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2014/09/16

シリーズ第一巻のような投稿作品

ラノベ新人賞で「まるでシリーズ第一巻の様な投稿作品」が過半数を占めているという悩み - Togetterまとめ  僕の感想は「まとめる事は評価されてないから仕方ないよなあ」。先払いだから、ビジネス的には最後はどうでもいい。

連載漫画もそうだけど、読者は「読む前に」お金を払っているから、最後の読後感はお金につながらない。期待感がお金を生む。なので煽ったり引っぱったりする能力が絶対的に重要。それに人気になったら狙った所では終わらせてもらえないんだから、きれいにまとめるなんてほぼない。閉じる力はいらない。

ところが読む方からすると、読後感は重要。何度も読みたくなるかどうかの分岐点。古本屋に売らず本棚に残しとく本は、そういう本。でも何度読んでも、払うお金はいっしょ。出来がよいほど、その読書体験一回に払う単価が下がるという構造。評価がお金に現れてない。

映画だと、何度も見に行く時とかDVDを買う時に、またお金を払うので、そこも評価されるんじゃないだろうか。電子書籍で、読み終わった時におひねり投げられるようにしたら、まとめる力にお金の評価がついていいかも。

僕自身はきちんと落ちてる話が大好き。落ちてないと、読んで付き合った時間が無駄になったような気がして嫌。そこで、漫画の時からそこに力を入れて、編集さんの評価ポイントと食い違うということをやらかしてるので、そういう所に評価がつくようになってくれた方が嬉しい。

というわけで、きれいに膨らませてきれいに落とす仕事に戻ります。がんばろう。14/9/10

ツイッターだと、140字で書くから、ズバッと切り捨てる書き方になってしまうんですけれど。

リンクを張ったまとめは、作家の榊一郎先生が、自分が新人賞の選考に関わっている経験からつぶやいたもの。ラノベはシリーズ物が多いため、そこの新人賞に送ってくる作品も、それを当て込んで完結していないものが多いけれど、果たしてそれでいいのだろうかというジレンマについて。

業界がそうなっているんだから、新人も影響受けてそうなるのは当然ということは分かっている上で、でもそれだと閉じる力を持っているのか評価できないと、悩んでおられます。

なんかとても歯切れが悪いのが、ああ、榊先生は全体が俯瞰できているから、逆に悩みが深くなっちゃうんだなあと共感できます。

なのに僕が「仕方ない」とズバッと切り捨ててるのは、立場の違いです。榊先生は代表作があって、もう選ぶ側になってるけれど、僕はそんなこと言ってる場合ではないのです。

もともとビジネスモデルとしては、先払いだから、期待感を煽るのが一番大切です。面白そうな設定、面白そうな展開。この先どうなるんだろう、きっと面白いに違いないという期待感で、読者はお金を払って読む。

さらに、ヒット作を立ち上げるのは難しいから、一つ当たったら、なるべく引き伸ばした方が、売り上げに貢献する。

だからまとめる力よりも、引っぱる力の方が、絶対的に重要。漫画やラノベがどんどんそういう方向へ進み、かつその手法で大きな売り上げを作っているのは、理由のあること。僕はその重要度合いを読み違えてたなあというのが、反省点なのです。

ただ、読後感に対してお金を払うシステムになっていないからとはいえ、それがまったく影響ないかというと。

長い目で見ると、その次への期待感、さらにはそのジャンルに対する期待感に影響しますよね。

いい読後感は大切。たとえ目の前にすぐお金を運んでこなくても。感動して何度も同じ本読むより、適当に切り替えて次の本買ってくれた方が売り上げ伸びるとしても。長くそのジャンルを愛してくれるお客さんを育てる。だから本当はまとめる力も大切。

作家は好きという気持ちがあって作ってるし、編集さんだって、本好き漫画好きだったりするわけだから、売り上げに対する合理性だけでは作ってない。「いい仕事」がしたいわけですよ。

自分の人生をこちらに進ませたような感動を、自分も作りたい。その矜持で、お金にならないところにも力を入れた、「いいお話」が作られてきた。

ただ、環境厳しくなると、そんなこと言ってる場合じゃないという圧力が、どんどん強まるかもしれません。未来の収穫も、今日飢え死にしたら意味がない。

だからこそ、そこで負けずに、今も未来も切り拓く、夢中で読めて読み終わって満足な作品を作れる、プロフェッショナルになりたいと思うのです。がんばろう。

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