月刊群雛10月号 〈普通〉の話をしましょう!
月刊群雛10月号が発売しています。
今回の巻頭は、吉野茉莉さんのゲスト寄稿「〈普通〉の話をしましょう!」。吉野さんは、このたび個人出版していた「藤本杏はご機嫌ななめ」が紙の本となり、商業出版デビューした方です。
自己紹介、商業出版と個人出版の比較と続き、個人/自己出版が今後発展していくには、「健全なコミュニティ」を作り上げることが必要だというお話でまとめ。試し読みでも読めますよー。
個人出版の発展って、出版全体にとっても大切だと思うんですよね。作家業って、職人的な部分もあるんだけど、面白さは腕前だけでは担保できなくて、アイディアが天から降ってきた! みたいな、偶発性に頼る部分もあるわけで。
そうすると、いろんな人がいろんなことを試している、多様性が大切。
でも最近は出版不況で、のるかそるかの冒険的に過ぎる企画とか、逆にベタだけどじっくりこつこつ個性を暖める企画とかは、なかなか通りづらかったりします。
そこで個人出版したものからピックアップすれば、作家は好きなようにチャレンジできて多様性は保たれるし、出版社は出来を見てから判断すればリスクを減らせるしで、双方にメリットが。
あと、「健全なコミュニティ」も大切だなあと思います。
友人の漫画家、梅木君の「あせびと空世界の冒険者」は、発売直後に増刷が決まり、さらに一ヶ月たたずさらに重版が決まるという、好調なスタートを切ったそうなのですが。
そばで見ていて、ほんとに人の縁が効いてるなあと感じるのです。
ずっとコミティアで「クラウディア航行記」を描いていて、それを推してくれる人の計らいで編集さんと出会い、同じ世界観で行きましょうという話になり、登龍門で一位に、連載となって。
単行本が出る段になって、さあプロモーションとなった時には、登龍門の審査員だった書店さんが推してくれたり、コミティアからのお知り合いの作家さんとニコ生に出たり。
コミティアっていうコミュニティから、いろいろスタートしてるんですよね。
漫画の場合には同人誌があって、いろいろ即売会があって、たくさんのコミュニティができてます。
日本独立作家同盟も、そういうゆりかごに育つといいなと思います。
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