月刊群雛5月号
月刊群雛5月号が発売になりました。
毎回巻頭にゲスト記事があるんだけど、楽しみにしているのです。今回はまつもとあつしさんの「僕がセルフパブリッシングできてない理由」。自己出版の現状を洗い出しています。サンプルで試し読みもできますよ。
自己出版の弱点は、編集者がいないことと流通の弱さ。特に流通でプロモーションの弱さが問題で、ソーシャルメディアでどうにかなるかというと、例えばツイッター上の有名人は既存メディアの有名人がほとんど。既存メディアで有名になる→フォロワーが増えるという流れなので、商業出版の代わりに自己出版ということにはなっていない。
既存流通の優位は変わっていないというお話です。
僕もこれに賛成です。
個人出版がー! といろいろ書いてきたのに、それでもいいのかというと。一番欲しかったのは「自分の最善」を出せる場所だったので。
それは整ったから大丈夫。
面白さは、何か客観的な指標で測ることができません。その人の性格によって感じ方が違ってくるからです。売れてる物が絶対的な正義かと言うと、支持者が多いのは確かだけれど、それでも全ての人を満足させられるわけではないのです。
それがすれ違った時に、今までなら「もうこれは俺の作品じゃない……」と心を蝕むような妥協をしなければならなかったところ。
自己出版ができるようになったおかげで、最後の手段、自分で出すができるようになり、心安らかになりました。納得できないのなら引っ込めてもいいのです。妥協するのもしないのも自己責任。すっきり。
そしたらあとは、どっちを選んでも、とにかく面白くするようがんばるだけだから。
さて、そうなると、商業出版と自己出版、紙本と電子書籍の関係を、どう考えていくかというのが、考えどころですが。
これは環境の変化に応じて、変わっていくものなのだろうと思います。
例えば、今、僕の主戦場である児童書では、子供の本との出会いの場が、主に図書館、図書室であること、すべての親が、子供にスマホ等の電子デバイスを与えることに肯定的というわけではないこと、など考えると、商業出版の紙の本で書くべきで。
変わるとしたら、電子教科書導入になって、小学生がみんなタブレットを持ってる未来が来た時とか?
上の年齢向けのアイディアは、さてどうしようというのが、目下の関心事。いろいろ試しているところです。
群雛はそのプロモーションの弱さを何とかしようという試み。今回から連載作品も始まりました。僕も何かできるかなあ。
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