今週の雑感記 これからの描き方模索中
まずはお知らせ。
アマゾンで、宇宙犬ハッチー予約中です。3/15発売です。よろしくお願いしますー。
ということで今週は初校をチェック。
漫画はゲラ刷りが雑誌の発売後に送られたりしてきてたから、チェックでこんなにやり取りするのは初めてです。
ゲラって印刷所がインクの乗り具合とか見るために試し刷りしてんのかなと思ってたけど、語源とか調べたら、校正に使うものだった。こちらが本来の使い方の模様。
スケジュール詰まってるから、これでもやり取り少ない方らしいです。所変われば、いろいろ違うものですね。新鮮。
さて、今週の話題はこちら。
これからの描き方模索中。
電話して、メールの返事書いて。漫画の話はどうしても景気悪いんだけど、僕にしてもこれをやっとけば安心という方策を思いついているわけではないので、歯切れ悪い。
ただ結局考えていくと、普通にがんばってもそれはみんなやっていて、それでも下がっているのだから、ちょいと違った角度から攻めないとだめなんだろうなという所に落ち着く。
違う角度といっても、180度変えは試されていて、予定調和を壊す手法は見かけるのだけど、予定調和、すなわちベタは、みんなが好きだから繰り返されるわけで、それを壊すんじゃない方法論を模索中。13/2/12
コミックナタリー - 藤子不二雄(A)「愛…しりそめし頃に…」4月で最終回を発表 http://natalie.mu/comic/news/84681 … 昨日寝る前に読んでた。漫画道から続く漫画の勃興期を描いた作品が、今の時期に終わるのも意味深い。
流通経路の変化が、漫画にどれぐらいの影響を及ぼすか。例えばニコニコ静画を見てる友達は、カラーの方が見やすいと言ってた。他にも見開きの概念は維持さ れるのかとか。紙が残ったとしても、趣味の物になってけば、描かれる内容が変わっていくはず。電子も、そもそも画面サイズが固まってないし。
そんな事を考えて、さて小説初版のチェック。僕の場合はどこにたどり着くかも分からない。13/2/13
電話で漫画友達と話をすると、いい話はあまり聞かなくて。14日に電話した別の友達も、やっぱりいい話聞かないねえと言っていて。
では僕に、これさえやっとけば大丈夫! という解決策があるかというと、そこまで自信のあるやつはないので、相談受けたりアドバイスしたりする時に歯切れが悪いのです。
僕自身は、載ることよりも自分で納得できる形で描けることが優先のタイプなので、電子書籍が来た時点で最低ラインは確保され、それはもうOKあとは自分の腕次第という気分なんですけど。
その辺の感覚は人それぞれなので、難しいですよねえ。僕はそんなこと考えてたら、漫画からも飛び出しちゃった人だし。
一応最近考えていることは。
もう危機感はみんなにある状態なので、みんな手は尽くしています。でも、下げ止まらない現状。電子書籍も救世主にはなっていません。
ただ、作家業はもともと当たり外れが大きい仕事なので、個人で考えなきゃいけないのは、まず面白い物を作ることです。すごく面白ければ、絶対広がる。
ということでそのためには。
面白さの中には新鮮さが大きな要素としてあります。ただ、予定調和を壊して新鮮さを出す手も、外すならこの辺という別の調和が生まれ、そこに陥ると袋小路。
そもそも予定調和、すなわちベタな展開は、みんなが好むから何度も繰り返されているので、そちらが基本です。自分も好きだし。
特に、世に発表される作品の数が増えているので、その中で目立つにはぱっと内容が分からないといけません。
雑誌が増えた上にweb雑誌やら個人出版やらとなると、まず人目につかない。表紙買い、タイトル買いの比重が、さらに大きくなるんじゃないだろか。(実際に即決買うという意味ではなくて、それでまずアクセスする)
そうして分かりやすさで入ってきてもらったとして、でも、ああよくあるやつかとなったら続かない。他に読む物見る物たくさんあるので、この作品に時間を割く理由が必要。他では見られない何かがいります。
組み合わせに鍵があるんじゃないか。
ベタな要素は分かりやすく入ってて、楽しみは担保されてる。でも違う要素や展開が入ってて、他とは違う。
個性を極めて、普通じゃちょっとしない組み合わせで構成できれば、そういう所に行けるんじゃないのかなあと思っています。
ただ、処理が難しいし、ページかかるかもしれない(^^;;)
さて、ハッチーのチェックに戻ります。子供っぽいのに基盤になってる知識は大マジというのが一つ狙いだけれど、上手く行くといいなあ。
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