! 新連載「太陽のホットライン」で載っています。ちびでどじな小学生で快速FWの春日太陽君が、地元クラブ柏レイスターズに入ろうと、セレクションに挑んでいます。
レイソルをモデルに、セレクションも取材に行って書きました。よろしければぜひご覧ください(^^)/
さて今回の巻頭記事は、大西寿男さんの「セルフパブリッシングのための校正術」。全3回連載の第1回です。
まず、校正という実用的なノウハウについてというのが新機軸です。
今までは、セルフパブリッシング界隈のサービスだったり、プロモーションについてだったり、現状分析だったり。そういう作品の外側の話が多かったのです。クオリティを上げるためのテクニカルな話って、初めてじゃないかな。
しかも、それが3回連載。これも新機軸。
群雛は作品の募集方式にちょっと手を入れて、クオリティについて一歩踏み出しているのですが、ゲストコラムも歩調を合わせた感じですね。
内容は本当に実用的。見落とさないための具体的なノウハウとか、すごく役に立ちますよ! セルフパブリッシングする人は必見です。
そして毎回恒例でご紹介しています、編集長鷹野さんによるインディーズ作家に役立つショートコラムは、「SNSでの炎上と表現の自由」です。
ネットでちょくちょく話題になる炎上。それを回避する心構えについて書かれています。
まあ、メンタルタフネスに自信があれば、炎上マーケティングも手だと思うのです。なんだかんだで、みんな騒ぎが起きると見に行くし。
米大統領選のトランプ候補なんて、ネットのそういう部分を狙って仕掛けているような気がします。見出しになりやすい暴言調でしゃべった方が拡散する。効果抜群です。他にもそういう例をちらほら見かけますし。
ただ、自分の場合、作品にプラスかというと、そういうタイプの話ではないので、やってもつらいだけで何も残らなそう。やっぱり避けたいですね。
さらに今回はもうひとつ、おすすめの作品もご紹介。
群雛のラインナップは編集会議を経て決まるのではなくて、単純に入稿順なのですが、今回は神の采配が起きました!
巻頭ゲストコラムのあとに、偶然サッカー物が二つ続いたのです。ひとつは僕。そして僕の前が和良拓馬さんのスポーツエッセイ、「念じた先の光」でした。
サッカーはサッカーでもこちらは一味違います。冒頭試合風景で、ヘリコプターの音で試合が中断する様子が書かれています。音を出してはいけないサッカー。
そう、ブラインドサッカーです。
パラリンピックの種目にも採用されている、視覚障害者のサッカー。まさにそのパラリンピック予選を見に行った観戦記です。そういう一味違った着眼点がまず秀逸。
そして試合の様子を書き記す筆も、臨場感にあふれています。音を頼りにプレーしてるから、観客も音立てちゃいけなくて、かたずをのんで見守っている。そういう雰囲気が伝わってきました。
すごく面白く読めました。おすすめです(^^)/
他にも灰野蜜さんの「鳥籠の肖像」が少女の心理描写が細やかで、映像が目に浮かぶようでよかったり、波野發作さんの「ジョディ/スージー」がいい感じにくだらなくて笑えたり、なかなか読み応えのある号でした。
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