今週の雑感記 ばたばた
まずはお知らせ。来週末に迫ってまいりました。
COMITIA94に出ます。11/14、11:00~16:00、有明・東京ビックサイト西1・2ホール。「K09b かってに応援団」です。
さて、今週は仕事週間だったのですが、そのスケジュールが途中で変更。
ここ何週かぐらぐら揺れたりボツになったり、ばたばたしていたのが今週ようやく収まったと思ったら、今度は別のばたばたがやってきましたよ。ということは僕のスケジュールも考え直さねばならず……。ばたばた。
ちょっと余裕がで来た隙に、サイドバーいじりました。研究所のコーナーをマイナーチェンジ。梅木君とやんむらさん、それにナベ先生のブログへのリンクを張りました。
その時ふと思ったんだけど、このブログはこっそり管理が行き届いていないところがあるような……。まるで僕の部屋の片隅の積み本が、もうどこに何があるのか分からなくなっている感じで。性格出るよなあ(^^;;)
さて、今週のつぶやきから。
風呂上りー。先の展開いろいろ考えてた。今週はもう道が見えてるから前向き。10/11/1
風呂上りー。考え事してたら、はて、頭洗ったっけ?という事態に。入ってから何してたかの記憶がなかった。うむ、我ながらすごい集中力。決してぼけたんじゃないはず……!
最近、漫画で、自分の周りの環境変化が激しくて、それについて考えてた。一連のネーム騒動もそうだし、昨日今日と人から聞いた話で、また一つ変化を感じた。これは僕が嗜好的に中央に位置せず、少し外れた所にいることが原因。出版不況で端から崩れてきて、そして今僕の足元がやばいということ。
それをふまえて作戦を、というよりむしろもう、何かに背中を押されてて、そっちに行くしかないような気もする。選択肢は実はなくて、なるようにしかならないのかも。後は従来の場所から押し出されるのを嫌がって踏ん張りながらずるずるいくか、思いきってそっちに全力で走るか、その二択。もう走るか?10/11/4
多分、どこかに、一番しっくり来る場所があるんだと思います。
流れに身を任せてそこに着くなら、それでもいいのかも?
環境変化といえばこんなニュース。
出版社よりITベンチャーと組む方が効率的--村上龍氏、電子書籍の制作販売する新会社設立
作家の村上龍氏が、音楽・デジタルコンテンツ企画制作のグリオとともに電子書籍の企画や販売を手がける新会社「G2010(ジーニーゼロイチゼロ)」を設立する。11月4日に都内で会見を開き、今後の取り組みを説明した。
G2010は11月5日の設立予定。資本金は1000万円で、グリオと有限会社村上龍事務所がそれぞれ50%ずつ出資する。代表取締役社長にはグリオ代表取締役社長の船山浩平氏が、取締役には村上氏とグリオ代表取締役会長の中村三郎氏がそれぞれ就任する。当面は社員を置かず、実際の作業はグリオが請け負う形になる。初年度に20点の電子書籍を配信し、売上高1億円を目指す。
村上氏の作品のほか、作家の瀬戸内寂聴氏、よしもとばなな氏の作品を提供することが決まっているほか、同社が作品の質を認めた作家の作品を電子書籍化していく。「オープンな雰囲気にしたい。新人でも、作品のクオリティが高く電子書籍化する意義があると思えば出していく」(村上氏)
当初はiPhoneやiPad、Android端末向けに電子書籍アプリを配信する。すでにNTTドコモが展開する電子書籍トライアルサービスでAndroid端末向けに、よしもと氏が書き下ろしたエッセイ「Banakobanashi」の一部を配信中だ。
既刊の作品についても、画像や音楽などを使用したリッチコンテンツを配信していくとのこと。2011年1月までに配信を予定する村上氏のデビュー作「限りなく透明に近いブルー」では、当時の生原稿画像を閲覧できるという。ただし現時点ではリーダーの仕様などは決まっていないという。価格設定についても未定だが、「本は厚さや重さで(価値が)分かるが、AppStoreでは分からない。納得感のある値付けにしていく」(村上氏)とした。売上の配分については、コンテンツの内容や追加要素によって個別に設定していく。
