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2012/02/04

今週の雑感記 考え方を変える

まずはお知らせ。

明日のCOMITIA99に出ます。2/5(日)11:00~16:00、東京ビックサイト東5・6ホール「ひ01b かってに応援団」です。

今回のお隣はやんむらさん。梅木君は「ぬ05b」です。

無料で配るコピー本を作っています。たくさんミスをやらかして手間取りました。気がついたらトーンのレイヤーがなくなってるって、いったい何が起きたのか(^^;;)

そして今週は、仕事明けから、企画用のプロットを全速力で書いています。当初、いくつか平行して進めるつもりだったけれど、そのうちの一つに火がついたので、鉄は熱いうちに打てとそちらに集中。

昨日のブログにもちらりと書きましたが、今週の話題はその二つの漫画から思ったこと。

考え方を変える。

先月からやり始めた商業誌用企画の方は、考え方を今までと変えて臨んでいます。

はたから見てると、こうやってこうすればいいじゃんという簡単なことが、渦中の人間にはなかなか上手くいかないことがあります。本人の個性が絡んでくるからです。そこを乗り越えなくてはなりません。

この話をする時に、僕がいい例だなあと思うのが、これも何度か触れてますが、キタジのこと。サッカー詳しくない方向けに解説しますと。

柏レイソルのFW北嶋選手は、いわゆるポストプレーヤーのタイプです。DFを背にして前線でボールを受けて、基点を作る係。

ところが09年の途中に就任したネルシーニョ監督は、FW陣にとにかくまずDFラインの背後を狙うことを求めました。カウンター一発で点が取れればそれにこしたことはないですし、そういう動きをすることで警戒したDFが背後のスペースを気にして下がってくれれば、今度は中盤が空いてボール回しも楽になるからです。

しかし、DFの背後を狙う動きは、スピード系のFWの得意なプレー。あまり足の速くない北嶋選手は、だからこそポストプレーを磨いていたわけで。

監督の要求と自分のスタイルがかみ合わない。結果、控えFWとしてベンチに入ることもできなくなりました。2010年の前半のこと。このままだとシーズンオフには、年齢もあるし引退の危機。

ここで北嶋選手は考え方を変えます。一般的に裏へ抜けると言えば、スルーパスやロングフィードに対してDFの背後に走り抜けて、ドリブルでゴールに迫りGKとの一対一を制して得点、というイメージですが。

ボールを追いかけるこのイメージでは、足が速くないとつらい。そこで、「裏でポストプレーをする」とイメージを捉え直しました。

ポストプレーにもいくつか種類があります。若い時には、DFを背にしてがっちり抑え込んでボールを受けていた北嶋選手でしたが、ケガもありプレースタイルを変え、DFと駆け引きして、相手の意識が向いていないところにすすっと離れ、タイミングよく下がってボールを受けるスタイルになっていました。

それを、下がるだけではなく上がる、タイミングよく裏でぴったりボールをもらう、そう考えたら得意なプレーの延長で、できるのではないか。

そう考えてからプレーに幅が出て、2010年後半に大復活を遂げ、去年の活躍につながったのです。

僕は合気道もやりましたが、これはスポーツではよくあることだと思います。人によって身体の大きさも強さもぜんぜん違います。身体の使い方にも癖があり、千差万別。本に書いてあるような理屈だけ覚えても、それを自分の身体向けに翻訳して噛み砕かないと、身につかないのです。

教える時には逆に、自分向けの言葉だけ押し付けても、感覚が上手く伝わらない。いろんな言い方を用意してないと。

そしてそういうことって、いろんなことであるなあと思うのです。だから、はたから気軽に批評している時には簡単な話が、渦中になると上手く行かない。もちろん漫画でも。

人は性格もばらばら、感性もばらばらで、面白いと感じるものはみんな違ってくる。

でも、それを商売にすると考えたら、人口密度が濃いところに行った方がいいわけで、「売れる面白さ」というのはそこで決まってくる。だから当然、いろんな要求が出る。

たまたま要求にぴったりと感性が合ってたらいいけど、そうじゃない時どうするか。

僕は今までずーっと、そういう所でぶつかってきたのです。面白いと思うところを追求すると、まずそこを削れと言われる。個性を殺して仕事を取るべきなのか。でもそれは結局形だけの物で、最終的には上手くいかないのではないか。

今回は、考え方を変えたらその正面衝突を回避できるのでは、という試みです。今のところ順調。あと二つ三つシーンのアイディアでたら、ネームにかかれるんじゃないだろか。

それに対して、コミティアで描いている漫画の方は、もう好き勝手やっています。

読者のことさえ考えてない。今回のネタもどうかなと思うけど、それももういい。感性合う人だけ面白いと感じてくれればいいんだよという、これも考え方の変更。

何でそんなことになっているのかというと、トンネルを山の両方から掘ると言いますか。

人口密度の高いところに行こうとみんなで動いた結果、現状があるわけですけど、上手く行ってないわけですよ。僕がこの世界に来たころが出版の売り上げのピークで、そこからずっと下がりっぱなし。

しかも最近はほんとに厳しい。この間の打ち合わせでも聞いたし、こういうニュースを追ってると加速してるのではとも感じます。今の方法論だけでは駄目だ、というのは打ち合わせでも話題に出ていました。みんな何かしら感じているのでは。

多分、意外なところに取りこぼしがあったりするんですよ。狙って取れるところならもう取ってるはずだから。

だから、一番身軽な個人でやる時には、もう思い切った方がいいなと。狙えないならそれしかない。自分の得意をどんどん伸ばす。手堅さは忘れる。

そう考えたら、やれることはたくさんあります。これとは別の次のシリーズも考えはじめているところなのです。

そうやって右から左から攻めていったら、何か見えてくるんじゃないかなあと思います。

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