日記・つぶやき2014

2014/12/31

2014年のかわせひろし

昨年は、「宇宙犬ハッチー 銀河から来た友だち」発売で小説家デビューという、とてもめでたい年でしたが、今年は一転、とても苦しい年となりました。

昨年末から今年春にかけて、4本の作品を提出して、全滅したのです。

特に最後の一本が、想定外のボツの仕方。

この年になると、いろいろと経験を積んだ結果、だいぶ自分が見えてきます。正直、自分の好みを100%押し出して書くと、お客さんの密度が薄いところに行っちゃうなというのは分かってて。

個人出版では、むしろそういう人のいないところで書いた方がブルーオーシャンだよなと思うんだけれど、商業出版の場合、期待される売り上げが二桁は違うから、それはあまりいい策じゃない。

ただ100%マーケティングによる打算のみでは、機微が分からず質が高められないので、世間の好みと自分の好みと、どこか重なってないかと知恵を絞って書くわけです。

そうやって策を練ったものがこれ以上ないボツの仕方をしたので、すごい八方ふさがり感に悩まされるようになりました。好きに書いてもだめ、知恵を絞ってもだめ、何やっても結局だめなんじゃないかと、モチベーションがまったく上がらない状態。

年末までには提出しようとしていた作品が、結局年越ししちゃうんだけれど、取材を追加して遅れた分はいいとして、推敲で全然文章がひらめかなくて苦しんでるのは、テンション上がらないせいもあると思う。

何とか月刊を保っていた個人出版の「君の守護者」が、あおりを食って止まってて、ひたすら苦しいだけになっちゃってますし。

まずこれを何とかするのが、来年喫緊の課題です。

というわけで、なんだか景気悪い文になってしまいましたが。

年変わったら、気分も変えていきたいですね。

それでは皆さん、よいお年を。

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2014/12/28

仕事納まらない

世間はそろそろ仕事納めのようですが。

全然納まりません。

むしろここから山場がやってくるのです。

そのため、結局、年内に推敲を終わらせるのは断念。

年賀状も終わってないよ?

今、山と積まれていた新聞が、どどっと崩れて、「大掃除はしないの?」という無言のアピールしてきたけれど、うん、そんなひまない。

残したいページだけ取ってから捨ててるんだけど、それができないので、ひたすら積み増し。

大掃除なんていつもしてないから大丈夫だ。例年より、整理してない本やら新聞やらがうず高く積まれているような気がするけれど、きっと目の錯覚だ。

そんな年末なのです。

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2014/12/23

COP20とオーランチキチキ

ペルーで開かれていた国連気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)が14日閉幕した。2020年以降の新たな国際枠組みを決める「前哨戦」と 位置付けられ、オバマ米大統領と習近平中国国家主席が11月に温室効果ガス削減を共同発表するなど温暖化対策への前向きなムードが広がる中で始まったが、 交渉では従来通り先進国と途上国の対立が先鋭化。会期を2日間延長してどうにか合意に至ったが、来年末に予定する新たな国際枠組みの構築へ不安も残った。

時事通信14/12/20

結局、温暖化はまずいからCO2排出量を減らそうという先進国(主に欧州)と、先に経済発展したときにばんばかCO2を出しておいて、俺達が後を追おうとするとCO2を出すなと言いだす先進国ずるいという、途上国の意見が対立する構図は変わらず。

米中共同発表なんてリーダーシップ取ってるポーズで、内容全然たいしたことないですからねえ。

ちょっと調べてみたところ、アメリカは京都議定書離脱して、今のところリーマンショック以外はばっちり増やしてる。威張って言うことじゃなくて、「ごめんなさい、温暖化甘く見てました。今からがんばりますから許してください」な状態。

中国のは削減じゃなく「2030年ごろまでにピーク」だけど、ここ10年位で倍以上増やしてるから、あと何倍増やす気だという話だし。

ICPP(気候変動に関する政府間パネル)という、国際的な専門家でつくる、地球温暖化についての科学的な研究の収集、整理のための政府間機構があって、数年おきに報告書を出しているのですが、今年出た分はだいぶ警告の度合が強くなっています。

