殺人事件とコメディ
「ジェシカおばさんの事件簿」を見続けてます。
以前見たのはNHKでやってたころで、かなり久々に見てるんですけど。
その間に僕も漫画やら小説やらで話を作る仕事のプロとなり。
視点が結構違ってきています。構成とか見ちゃいますね。
ミステリーだと、刑事コロンボは最初から犯人分かってますけど、普通は真犯人が分からないまま進んでいくので、お客さんの視線をどう誘導していくか。怪しそうな人をダミーで置いて、この人かなあの人かなと振り回す。そういうところが肝ですよね。
もう一つ、ちょうど今見てよかったと思ったのは。
この作品がシリアスなストーリーではなく、コメディの要素を持っていることです。
本来なら人が死んでいるんだから、現場はもっと凄惨だったり沈痛だったりしているはず。でもたいがいのミステリーは、その辺をコントロールして話を進めていきます。それは描くべき要素じゃないから。
例えば名探偵コナンで、あんなにばんばん死体見てたら、ほんとは大人で探偵のコナン君はともかく、周りの友達の子供たちは今頃PTSDでフラッシュバックがひどかったりしてると思うんですよ。首吊り死体とか惨殺体をいろいろ見てるんだよ?
でもそんなところにページ割いても作品の狙いとは関係ないので、そういうリアクションは抑える。
ジェシカおばさんの事件簿の場合は、もっとすごくて、殺人事件とコメディは本来は相反しているはずなのです。でも楽しいし、かといって事件をおちゃらけて扱ってる印象はない。
どのシーンなら遊んでいいのか。緊張と緩和のリズムをどう作るか。
僕の話の作り方もそういうところがあって、キャラクターを動かすのに、楽しいシーンを入れないと動かしづらいのですが。
今回テーマ自体は真面目なので、一つ間違えるとばらばらになっちゃったり、お互いを殺し合ったりしてしまいそう。
真面目なのに楽しいという物語にするには、どの辺がツボなのかなと、そういうところにも注目しながら見ています。
| 固定リンク
「映画・アニメ・ドラマ」カテゴリの記事
- 表紙できた(2021.11.15)
- 締め切りピンチ(2018.11.12)
- 宇宙船サジタリウス(2015.02.06)
- あしたのジョー2 その8(2014.12.26)
- あしたのジョー2 その7(2014.12.24)
コメント