今週の雑感記 謎の鳴き声
まずはお知らせー。
COMITIA95に出ます。2/13(日)11:00~15:30、東京ビッグサイト東4ホール「に16a かってに応援団」です。
抽選乗り切って締め切り確定だよー。がんばらないと。
今週は木曜日に仕事から帰宅したのですが。
ナベ先生の仕事場は、最低気温-12℃、最高気温-2℃の真冬日でしたよ。母屋から仕事場に移動するだけで、もう身体が冷えるのですよ。
さてそんな寒さが身にしみる水曜日の夜のこと。仕事を終わらせてさあ戻ろうかと思ったら、外で謎の鳴き声が。
鹿じゃないかと思うんだけど、悲壮感漂い尋常な様子ではなく、「喰われてる?」と、どきどき。
この辺、熊出るんだよな……いやでももう冬眠してるはず……しかしそこで冬眠しそこねて腹減らした熊とか出たなら……いやそもそも熊って鹿食ったっけ……? そっと窓から暗闇のぞきこみ、様子をうかがいましたが、月も沈んで姿は見えず。
なんだったんだろう、あれ。
○ オープンド・アーティスト・システム
音楽を愛する全ての方へ。オープンド・アーティスト・システム(OAS) http://t.co/sxnzBYs ネット時代のミュージシャンの一つの試行。ミュージシャンはライブという強い武器があるけど、漫画家は何があるかなあ。
例えばエッセイストとかジャーナリスト、評論家の場合は、講演会がライブだけど、漫画家、小説家は作品が全てだからなあ。難しい。11/1/9
もう無料で音楽配信してしまって、ライブを中心に収益を確保しようという発想。有料会員も募って、その人たちにはCDも配布。
こういう試みはとても気になるのです。ネットの影響という点では、音楽の方が出版よりも進んでいます。先行例になると思うのです。
漫画でこれが可能なのか、ちょっと真剣に考えてみました。計算してみたけど、どーにも成り立つ感じがしません。
ライブがないからねえ……。
○ ちょっとだけパトロン
先週の雑感記で「ちょっとだけパトロン」とか言ってたら、こんなサービスが。
マイクロパトロンプラットフォームだって。ホントにちょっとだけパトロンだよ。
成功するかなあ。漫画にも応用できるかなあ。
ネット時代の創作に、この考えが定着するかどうかは、かなり大きいと思います。がんばって欲しいです。
○ かわいい問題
道ブロ15です: 道明blog http://t.co/DqnuyrA そうだ、ナベ先生更新するって言ってた。今ぽっちゃりのかわせです。こないだの同窓会に卒業アルバムもって来た人がいて、変わり果てた姿に自分でもびっくりですよ(^^;;)「かわいい問題」は実は深刻で……(続く)
何を描いてもどこかかわいい、ナベ先生が嘆くとおり、魔物でさえかわいくなるという特殊能力は、今まで僕の人生に影響を及ぼしてきました。SF描きたいとアピールするけれど、基本SFはかっこいい物なので、絵が追いつかずボツばかり。また、萌えなら仕事になるのに、そうでもなくて、いいことなし。
昔ハーメルの仕事を手伝ってる頃、決め絵が僕ではなく他の人に回されることに悩んだりもしましたが。最近は開き直ってて、これだけやってだめなら、もう才能ないんだから、仕方ないだろと。多少ましには出来るだろうし、技術的な引き出しは多い方がいいから努力はするけど、悩むのはやめました。
それよりこれを生かす事を考えなくてはいけません。幸いな事に漫画はとても複雑に成り立っていて、こう描けば面白いという決まりきった法則に支配されてはいません。あるんじゃないかと思われてて、それを追っかける人は多いけれど、それ以外の物がドーンと当たって、そうじゃない事を証明しています。
才能の大小よりその色が問題なのです。何が得意なのか、何を描けば生きるのか。その人の性格、考え方、知識の有無、得意ジャンル、経験、感じ方、感性……。そういった個性。むしろ他人と違うということが、新たな切り口を生んで、生き延びるための武器になる。
確かにジャンルやスタイルによって、読者の人口密度の多い少ないはあるので、メガヒットを狙うには特定の色の才能が有利、ということはあるでしょう。でもないものねだっても仕方ない。ないのに行けば、潰される。結局、自分の持ってるものをどう生かすか。そこに行き着く。
最近は、身近な人と自分で、どこが違うかなーということをよく考えます。いくつか目立つ物があるんだけど、それをどうやって組み合わせていくか。そしてどうやって漫画に昇華するか。難しいですねえ。11/1/14
ナベ先生がタッチを入れなかった、使わなくなった妖精兵器のカットに、ケッタ君とじゃが丸さんがドロップキックをしている落書きをしたら、すごいしっくり来る始末ですよ。
自分でそうやって遊べるくらい開き直っているので、ナベ先生も冗談めかして書けるわけですが。
でもホントは自分のタッチに合ってないアシスタントを使うっていうのは、困ると思うんだ(^^;;) いつもすいません。
この話でいうと、今描いてる漫画は、自分の個性が出てる漫画だと思います。そして、以前編集さんに「こういうのは載せてもねえ」と言われてしまった過去を持つ、スタイル的にメガヒットが難しい、まさに現在の僕の問題をよく表している作品なのです。
でもだからこそ、今描く意味があるのですよ。と言うか、のんびり描いてたら、描く意味がどんどん膨らんできた。
出版社による大規模出版と個人による小規模出版に二極化しそうな気配になってきて、そういう未来になった時には。
「こういうのは載せても」と言われてしまう部分が、逆にたくさんの中からわざわざ選んでもらえる理由になるはずです。
かわいくなっちゃうことを上手く生かして、かつかわいいだけじゃない漫画になるように。それが目標。
○ 今週の絵
そんな漫画の背景を描き進めてますよー。
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