思い切りざっくり言うと、「今マジで規制に力を入れて、何十年かの間に排出量ゼロに持ち込まないと、まずいことになりますよ」というレベル。

この問題は昔からずっとニュースを追っているんだけど、研究が進むにつれだんだん気象学者の言うことがシビアになってきていて、読んでると不安になりますね。

ただ、この報告書の、これなら何とかいけるという「2℃上昇シナリオ」を、そんなことしたら経済壊滅と批判している記事も見ました。

まあ確かに、素人目に見てもかなり厳しいよなあと思うので、そちらも納得してしまい。

そしたら、実はすでにもう戻れない地点を超えちゃってて、行くも地獄、戻るも地獄という状態なのかなと、さらに不安感が増しました。

これを何とかするためには、少なくともまず原発は再稼動するべきと思われ、核廃棄物や廃炉の問題が解決しないというなら、時間を稼いでいるうちに新エネルギーを開発。

自然エネルギー、特に太陽光は今のままでは補助金詐欺というのが明らかになっているので、もっと技術開発を進めて。

その中で僕の期待は、よく書いてますけど、藻から油を取るバイオ燃料なのですが、うまく研究進まないかなあ。

ちなみに記事タイトルは、その油を作る藻類で有名なオーランチオキトリウムで、僕がどうしても名前が覚えきることができず、いつも「オーランチキ……なんだっけ?」となってしまうところからつけました。今も検索して名前確認したのです(^^;;)

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2014/12/21

STAP細胞と常温核融合

理化学研究所で行われていたSTAP細胞の検証が終了しました。

結果、再現できず。本人がやってもだめじゃあ、言い逃れできない。

なんでインチキ論文がばれないと思ったんだろうなあ。発表して他の人が実験を始めたらアウトなのに。

世界を変えるかもしれない話だったので、ほら話だったのがとても残念です。

一気に再生医療が進んで、人の暮らしが変わるんじゃないかと期待したのにね。

そんなことを考えていたら、ふと、世界を変えるかもしれないと思ったけどなかったという研究で、常温核融合を思い出しました。

超高温超高圧じゃないと起きない核融合。太陽で起きている反応で、原発以上の大出力が期待できる夢のエネルギー。しかし超高温超高圧がなかなか維持できず、ずいぶん長く研究しているのに、商業化にはいたっていません。

昔々、そんな核融合が普通に水槽の中で起こせます、という研究が発表され、大フィーバーになったことがあったのです。

で、こちらも、追試をしたら再現できず、やっぱりないよねということになったのですが。

そこまでは今回のSTAP細胞と同じだけれど、その後細々と研究は続き、なんとこういう成果が。

核融合じゃなくて元素変換なのではと研究を続け、少量ながら成功。もしかしたら、原発から出る放射性廃棄物を、別の種類の物質に変えてしまうことができるのではないか、と言われています。現代の錬金術ですよ!

インチキ論文は論外だったけれど、こんな逆風からの逆転もあるということで。

だいぶ肩身がせまくなっちゃってるみたいな理化学研究所の皆さんには、がんばり続けてほしいと思ったというお話でした。

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2014/12/20

今年が終わる

二日ほど前、仕事から帰ってきてTVをつけたら。

ちょうど何かの番組が終わるところで、最後の場面。

どうも、来週からは年末特番とかがあるようで、「今年最後の放送になります。それでは皆さんメリークリスマス、そしてよいお年をー!」とあいさつしてました!

待って! まだ今年終わらないで!

不意打ちだったので動揺してしまいましたよ。ふう。

というわけで、今年が終わる前に何とかしたい原稿の状況は。

ようやく推敲一周させたけど、まだ足りない。

あと何周かして手を入れないと。

さあ、緊迫してまいりました。来年をすっきりした心持ちで迎えることはできるでしょうか。

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2014/12/18

進捗状況悪い

自分の原稿の進捗状況。

悪いです。

最初目標が10月末だったんだけれど、もっとしっかり取材した方がいいかなと予定変更。ここまではいいとして。

さて推敲するかというところから、ぱったり進まず。

もがいてもがいて、全然進まない、いやむしろ沈んでいく底なし沼にはまった感じです。

年末忙しいのは確定なので、これじゃ年越しちゃうという焦りが生まれ、それにもはまっていく悪循環なのです。

自分のツイッター、トップに先月の「君の守護者」のつぶやきを固定してあるから、あれ見ても、やばい一ヶ月空いちゃうと焦るんですよね。

昨日ちょっと進みだして、「おっ、これなら終わる!」と喜んだのも束の間、また難所がやってきて、ぱったり止まりました(+_+)

