今週の雑感記 漫画カフェ
今週はネタ出しweekでした。
歩くと頭の回転がよくなるので、用事を済ませがてら散歩。その道中聞いたこと。
中学校の下校時間らしく、そこかしこの道端で立ち話している女の子たちが。「あなたの愛はそんなに軽いの?」って、通りすがりに聞こえた。何の話なんだろう。11/2/16
続きがすっごく気になったんだけど、さすがに立ち止まるわけにも行かず、通り過ぎました。何だったのかなー。
立ち話井戸端会議って女の子の行動パターンですよね。男の子は見かけるとたいていじゃれあってる。
漫画カフェというのを考えた。漫画喫茶じゃないよ?漫画家の作品発表の場としてのカフェ。お客さんに店内でじっくり読んでもらうの。そして気に入ったやつを買ってもらう。何人かで集まった方がいいかな。常設即売会というか、リアル雑誌というか、そんな感じ。交流できる場所。
本人は漫画描かなきゃいけないから、カフェしたい奥さんとか旦那さんがいる人かな。そいで友達の漫画家さんの本も並べる。本人がちょこちょこ顔出して、ファンと交流。ちなみにこれは、出版不況で雑誌崩壊して、漫画家がセルフプロデュースしなくちゃいけなくなった時のアイディア。電子出版もしてる。11/2/18
最近の僕のテーマは、漫画の多様性を保つための個人出版。小さい規模でいいからご飯食べられる仕組みを作れれば、いろんな漫画が生き延びて、漫画の世界が豊かになるだろうというもの。
というわけでこんなことを思いつきました。
じっくり読める落ち着いた店内に、自作の漫画が置いてあるんですよ。一人じゃ品揃えがさびしいから、友達の漫画家さんたちのも揃えて。レジ脇には新品が置いてあって、帰り際に欲しいのを買って帰れる。
作品は電子書籍でも出しているんだけど、せっかくだから本で読みたいというコアなファン向け。作家本人もコーヒー飲みにやってきます。そこで交流が生まれるのです。
コアなファン向けというのなら、原稿原寸でもいいかも。大迫力。いろいろ考えられますね。
問題はカフェを経営してくれる奥さんがいないことですよ。まず嫁募集から? 企画倒れっぽい……(^^;;)
風呂沸かし中。水をどばどば使えるのが日本のいいところだ。日本の水資源は資源ナショナリズム的に保護しとくと、後でいいことあると思うんだ、これからの時代。11/2/18
お風呂中もアイディアよく出るので、今週はやたら長風呂でした。
水資源の枯渇は、これからの世界で問題になると思われ。温暖化が進むと内陸部では雨が降らなくなるという話を聞きました。その点日本では余ってる。貴重です。
○ 赤松×竹熊対談
漫画家の赤松先生と編集者の竹熊さんが、ツイッター上での呼びかけを発端に対談。その様子が記事になってました。五日連続という大ボリューム。
すがすがしいぐらいに議論がかみ合っていないのです。本人たちもネタにするぐらい。
二人とも出版社は苦境にあること、電子書籍に活路を見出すべきであること、ただその時新人のプロデュースをどうするか、という土台の部分では認識は一致しているのですが。
メジャー気質でプロデューサー気質の漫画家の赤松先生と、マイナー気質で作家気質の編集者の竹熊さん、というちょっとねじれた真逆の構図になっていて、現状の受け取り方とその対策が全然合わない。
でもいい対談だったと思います。だって、今は本当の過渡期で、未来がどうなるかなんて全く分からない。
ネットで世の中変わってくんだろうなーとはみんな思ってても、でもそれがアラブ社会で民主化革命を呼び覚まし、今のああいうデモの連鎖が起きて政権が次々転覆するなんて思ってた人は、いてもごく少数だったはずで。
新しい技術が世の中に与える影響を予測するのは難しく、起きてからああそういうことかということがしばしば。出版もきっとそう。
となると今対応を一本に絞るべきじゃなくて、いろんな人がそれぞれの立場から試行錯誤をしといた方が。
意外な展開がやってきても、そのうちの誰かのやり方なら対応できる、という可能性が増えるわけで。見通し立ってからみんながそこに行けばいいんだと思います。
というわけで僕の立場は、よくここに書いている通り。
どっちかというと竹熊さん寄りで、描く人はたくさんいるから、その人たちが小規模でも回っていけるようにしとけば、その中には傑作が生まれるだろうし、出版社はそれをピックアップして大きくメディアミックスする仕事をすればいいのではないか。
さらに言うと、プロモーションだけじゃなくて、権利の管理。例えば二次創作OKな漫画家さんも多いわけで、むしろ積極的に公式認定して、その漫画のコミュニティーを大きくする仕事、とか。
普通にそのまま残るところもあると思うんですが、現状の仕組みを全部保存しようとがんばると、それだけ不適応な部分が残るわけだから、どーんと変わっちゃってもいいんじゃないかなーと。
そうすると新人はどこで育つ? というのが起きるわけですが、そこは何かいりますねー。育成と切磋琢磨のためのコミュニティーが生まれるといいんですけど。
上に書いた漫画カフェがそういう拠点でもいいんだ。書いてて今気づいた。見て欲しい先生のところに持ってって、そこに集まる人たちで切磋琢磨するの。伝わる批評のスキルってのもあるから、そういうのも共有してけば、いいコミュニティーになるんじゃないかな?
いろいろな手があると思うのです。
○今週の絵
ネタ出しするために落書き。今やっている企画は去年持ち込んでいた物のリメイク。大幅拡張して小説にします。
担当さんの評価は悪くなかったんだけど、雑誌の路線と合わなくなってしまい、ボツになった物。「ウチじゃなくてよそなら……」と言ってはもらえたんですが。
無名の漫画原作ってしょっぱなからガツンとおいしい展開になってないと使いづらいよなあ、と感じてもいたので、思い切って路線変更。小説の方が話のスパンが長いから。
でも発想法は漫画のままですよ。これまでの二十年を無駄にはしない。あと一から小説家の手法を学んでいたら間に合わない(^^;;)
こうやっていろんな事してるから、「手を広げすぎじゃないの?」と周りの人に心配されるんですが。
上記の通り、僕はこの先結構状況は変わるんだろうなーと思ってて、普通に出版社にお任せで業界の常識に沿ってやってると、僕みたいな立ち位置の人はやばいのではないかと。
そうするといろいろ試すことになるのです。自分の型を押し通して差別化したいと思っているところ。その勝負論に賭けてる。
人生は結局はギャンブル。安パイな手などない。
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