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2011/10/06

看護助手のナナちゃん 1

看護助手のナナちゃん 1 野村知紗

「ナナちゃんは看護助手です。看護助手は看護師さんのサポートや、患者さんの生活をサポートするお仕事です」

そんな一文から始まる、看護助手さんの日常。病院にはいろんな患者さんが入院しているのです。

最初読んだ時に、これは絶対に経験ある人が描いてると思ったら、やっぱりそうだった。

フィクションばかり描いてる身としては悔しいけれど、現実の体験に裏打ちされた物語の濃密さには、頭で作った物語はなかなか太刀打ちできないのです。

すごくシンプルな、子供が描いたような絵で、淡々と描いてあって。

ぱっと見ると、かわいらしい作品、ほほえましい作品というカテゴリーなんだけど。

ちょっとした患者さんの言動に、その人の歩んできた人生を感じる。それが優しい視線で描かれているので、表現と中身のコントラストが強くて、心の奥底までずずーんと響く。

佐々木さんが亡くなるとことか、大竹さんの最後の笑顔とか、ハルさんのお孫さんとか、ほんとに涙出るもん。

これは傑作。みんな読むべき。

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