あしたのジョー2 その7
終わっちゃうよ病が発症して、また間が空いたジョーの感想。
第36話「葉子…新たなる企て」
なぜかホセ戦の契約をたてに、もう一試合、ジョーに試合を要求する葉子。最初さっぱり意図が見えないように描いて、一人きりの時に本音を。
ジョーから野性味が失われたことを心配しているのです。完璧なチャンピオン、ホセに勝つには、それが必要だから。
そして「ケンカに強いタイプで、たくましく、ふてぶてしく、荒削りで、乱暴で、理論を越えた+αの底力を秘めた野生の男。力石徹と戦い、そしてリング上で死に至らしめた頃の矢吹ジョーのような強烈なタイプ」の選手を探してくるようにと、部下達に告げます。
やっぱり周りの人達は、どうしちゃったんだろうと意図を汲みかねているのですが、視聴者には分かっている。これも燃える構成ですよね。
第37話「野性児その名は…ハリマオ」
部下たちがそれぞれ別ルートで探していき、たどり着いたのは同じ人物。マレーシアの虎、ハリマオ。
野生の男と野生児では大違いw 動物過ぎるだろというぐらいのボクサーが来ました。しかしジョーは油断して不覚を取り、初対面で一撃KO。そして翌日、仕返しに行き、また油断して返り討ち。
とうとう売られたケンカを買うと決意。ジョーは野生を取り戻せるのか。
ちなみにこの回は、のりちゃんの失恋が決定的になった回でもありました。西と結婚したら気をつけろよとジョーにからかわれ、ジムを飛び出します。涙ぐんでたけど、心配して追ってきたジョーに泣きまねだと気丈に振舞います。ちょっとせつない。
第38話「意外な訪問者…ゴロマキ権藤」
ハリマオ対策で、ゴロマキ権藤に話をつけ、チンピラ連中を集めるジョー。ケンカの勘を取り戻すための、乱闘特訓。
しかし最後に権藤にKOされます。「強くなったな」と言うジョーに、あんたが弱くなったんじゃないかと権藤の返し。だいじょうぶなのかなと視聴者の心配をあおる回。
こういうじっくり盛り上げる展開が好きなのです。
のりちゃんと西とか、ジョー元気ないとか、こっそり伏線が張ってあります。どきどき。
第39話「ジャングルに…野獣が二匹」
ハリマオ回と思わせておき、なんと試合前にまさかのカーロス・リベラ登場。パンチドランカーになってすっかり落ちぶれています。
試合は苦戦するもハリマオをKO。その直後リングサイドに現れるカーロス。控え室に待たせます。そして試合後セレモニーもそこそこに、控え室に向かうジョーが立ちくらみ。
控え室で待っていたのは、パンチドランカー症状で見るも無残なカーロス。「なんてこった。あの稲妻みてえなジャブがこんなになっちまって……」ジョーは涙します。
パンチを繰り出す時に、静かに無音で、ぺしっと受け止める音だけ。そこで流れるBGM。回想シーンに入るとカーロスが、すごくりりしく力強いいい表情で立っていて、静かに降る雪がめっちゃ悲しい。名シーンだと思います。
症状が出ているため、手元がおぼつかなく、シャツのボタンが留められないカーロス。そしてそれを助けようとして、自分も留められないジョー。
気持ちを試合に向けておいて、不意打ちですごい重大なテーマが出てきた、衝撃の回でした。
第40話「燃えろジョー…標的が近い」
ジョーがパンチドランカーではないかと疑念が深まる回。最初から会談でジョーは足を滑らせている。
葉子はほぼ確信。おっちゃんは疑念を確かめるべく、ジョーをテスト。結果、ジョーは難なくテストをパス。さあ、いったいどちらなのかと、視聴者をやきもきさせる演出なのです。
最後は箱根のカーロスの元へ。分かれる時のカーロスのモノローグが、画面を二つに割って小さくなるカーロスの後姿とジョーの表情のアップという演出とあいまって、そりゃもう、涙を誘うのです。
もう何度も見てるのに、うるっと来たのでした。
そろそろ最後の戦いが近づいています。次ぐらいで感想文も終わるなあ。
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