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2011/01/02

ガニメデの少年

一年の計は元旦にあり、ということで背景描き中であります。

ひたすら作業の時は、トイレでちょこちょこ読み進める小説が気分転換です。今読んでいるのは「スターマン・ジョーンズ」。感想は去年読了したこちら。

○ ガニメデの少年 (ロバート・A・ハインライン 訳・矢野徹 ハヤカワ文庫SF)

人口爆発により食糧不足に陥り、食料が配給制となっている地球。ビル・ラーマーはそんな地球のカリフォルニアで、父親と二人で暮らしていた。そんな折、父親が再婚して木星のガニメデへ殖民するという。

父親は、地球に残って高等教育を受けてから来なさいと言ったが、ビルはついていくことにする。配給さえも減り続けている地球に比べて、ガニメデには希望があるのだ。しかし到着してみると、ガニメデにはこれだけの移民を受け入れる準備はできておらず……。

SFやファンタジーのような異世界を舞台にした物語の難しいところは、やらなきゃいけないことがたくさんあるという点です。

実際に読者が暮らしているのではない世界観を、一から構築しなければいけないのだから、その描写に費やすページはどうしても多くなりますし。

当然その世界を魅力的に描写できないと、せっかくの異世界なのにわくわくしませんし。

それをやりながら、こちらはどんな種類の物語でも共通ですが、キャラクターを立たせないと、読者を引っ張っていけません。

どっちかが欠けちゃうことが、結構多いのです。

その点、この作品は素晴らしいです。

ガニメデ殖民という架空の出来事が、がっちりと書き込まれていてリアリティを生んでいて。

そんなに事細かに描写していないのに、キャラクターは生きていて、ビルの内面が伝わってきます。

妹になったペギーとの関係は、あまりページを割いてはいないけれど、亡くなった時には悲しみが伝わってきたし。

最初けんかから始まったハンクとの仲が、いつの間にか相棒になってるのも自然だったし。

お隣のシュルツさんちの長女、赤毛のおさげのグレーチェンなんて、短いセリフが一個しかないけど、絶対ビルのこと好きなんだぜ!

それだけしっかりしていて、命からがらの大事件が起きるから、目がはなせません。

ハインラインの描写力に感心させられる作品でした。

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コメント

おお。SF者としては懐かしいタイトル。
ハインラインはハマりました♪

投稿: mn | 2011/01/05 19:34

次の企画に生かそうと、現在順番に読み直し中。
おもしろいよねー(^^)/

投稿: かわせ | 2011/01/06 15:08

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