年越しはいやだなあ。

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2014/12/04

はやぶさ2打ち上げ

天気が悪くて順延になってたはやぶさ2の打ち上げ。

3日の午後1時22分にロケット打ち上げ。3時10分ごろに探査機を切り離して予定軌道に投入成功です。めでたい!

前回のはやぶさは、相次ぐ故障でアップアップで、かろうじて帰還だったんですけど、その頑張りが美談に。

エンジン故障してもうだめだという時に、宇宙戦艦ヤマトの真田さんばりに「こんなこともあろうかと」があったり、最後の最後で地球を撮った写真が送られてきたり、もうほんとにドラマチックでしたからねえ。

僕も、もう探査機に魂宿ってるんじゃないかと思ったもんね。

しかし、現実としては、何とかタッチダウンしたけれど、サンプルはほんのちょっとしか採れてなかったりと、やはりかろうじての結果だったので。

2号機はぜひともトラブルなしで、万事順調に進んでほしいなと思います。

ちなみに去年書いたSF小説は、小惑星帯を舞台としてたので、あれが通ってたら時期的にちょうどぴったり出版だったのに、惜しいー!

ちょっと手を入れて、来年発表したいなと思います。

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2014/12/03

サッカーダイジェストが隔週へ

サッカーダイジェストが、週刊から隔週になるそうです。

去年サッカーマガジンが月刊になったのに続き、週刊から撤退。

もう、雑誌の後退戦は見慣れちゃったので、あまり驚きはなく。今は情報速いですもんね。週刊だと中途半端ということなんだろうなあと思います。

そういう僕も昔はサッカーマガジン買ってたけど、買わなくなっちゃってるし。週末のサッカーの記事が水曜だと、やっぱり遅い感じがする。エルゴラは買ってる。

情報流通が変わってくると、受け手の行動も変わってくるということでしょう。他人事じゃない。

これはただ速さの問題だけじゃなくて、逆にニュースは、あまりTVで見なくなっちゃった。このあいだみたいに火山噴火したとか、そういう映像は見るけれど、経済やらのニュースはネットで文字情報で読んだ方が詳しいから。専門家が解説してくれてたりするし。

専門誌として、そういう詳しさを追求する方へ舵を切ったなら、それはありだと思うのですが、先行したサッカーマガジンはどうなってるんだろう。ちょっと調べたけれど、発行部数とか見当たらず。売れてるのかなあ。

こういう変化していく事例を見ると、物語の流通も変わってきているけれど、さて、自分の見通しは合っているのだろうかと心配になります。

いやその前に、推敲進まないまま仕事が来ちゃったのを何とかしないと(^^;;) 仕事明けたら本気出す!(なんかまずいフラグ)

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2014/11/28

SF衰退論で考えた

このあいだのコミティアで思ったことの続き。

梅木君とあおき先生が、自分の好きなことを貫いた作品で、いい仕事をしているのを見て、「やっぱり自分の好きなことが得意分野になるんだし、そこで勝負しないとなあ」という思いを強くしたのです。

が。

僕の好きなジャンルと言えばSFがそのひとつなんですけど。

困ったことに、今年それで三つ立て続けにボツを食ったのです。うまくいってない。

さらに困ったことに、最近SF小説というジャンルは元気がありません。SFマガジンは月刊が隔月刊になるそうです。一応黒字だそうなのですが、月刊→隔月刊→休刊というイメージがあるので、あまりいいニュースには聞こえません。

そうなると、SFは衰退してるのかなあという気分になりますが。

でも、ハリウッドのSF映画がヒットしたりしてるし、SF的要素の入った作品はたくさんあるし。

衰退というより拡散してるのではないかと思います。

ちょっと別のジャンルで言うと。

例えば、ファンタジーと聞いた時、ぱっと思いつくのは、ドラクエとかのような、異世界、魔法、モンスターの世界観ではないでしょうか。でも実は、それはハイ・ファンタジーと呼ばれるジャンルで、それに対して、ロー・ファンタジー、またはエブリデイ・マジックと呼ばれるジャンルがあるのです。日常に不思議なものが出るジャンル。

