SF衰退論で考えた
このあいだのコミティアで思ったことの続き。
梅木君とあおき先生が、自分の好きなことを貫いた作品で、いい仕事をしているのを見て、「やっぱり自分の好きなことが得意分野になるんだし、そこで勝負しないとなあ」という思いを強くしたのです。
が。
僕の好きなジャンルと言えばSFがそのひとつなんですけど。
困ったことに、今年それで三つ立て続けにボツを食ったのです。うまくいってない。
さらに困ったことに、最近SF小説というジャンルは元気がありません。SFマガジンは月刊が隔月刊になるそうです。一応黒字だそうなのですが、月刊→隔月刊→休刊というイメージがあるので、あまりいいニュースには聞こえません。
そうなると、SFは衰退してるのかなあという気分になりますが。
でも、ハリウッドのSF映画がヒットしたりしてるし、SF的要素の入った作品はたくさんあるし。
衰退というより拡散してるのではないかと思います。
ちょっと別のジャンルで言うと。
例えば、ファンタジーと聞いた時、ぱっと思いつくのは、ドラクエとかのような、異世界、魔法、モンスターの世界観ではないでしょうか。でも実は、それはハイ・ファンタジーと呼ばれるジャンルで、それに対して、ロー・ファンタジー、またはエブリデイ・マジックと呼ばれるジャンルがあるのです。日常に不思議なものが出るジャンル。
つまり、古くは「オバケのQ太郎」、現在で言うと「妖怪ウォッチ」もファンタジーなんですよ。「指輪物語」から「妖怪ウォッチ」までと考えると、ほんとに幅広いですよね。
並べてみました。
SFの場合も似た構造があって、みんながSFと聞いてイメージするのは、ハードSFと言われるジャンル。一応それに対してソフトSFというジャンルが提唱されているらしいのですが、あまり定着していない模様です。
で、やっぱり、これも言ったらSFだよね、という作品があるわけで。
何があるかなーと手元のジャンプをぱらぱらめくってたら、気がついた。「暗殺教室」はSFですよね。殺せんせーは謎の人造生命体だもんね。正体の分からない謎の生命体ということでは、「ソラリスの陽のもとに」と同列なのだと考えると面白い。
これも並べてみました。
というようにSF的要素は、けっこう広く使われているのです。
さらにこのハイ・ファンタジーとかハードSFとかは、好きな人はこだわるけれど、一般的には面白ければどうでもいいというか。
まぜこぜになってたりするぐらいです。むしろそういう作品が多いんじゃないか。
このあいだ感想文書いた「魔法科高校の劣等生」は魔法を科学風味で解説してますし。
身近なところだと、梅木君の「あせびと空世界の冒険者」は、普通は冒険ファンタジーとされるでしょうけど、ヒロインのあせびさんはアンドロイドですし。
ただまあ、そう考えながらも、みんながSFと聞いてハードSF思い出すなら、そっちから行かないとSFという売りにはならないよなあとか。
でもボツになってるし、作風的に向いてないかもとか。
いろいろ考え込んでしまうこのごろなのです。
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