ジャンプ36号感想 本当はもっと
ジャンプの感想をブログじゃなくてツイッターに流す試み。表紙は「ブラッククローバー」。好みでいうと違うんだけど、だからこそ読んでて勉強になる。
「火ノ丸相撲」。星取りのパターンをいくつか予想していたんだけど、甘くない方で来た。となると最後まで厳しい可能性があるので、目が離せない。
「食戟のソーマ」。鍵とか月とかの伏線をどう使うのかなーと思ってたら、今週来た。待ってましたの逆転への展開。こういう伏線の張り方と回収の仕方がほんとに上手くて面白い。
「僕のヒーローアカデミア」。話が進むにしたがって、積んできた物が効きだして、燃える展開にどんどん深みが出てくる。決め台詞に震える。
「背すじをピン!と」。面白さって刺激の密度なんじゃないかと思ってるんだけど、この漫画はほんとにそれ。どのコマにも気持ちが詰まってる。先輩がぎゅっと抱きしめるところとかそのあととか、すごくいい。
「ニセコイ」。ちょっと前から気になってるんだけど、これ、終わりに向かう流れだよね。どうなるんだろう。
というわけでジャンプ36号の感想でした。15/8/3
というわけで、今週からちょっと形式変えてみました。ツイッターで流しておいて、後でまとめて補足する形にしようかなと。
その形式第一弾の今週、この中で補足するとしたら、「ブラッククローバー」と「背すじをピン!と」。刺激についての話です。
今週から変えるということで、書影も電子書籍にしてみたよ!
「面白い」は主観なので、人によって全然違います。読むだけなら、自分の主観にそって楽しめばいいんだけど、提供する側になると、主観を客観に持っていかなくてはいけません。そうすると、好みがあるのは当然として、こちらで心がけることができるのはなんだろうということになります。
そう考えてたどり着いたのが刺激の話です。読んでいる読者の脳に、どれだけの刺激を与えられるか。
刺激という言葉を使うと、派手な何かという語感がありますが、この場合はもっと広い意味です。しっとりしてたりほわほわしてたりも刺激。読み手の感情を動かせるかどうかということです。
その刺激の密度が高ければ高いほど、脳に反応が起き、感情が揺さぶられて、面白いと感じる。
で、どの刺激が好きというのには、読み手の個人差がある。
そういうことだと思うのです。
「ブラッククローバー」は毎週わりと頻繁に、感情がどーんと爆発するカットが入っています。前作に比べて頻度が上がっているので、多分意識してやっているんだろうと思います。
僕は、爆発する瞬間だけではなくて、その前の感情が高まっていく所に感情移入してぞくぞくするタイプで、好みとしてはちょっと違う。これは以前チラッと書きましたが「ワンピース」もそうです。でも重要なのは刺激の密度なので、ぎっちり詰め込んである物は結果が出ます。
作者の熱量とか思い入れが大切だと思うのも、自然と情報の密度が上がるからです。
「背すじをピン!と」はその感情の高まりをうまく描いているので、好みなのです。出来事の刺激としては、「ダンス始めて試合に出たら上手く踊れませんでした」だから、そんなに大きくない。でもその「上手く踊れなかった」のところに感情をぎっちり詰め込んでいる。
いいなと思ったシーンのところでは、「可愛い後輩が緊張のあまり立ちすくんじゃったけど、がんばって最後まで踊ったので、慰めてほめてあげたい」という先輩の気持ちが描かれています。
リオ先輩と秋子先輩では性格が違って、その気持ちのあふれ方も違う。細かいしぐさや行動まできちんと描かれていて、内心での高まりがとてもよく伝わってきて、刺激を受けるのです。
この「刺激を伝える力」が漫画の強みなんじゃないかなあと思います。さて、小説ではどうするか。
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