今週の雑感記 科学と創作の年越し話題
新年明けて一週間が過ぎますよ。
その間、結局いつものように作業し続けていて、あまり正月らしくなく。
そんな週の話題はこちら。
記事が去年ので年越しちゃってますけれども。サイエンスメディアセンターの話。
原発事故で信頼できる情報源を探してた時にフォローした @smcjapan の記事>ソーシャルメディアがもたらす、科学報道の変化とは!? « WIRED.jp 世界最強の「テクノ」ジャーナリズム http://wired.jp/2011/12/30/%e3…
変異型ウイルス論文の検閲に関する議論について | Science Media Centre of Japan http://smc-japan.org/?p=2484 最新のアラートは、鳥インフルエンザがテロに使われると怖いから研究の発表を制限する、ということの是非。
12/1/3
ウェブメディアや科学技術ジャーナリズムなどを研究する田中幹人准教授のインタビュー。科学者と世間をつなげるサイエンスメディアセンターの運営にも関わっておられます。
去年のまとめにも書きましたが、原発事故で僕のニュースのチェック先はずいぶん変わりました。
ツイッターで情報収集という使い方は、震災前からしていたけれど、とにかく情報が必要だということでフォロー先がどんどん増えて。そして追い切れなくなっちゃったので、今度は厳選して減らさなきゃ、ということになって。
ここの記事はどれぐらい信用できるのだろうと、真剣に考えました。そうすると、やっぱり科学関係のフォローが増えますね。詳しいので。
ちょうどさっきのインタビュー記事の冒頭に書かれていることが起きたのです。
「例えばTwitter上では、フリーや宮仕えの記者も含め、さまざまな人々が社会的に「試され」ました。ソーシャルメディアのなかでささやかれていた問題を拾って自らも検証し、そしてマスを含む媒体で広めて社会全体で共有する、という動きをきちんとしているひとが評価されたのです。」
東大の早野先生は、東大から黙れと言われても情報発信を続けてくれていました。とても助かりました。
そうやって情報源を精査していった結果、僕はわりと早い段階でデマにまどわされず平静になれたので、それはよかった反面。
放射性物質が漏れちゃったときに、こういう場所にはたまるはずだという話題は出ていたのにそれは広まらず、汚染が広まっちゃったのが残念。牛肉の汚染とかは情報が伝わってれば防げたはず。
というわけで、サイエンスメディアセンターの活動は大変重要だと思います。もっと科学が世に広まったらいいのになあ。
年越した話題でいうと、映画とかアニメを見た話で。
年末近づく頃から、ちゃんと見てないやつを見ようというマイブームが起きて、いろいろ見ました。いくつかは感想を書きました。年越ししてブームは続いています。
その最中に気付いたことです。三つの作品を関連付けて。
まず実写ヤマトを見て、こりゃひどいと思いました。
何か本質的にヤマトじゃない。ヤマトのつまらない映画は他にもあるし、直前に見た復活篇も駄目だったけど、これは好きな気持ちを踏みにじられたいやーな気分になる。
その後、こちらは何度も見ていますが、年末にヤマトの最初のテレビシリーズの一挙放送があったので、口直ししました。
そしてふと思います。好きだからって、あれは糞、こっちは最高と持ち上げるのはフェアじゃないなと。
思い出補正が入ってるですよ。昔々のアニメなので、子供向けから完全に抜けきれているわけではなくて、いい加減なところがけっこうある。
そして、化物語も見ました。こちらは主に友達の仕事場で見たので、飛び飛びだったり、本編見てないのにコメンタリーを見てたりしてて(笑)、通して見たことがなかったのです。ちなみにキッズステーションの放送を録ってて、最終回がまだなので、オチ気になる病の僕は、なでこスネイクで止めてあります。
最近のと比べると、やっぱりヤマトには思い出補正が入っています。昔の方がよかったというのは、そのジャンルが廃れたならともかく、技術の継承と競争が続いている中ではありえません。レベルは絶対上がる。
ただ、ヤマトにちゃんと面白さは感じるのです。やっぱり好き。
ということはつまり、実写には無くなってて化物語とは共通な部分が面白さの源泉だ。そしてそれは集中力の持続ということではないか。そう思ったのです。
演出の意図がしっかりしていて、このシーンはこういうシーンですよ、そして前後とこうつながってますよ、全体の狙いはこうですよ、というのがはっきりしていると、人の集中力は途切れません。それは演出技法とかネタの話じゃなくて、それをつなぐ構成とかテンポとかのところ。
実写は、元ネタの美味しいところを使おう、タレント人気にもあやかろう、映像も派手に、でも人間ドラマも入れようと、もうばらばらです。なので元ネタの悪いパロディに見えます。ばらばらなので集中力が続きません。
テレビシリーズは、ヤマトピンチ! とか、地球が滅びちゃう! とか、その悲壮感や寂寥感とかで、1話丸ごとぐぐーっと押している。多分そういうところを感じ取って、子供のころ手に汗握って見てた。
化物語は、とにかく会話のテンポがいい。そして会話が微妙にずれていって、どうなっちゃうのか分からないのが楽しい。映像も演出を凝りに凝っていて、目を飽きさせずに集中力を引っ張り続ける。
技法じゃないという点では、この間にジブリアニメも見ています。化物語とは全然違う種類のアニメで、演出技法も全然違います。
ちょっと?な部分もあったけど、集中力の持続という点では、アリエッティの初めての借りのところは素晴らしかったです。
借りぐらしという生き物のドキュメンタリー調の話で、こういうシーンがずっと続いててもいいなと思ったぐらい。ジブリ映画のよさというのは、動いてるところをじーっと見てられることではないかと思います。
そんな感想を友達と話してて、技法だと思ってまねるとひどいことになるんだよね、という結論になりました。二番煎じで駄目なやつができるパターン。
本質的なところをつかんで、テンポとか雰囲気作りとか緊張感とか、集中力を引っ張る力をうまく取り入れたいです。
さて、ブームは続いてるので、まだまだいろいろ見るですよ。
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コメント
かわせ先生、まずは…大変遅ればせながら
明けましておめでとうございます。
アニメ…ですか。自分は最近では
機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)や
ガンダムOO(ダブルオー)等、観たりしております。
あとの大半は古今東西の洋画ですが…
でも、先生に1番おすすめ致したく思っておりますのは…
先生、プレイステーション2はお持ちでしょうか?
ゲーム(全体的にアニメ調に近いかもしれません)なの
ですが、「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS」という
2003年辺りにコナミから発売された作品なのですが
平たく言ってしまうと、「未来の火星を舞台にしたSFハイスピードロボットアクションゲーム」です。けど
これが一番おすすめできる作品です(買った当時から今でも色あせない魅力が…)。
御興味が湧きましたら、是非一度お試し下さい。
投稿: あかさたな午後のロードショー | 2012/01/08 01:21
ちょこっとのぞいてみましたけど、かっこよさそうですね。
ガンダムもちゃんと通してないやつありますねー。
世の中見てないものばかり(^^;;)
投稿: かわせ | 2012/01/08 08:23