先週一週間 電子コミックが及ぼす漫画業界への影響
敗戦のダメージを引きずるかわせです。こんばんは。ちなみに日曜出勤。
さて先週はお仕事大忙しでした。自分の立ち位置を目で見える形で整理できたので、「じゃあこれを描けばいいんだ!」と、創作のモチベーションはすごく上がっているのですが。
企画のスタートアップ時には、落ち着いて全体を広く深く考えるための、まとまった時間が必要。さっぱり進まず。
なんか、ずっとぼやいてますね(^^;;)
次の弾が装填できてないの、プレッシャーだなあ。なんとかしないと。
他にも懸案が持ち上がってきて、どうしようという最近なのです。
電子コミックが及ぼす漫画業界への影響。
竹熊健太郎が語る、電子コミックが及ぼすマンガ業界への影響 前編 後編
編集家で、大学でも教鞭を取る竹熊健太郎さんは、以前から漫画の新しい形態について発言し、実際自分でも「電脳マヴォ」という電子漫画雑誌を編集して実践しています。
このインタビューの中の発言。
竹熊 小学館の「裏サンデー」や集英社の「となりのヤングジャンプ」な どでは、新都社のアマチュア作家に声をかけてコンテンツを揃えています。これは、マンガ界の新人発掘の方法までもが変わる可能性を示しています。プロ作家への道は、従来の投稿や持ち込みではなく、「マンガ投稿サイトで発表した作品がネットで人気を得たところに、版元の編集者からスカウトされる」という形が増えていくかもしれません。
京都精華大学も「マンガク」という投稿サイトを始めています。大学の運営なので、出版界に対してニュートラルな立場なのが特徴です。将来、プロ志望者が特定の版元ではなく、こうしたニュートラルなサイトに投稿し、商業誌に声をかけられるということも考えられますね。
同意なのです。
従来は、とにかく流通のハードルが個人には高かったので、そこを担う雑誌が、新人育成から企画、流通展開を全て一体で引き受けていました。
でも、世に出すだけなら誰でもできるというふうになったら、多分そこが変わってくるのだろうと思います。
特に、最初から複数の人間が関わると、どうしても企画は多数決でまろやかな物になってしまうので、個性的な物は、ある意味野生で育った、勝手に出たものからピックアップするケースが増えるんじゃないでしょうか。
もちろん複数の人が関わった方が、隅々まで目が行き届いてがっちり作り込めるという利点もあるので。
そういう作りこまれた物から荒ぶる野生の物まで、幅広く揃ってくると、活気が出て面白いだろうと思うのです。
コンテンツ決済。
デジタルコンテンツ決済ベンチャーGumroad社がAPIをバージョンアップ、作家サイト上で直接購入できるように
今春、日本国内の電子書籍関係者の間でも大きく話題となった新興のデジタルコンテンツ決済仲介ベンチャーのGumroad社(本社:米国カリフォルニア州)は今月、クリエイター向けWeb APIをバージョンアップし、より簡素なデジタルコンテンツ販売を実現する「Platform API」を公開した。
Gumroad社は、PayPal決済サービスを使ったデジタルコンテンツの販売・ダウンロードをリンククリックのみで実現することや、創業者が若干19歳ということで話題となった新ベンチャー。今回強化されたAPIでは、購入者はあらかじめGumroad会員アカウントを取得する必要がなくなり、作家サイトを離れることなく、そのままクレジットカード番号を入力するだけで決済完了できるようになった。
一方、PayPal陣営のライバルであるWePay社(本社:米国マサチューセッツ州)も今月、同様な簡易APIを公開しており、デジタルコンテンツ決済分野は今後、個人クリエイターの取り合い合戦になっていきそうな気配だ。
hon.jp 12/8/20
ドワンゴ/ニワンゴ、課金対応の記事コンテンツ配信サービス「ブロマガ」を開始、EPUB電子書籍としてDL可能に
株式会社ドワンゴ(本社:東京都中央区)および株式会社ニワンゴ(本社:東京都渋谷区)は8月22日、両社が運営するオンライン動画ボータルサイト「ニコニコ動画」で、課金対応の記事コンテンツ配信サービス「ブロマガ」を開始した。
プロマガは、新型のブログサービスで、個人や企業がブログ記事をメルマガ化・EPUB電子書籍化したり、個別課金できるようにしたもの。スタート当初は、小沢一郎・堀江貴史・GACKT・津田大介・押井守など76名のコンテンツ掲載で始める。
執筆者は、記事コンテンツをアップロードする際、投稿された「記事」ごとに、無料もしくは有料の設定ができる。1記事単位で課金ができる「都度価格設定」と1か月間の購読料を課金できる「月額価格設定」の2種類の課金方式を採用しており、共に自由に価格設定ができるとのこと。
hon.jp 12/8/23
作品が野生で育つ環境という意味では、こういう分野も要注目。購入のハードルが下がるほど、裾野が広がる可能性。そしてそれを実現したプラットフォームが勝ち残るのでは。
Gumroadは、作家サイト直売の方向性。ブロマガは、ブログでそのまま課金できる方向性。
どうなるんでしょうねー。
その前に、まずコンテンツ作らないと(振り出しに戻る)
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コメント
どうか頑張ってください。こう、漫画業界の敷居が低くなると
何か漫画の開拓地、或いはゴールドラッシュ、という意味で
サバイバルを強いられそうな時代ですね…
映画業界も3Dによる新たな創造の開拓が行われてたり…
あ…映画「プロメテウス」観に行きました。
他者や他業界が言うように、「エイリアン」のifって感じが
ありましたが、あの当時にできなかったギミックの補完(?)で
大喜びしているリドリー・スコット監督の顔が目に浮かびました。
人は詰め込みすぎと言うけれど、「視覚で読むSF」は
食事、医療、調査、航行方法など、グツグツ煮込んで(創造)
おいしくなったら(突き詰めたと思ったら)観客に振舞うのが
昔からの常ではないだろうかと思っております。
ストーリーの破綻という危険が伴うと聞き及んでおりますが…
この映画に関しては、アーサー・C・クラーク氏の
オデッセイシリーズが一新されたと思って見ると、味がまた
違ってくるという、創造と妄想の狭間で観ると好奇心が
どんどん沸く今年最高の映画じゃないかな…と。
こういった背景、無機物、エフェクト等の配慮を
キャラクターと両立させられれば、名作もどんどん
造られる…と私的感想を述べてみました。
ただ、野獣のように猪突猛進で描きまくるのではなく、
しっかりシナリオと、それに伴うガジェットを煮詰めるのが
大事だと骨身にしみました。
投稿: あかさたな午後のロードショー | 2012/08/27 02:40
サバイバルにはなるでしょうねー。
何とか生き延びなくてはなりません。
いろいろ突き詰めないとなと思います。
投稿: かわせ | 2012/08/28 02:19