魔法科高校の劣等生8 追憶編
魔法使いの劣等生8 追憶編 (佐島勤・著)を読みました。
仕事から帰ってきて一冊読むのは、スイッチ切り替えのルーチンとしていいかもしれない。楽しく読んで、やる気ももらえます。
問題は、夢中になって読んでいると、寝る前にやらなきゃいけないゴミ出しが頭からすっぽり抜けてしまうことです。また出しそびれたよ。
深雪がまだ事情を知らず、感情乏しく差別的な扱いにも抗議の色を見せない達也が理解できずに、兄を疎ましく思っていた頃のエピソード。それが現在の事件の心理的な背景として絡むように、回想として差し込まれている構成。
達也の超絶シスコンは、実は魔法の能力を高めるために精神改造された結果、唯一残された強い感情だから。
深雪の方はそういうことはなく、兄なのに守護者として下僕扱いという達也の存在が、しっくりこずにいらいらしていました。それが、実はかまってほしいのかもとか、実は使う立場より慕う立場の方がしっくりくるのではとか、だんだん自分の隠れた本心に気づいてきて。
「お兄様の腕の中が私の居場所」という今のポジションに至るのです。こう見てみると、深雪の超絶ブラコンは天然物なので、より根が深いw
こういう回想物の面白さは、後でこうなるというのが分かっていて、そこにじりじり近づいていくところ。こちらの回想は、だんだんとその心地よい状態に近づいていくところが存分に楽しめてよかったです(^^)/
ただ、楽しく読むという点で言うと、最後にあった、さらに昔の四葉家のエピソードは、現在のこのゆがんだ状況の原因になった、とてもきついお話で、つらいものがありました。みんな不幸なんだよね。
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