村上氏は7月に小説「歌うクジラ」をiPadアプリ(現在はiPhoneやAndroid端末にも対応)として公開している。グリオとともにアプリを制作、販売する中で、出版社では紙の雑誌のスペシャリストが多い一方で電子書籍に精通している人間が少ないこと、特定の出版社と組むとほかの出版社が版元となっている既刊本の電子書籍化が難しいことなどが分かり「グリオのようなITベンチャーと組む方が効率的」(村上氏)と判断したという。(村上氏の設立趣意書)
また、出版社の現状については、「(電子書籍に対して)風当たりが強いと思ったが、編集者は黎明期で迷っているところ」とコメント。「出版社が縮小することがあっても、崩れることはない。取次会社の持つ流通網は優れており、書店の経営者も優秀。案外ポジティブに考えている」(村上氏)とした。
CNET Japan 岩本有平(編集部)10/11/4
電子書籍の流れがどんどん出てきています。出てきてるわけですけど。
この形は、まだゴールではないと思うんですよね。
ここの部分。
村上氏の作品のほか、作家の瀬戸内寂聴氏、よしもとばなな氏の作品を提供することが決まっているほか、同社が作品の質を認めた作家の作品を電子書籍 化していく。「オープンな雰囲気にしたい。新人でも、作品のクオリティが高く電子書籍化する意義があると思えば出していく」(村上氏)
出版社の役割って、書き始めから順に考えていくと、1・企画の是非、2・執筆時の助言、3・編集し本の形にする、4・流通に乗せる、5・プロモーション、ということだと思うんですが。
電子化すると、3、4のところが変わってくる。これは分かりやすい。紙の本ではここが個人でやるにはハードルが高かったんですが、それががくっと下がったわけですよ。今なら、登録すればすぐ電子書籍にできるサイトもあります。
実は2は、別に専門的な勉強をして資格を取って編集者になるわけではないので、信頼できる読み手がいれば、編集者にお願いしなくてもよい。ここは出版社必須の役割ではなかった。5はでかい。特に新人には。でも、この辺がどうなるかは別の問題なので置いといて。
で、1なんですよ。
この作品は本にすべきかどうか、今までは「プロの目」で判断されてた。村上先生もそれを言ってる。
それが必要かどうか?
ケータイ小説がブームになった時、ケータイ小説の特徴として「稚拙だ」という批判がありましたが、あれはジャンルの特徴じゃなくて。紙で書いたって稚拙な人は稚拙。ただ、紙の本は、出版する前に新人賞やらなんやらで、下手な人をフィルタリングしていたのです。
一次選考で消えてるはずの物が、ケータイ小説では世の中に公開される。フィルタリングなし。プロが事前にチェックするんじゃなくて、いい物なら勝手に生き残るだろうと、お客さんに丸投げされてる。
ところが、「表現力が……」とか言われちゃう物が、支持を得て大ブームになった。実はプロが考える「クオリティ」は、自己満足の部分があって、読み手にとっては最重要事項ではなかった。プロでも需要を読み切れてない。そういう事例だと思うんですよね。
なので。
1が事前に必要なのかどうか。出版社にしろ、こういう新しい形の会社にしろ、審査する部門はいるのか。個人が勝手にバンバン出しちゃって、代わりに6・自然淘汰でもいいのではないか。
でもじゃあ、あふれるように生まれるコンテンツを、全部目を通して面白いのを探すのかといえば、それは難しい。やはり事前審査か、それとも佐々木俊尚さんが提唱するキュレーション(詳しい人が選別する)か。もっと緩くてソーシャルな力で伝播し選ばれていくのか。
今まで出版社の仕事として一つにパッケージされてた事が、電子書籍の時代にはばらばらの項目として再編成されるんだと思うのです。まだまだいろんな形が出てくるはず。
どういう流れが生まれるのでしょうか。
○ 今週の絵
おまけ漫画。この間の下書きにペン入れ。
描きかけのこの漫画を見た梅木君に、「こういうの好きな人はいると思いますよ」と言われて、勇気出た。ぜひそういう人とお近づきになりたい(^^)/
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