スターマン・ジョーンズ
久々にだらけまくっております。
ごろごろ読書の幸せ(^^)/
○ スターマン・ジョーンズ (ロバート・A・ハインライン 訳・矢野徹 ハヤカワ文庫SF)
農夫をしている青年マックス、マクシミリアン・ジョーンズは、航宙士に憧れていた。伯父が宇宙船乗りでよくその話をしてくれていたからだ。
ある日母の連れてきた新しい義父と衝突したマックスは、家を飛び出す。昔は宇宙船乗りだったのではないかと思われる浮浪者サムと出会い、身分と経歴を偽って恒星間貨物客船<アスガルド>に乗り込むが……。
父親は亡くなり、畑仕事をする気のない自分勝手な継母のために学校を辞め、さらにそこに継母がろくでなしの再婚相手を連れてくるという、人生最底辺からスタートした主人公の、立身出世の物語。
抜け目のないサムに助けられながら、最下層の乗組員、航図係、航宙士、そして最後には船長にまで。その間には数々の困難、事件がありますが、生来の生真面目さと隠された能力で乗り越えていきます。
人生って本人の力の及ばないところでどうにもならなかったりするよね、という状況から、たまたま出会った人の縁があり、そこで誠実さが信頼を得て、チャンスが生まれる。だけど、一筋縄ではいかなくて、また障害になる人が現れたり、全てを賭ける決断を迫られたり。
人生とかく立ち向かうべし、というハインラインの強い主張がストーリーの芯になっていて、骨太の物語になっています。面白かったです(^^)/
ただねえ。
「航宙士は結婚なんてするもんじゃないんだ」という態度がここまでの作品にもたびたび出てくるんだけど、何でなんだろう。長く家を空ける客船や遠洋漁業の船員さんだって、普通に結婚するのに。ハインライン本人は三度も結婚してるんだよ?
それがハードボイルド的でかっこいいという、時代の雰囲気があったのかなあ。
途中で出会ったお嬢さんと、とてもいい雰囲気になるんだけど、マックスは生真面目さの裏返しでとても不器用で、それ行けそこだ! というところをことごとく逃がすのです。もう、ホントにやきもき(^^;;)
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