ヘビスープ
香港冬の風物詩「ヘビスープ」、後継者不足で伝統継承の危機
香港では冬になると、伝統食「ヘビスープ」を提供する店がにぎわいを見せるが、奇しくも巳年となる今年、こうした店を営む店主からは伝統を引き継ぐ人が減少していることを心配する声も聞こえてくる。
ヘビのほか、鳥や豚の骨からもダシをとり、5種類のヘビ肉などを6時間以上煮込んで出来上がるヘビスープは、1食当たり35香港ドル(約420円)で提供され、血行を良くし、体を温める効能があるとされる。子どものころ病弱だったというある客は、ヘビスープのおかげで病気にかかることが減り、冬にはインフルエンザの予防になると話した。
父親からヘビの扱い方からスープの作り方まで習い、跡を継いだというChau Ka-lingさんの店は、忙しい日には1日1000食以上も出るという人気店だ。しかし、Chauさんはもし他に職業が選べるなら、危険を伴うこの仕事 には就かず、誰かに技術を伝えたいとも思わないとし、「これで生計を立てているから何年も(ヘビを)殺してきたが、本当は嫌だった。ヘビの数はどんどん減っているが、私の仕事は変えられない」と不満をこぼした。
実際、ヘビを扱う小売店はとても少なくなってきている。その中の一つで110年続いているある小売店で64年間働いてきたというMak Tai-kongさん(84)は、これまでに約20人のヘビ使いを育ててきたが、新たに門をたたく人はおらず、同店の「新人」はすでに30年以上のキャリアがあるという。Makさんは後継者不足の原因として、劣悪な仕事環境や賃金の安さを挙げる。だた、この仕事はもはやお金の問題ではなく、伝統を守ることによって社会に何かを還元することだと強調した。
ロイター13/2/4日
最近ディスカバリー・チャンネルのサバイバル・ゲームを楽しみに見てるせいか、ヘビというととてもごちそうなイメージ。
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