つまり、古くは「オバケのQ太郎」、現在で言うと「妖怪ウォッチ」もファンタジーなんですよ。「指輪物語」から「妖怪ウォッチ」までと考えると、ほんとに幅広いですよね。

並べてみました。

SFの場合も似た構造があって、みんながSFと聞いてイメージするのは、ハードSFと言われるジャンル。一応それに対してソフトSFというジャンルが提唱されているらしいのですが、あまり定着していない模様です。

で、やっぱり、これも言ったらSFだよね、という作品があるわけで。

何があるかなーと手元のジャンプをぱらぱらめくってたら、気がついた。「暗殺教室」はSFですよね。殺せんせーは謎の人造生命体だもんね。正体の分からない謎の生命体ということでは、「ソラリスの陽のもとに」と同列なのだと考えると面白い。

これも並べてみました。

というようにSF的要素は、けっこう広く使われているのです。

さらにこのハイ・ファンタジーとかハードSFとかは、好きな人はこだわるけれど、一般的には面白ければどうでもいいというか。

まぜこぜになってたりするぐらいです。むしろそういう作品が多いんじゃないか。

このあいだ感想文書いた「魔法科高校の劣等生」は魔法を科学風味で解説してますし。

身近なところだと、梅木君の「あせびと空世界の冒険者」は、普通は冒険ファンタジーとされるでしょうけど、ヒロインのあせびさんはアンドロイドですし。

ただまあ、そう考えながらも、みんながSFと聞いてハードSF思い出すなら、そっちから行かないとSFという売りにはならないよなあとか。

でもボツになってるし、作風的に向いてないかもとか。

いろいろ考え込んでしまうこのごろなのです。

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2014/11/26

コミティアで思ったこと

正確には、最近思ってることを、コミティアで目の当たりにして思いを強めたという話。

梅木君の手伝いということで出かけたのです。「あせびと空世界の冒険者」は9月に単行本が出て、それがすぐに続々重版という好調な滑り出しだったので、やはりそれを読んだお客さんもやってきます。とても盛況でした。

来月には単行本の2巻、そしてそれに合わせて雑誌の表紙&巻頭カラー。大躍進中なのです。

でも、すごいなあと思うけれど、意外ではないのです。「あせび」の世界観が、ちょうど空いてるところにはまるんじゃないかと思っていたので。

例えばアニメでラピュタだったり、飛行船が出てくる空の冒険物は、好きな人が多いはず。でも、漫画で似ているやつをあげなさいとなった時、思いのほか出てこない。ブルーオーシャン。

しかも梅木君は、同人誌でこの世界観でずっと描いてたし、他に雑誌に載った漫画もある。ずーっと練ってた世界。そこでお話を転がせる力があることも知ってるから、思ってたよりハイペースだけど、意外ではない。このままどんどん行ってほしいです。

あおき先生の同人誌にも刺激を受けました。

あおき先生が歴史に詳しいというのは、ナベ先生に聞いたり、HPを拝見したりで知っていて。時代物の漫画も描かれています。

でも、実際目にしたら、想像以上でした。むしろ自分が小説家になったから、250p分の文章の労力が実感できるので、これはもう余技のレベルじゃないなあと。

空きジャンルという点では、歴史物も、歴史を好きな人はけっこういて、かつ、戦国時代とか幕末とか、もしくは一部の著名人物とか、アイディアが集中しているので、空いてるところがありそうな気がします。

二人に共通しているのは、売れてるからそのジャンルに飛びついたのではなく、それが好きでずっと蓄えていた力が、作品に反映されているということです。

それで、自分もそういう勝負できるところに行かなきゃなあと、あらためて思いを強くしたしだいなのでした。

その点、今書いているのは、得意分野なので、ぜひ通ってほしいです。

そしてやっぱり、蓄えた科学知識を生かすため、SFも通したいと思っているのですが。

それについて考えてることは、次回。

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