月刊群雛2月号と別冊群雛
月刊群雛2月号が発売されています。
そして、創刊から一周年ということで、別冊群雛も発売されているのです。こちらは記念日がテーマの短編集。
一周年、おめでとうございます!(^^)/
僕が載ったのはまだ一度だけなんだけれど、もうちょっと参加したいです。元になる未発表原稿はあるので、改稿して、連載してみたい。改稿の時間がないのが悩みなんだけど、次の企画を書き終わったら取れるはず。がんばろう。
さて、今号の巻頭記事は主催者の鷹野さん。第一回電子雑誌サミットのレポートです。
2014年12月22日に、トークライブハウス高円寺パンディットで行われたイベント。司会はウェブマガジン「マガジン航」の仲俣さん、登壇者が、「AiR」の堀田さん、「トルタル」の古田さん、「月刊群雛」の鷹野さん。
「AiR」は著名作家さんも参加して、かなり話題になった雑誌。2010年から年一冊のペースで現在4号。「トルタル」は無料でEPUBで配信。こちらは2012年創刊で現在6号。群雛は月刊だから、この中では一番活発に活動してますね。
この記事を読んで思ったのは、電子雑誌とひとくくりになっているけれど、ずいぶん立ち位置違うなあということでした。
「AiR」はもともとプロの人達が集まった雑誌です。だから、商業ベースの考え方に一番近い。それでも話題になった創刊号が9000部ほどで、今は約900。厳しいですね。
「トルタル」は無料で配っているので、ある意味プロモーション目的。6号で15000超のダウンロードだから一号辺り2500ぐらい。なかなかいい数字です。有料化も考えているそうですが、ここからどうするのか。
「群雛」は無名のインディー作家がプロモーション目的で集まって、でも有料。両者の中間に位置しています。その結果、ちょっと課題が生じています。
正直に言うと、作家に優しすぎるシステムになっています。掲載枠は早い者勝ちで、編集権がかかってない。一応誤字脱字ぐらいのチェックは入るけど、好きなものを好きなように書ける。要は「売りもの」にする努力はしていない。しかも書く人は僕も含めて無名。なのに、有料。作家の都合ばっかりなんですよね。
僕自身は「売りもの」にしようとしすぎると、同じ物ばっかりになってつまんなくなっちゃうから、みんな好き勝手書いた方がいいと思っているのですが、ただそういう狙っていない状態で当たりが出るためには分母を大きくしないといけません。
当たりそうなものをあえて狙わないんだから、当たり確率が下がるのは当然で、たくさんの屍の上にきれいな花が咲くわけです。これは掲載人数を絞った「雑誌」という形態と矛盾します。雑誌はこれをやったらダメなのです。
読者のことは考えてないんだから、当然売るのは厳しい。実際そうなっています。
でもじゃあ売れるようにするべきかというと、それも考えもので。
プロが集まった「AiR」があの数字なんだから、ちょっとやったぐらいじゃ焼け石に水だと思うんですよ。そこを目指すべきなのか。
僕はそれより、徹底的に「作家のための本」にしていいんじゃないかと思います。日本独立作家同盟の会報的な本。「あの人こういうの書いてるんだ。自分もがんばろう」と刺激を受けるための本。
そういう意味では、同盟とワンセットで考えるといいんじゃないでしょうか。同盟をもっと盛り上げると、群雛を買う人が増える。そういうサイクル。
日本独立作家同盟は今度NPO法人となるそうです。その辺りも注目です。
今回はちょっと厳し目に書いてみました。失礼しました。
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