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2010/11/13

今週の雑感記 好きに描かないと命が縮むらしい

まずはお知らせ。いよいよであります。

COMITIA94に出ます。11/14、11:00~16:00、有明・東京ビックサイト西1・2ホール。「K09b かってに応援団」です。

きちんとした新刊は、ネーム騒動で間に合わなかったので、おまけ漫画を作りました。

無料配布しますんで、ぜひ持ってってください(^^)/

さて今週の話題。ちょっと長い記事ですが、引用。

組織とストレス:「自由裁量の度合い」が寿命と関係

WIRED VISION 10/11/9

Jonah Lehrer

ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)の疫学および公衆衛生学教授Michael Marmot氏は、過去25年間にわたって、ホワイトホール研究の指揮にあたってきた[ホワイトホールはロンドンの官庁街。英国政府を指す名称としても用いられる]。

ホワイトホール研究とは、1967年から、ロンドン中心部で働く約2万8000名の男女を対象に行なわれている、大規模な縦断的研究(同一の対象者を長期にわたり継続的に調査する研究)だ。同研究が注目に値する点は、その均一性にある。被験者は全員が英国の公務員、すなわち大規模な官僚機構の歯車なのだ。全員が同じ健康保険システムに所属し、失業の不安は無い。

英国の公務員制度は、ストレスが健康に及ぼす影響を調べるのにうってつけの特徴を備えている。階級組織であり、明確な分類によって職員のランクが決まっている。一番下は配達係や守衛、警備員。その上が書記係。その上が、研究員やその他の専門職となっている。この最後のグループが政策の実施にあたるが、その上では、強い権力をもって各行政機関を運営する管理職たちが指揮している。これらの、「非常に裕福でもないし、非常に貧しくもない人々」の間に、測定できる健康上の差異が生じているかということを、Marmot氏らは調査したいと考えた。

その差異は劇的なものだった。多くの公務員を数十年にわたって追跡した結果、40〜64歳の年齢層において、階層の最下段にいる公務員は、トップにいる人々と比べて死亡率が4倍にのぼることが明らかになったのだ。遺伝的な危険因子や、喫煙、過度の飲酒といった健康にリスクをもたらす行動を考慮に入れても、序列の最下層にいる公務員は依然、トップにいる人々と比べて死亡率に2倍近くの開きがあった。

この結果からMarmot氏は、健康状態に生じる差異の大部分は、心理社会的要因、特にストレスによって引き起こされるものだと結論付けざるを得なかった。われわれが自分の置かれた社会的地位の影響を非常に受けやすい証拠として、英国公務員の最下層からランクが上がった人では、心臓疾患を罹患する確率が最大13ポイント低下したというデータが出ている。

ただしこれは、よく言われる意味でのストレスの分析とは異なっている。リーダー的立場にいる人たちはしばしば、自分の仕事は非常にストレスが大きいと言う。彼らはより長時間働き、責任も大きいからだ。ここで問題になってくるのは、ストレスの種類だ。

例えば、高い地位にいる管理者Nigel氏は、自分の仕事をこう語る。「2000人のスタッフ全員に関して、その個人的側面や契約、共通サービス等について私は責任がある。......非常に多様なチャレンジがある能動的な仕事であり、ストレスは大きいが、楽しめる仕事でもあり、良い仕事をしたときには大きな満足感を得られる」

これに対して、低い地位にいるタイピストのMarjorieさんはこう語っている。「仕事部屋に行って、文書をタイプしています。本当につまらない......お菓子を食べてタバコを吸えるのは素晴らしいけれど、おしゃべりをしてはいけないんです」

Marjorieさんのような人たちの抱えるストレスというのは、ストレスの量というよりは、自分の裁量で自由にできる範囲が全くないということだ。研究者たちはこのことを、ストレスの「仕事要求度−コントロール(裁量度)」モデルと呼んでいる。このモデルは、慢性的ストレスのもたらす悪影響には、その職種に要求される事柄だけでなく、要求に対応するにあたって、どの程度まで本人の思い通りにできるかということも関係しているとして、それらの関連性を示したものだ。

ホワイトホール研究は、上級管理職のようなハードな仕事は心臓病や死亡リスクを若干上昇させるものの、裁量権の全くない仕事のほうがより危険ということを示している。

俳優の世界でも同様のことが言えるようだ。数年前、トロント大学の疫学者Donald Redelmeier氏は、アカデミー賞を受賞した俳優を対象に研究を行なった。アカデミー賞を受賞した俳優のほうが、自分が選択できる仕事に恵まれると考えてのことだ。結果は明白だった。アカデミー賞を受賞した俳優たちは、受賞していない同業者(同じ映画に出たが受賞しなかった俳優や、ノミネートされたが受賞しなかった俳優)に比べて、平均寿命が4年長かったのだ。これは、死亡率にして28%低い計算になる。この寿命の伸び率は、「すべての人のすべてのガンを永久に治癒」して得られるのとほぼ同等の数字だと、Redelmeier氏は指摘している。

[仕事要求度−コントロール(裁量度)説によると、仕事の要求度が高く、裁量度が低い場合、最も精神的緊張が高く、疾病のリスクが高いとされている。「他からの支援」等も含めて職場ストレスを測定する調査票も作成されている。ホワイトホール研究とジョイントする形で、日本の公務員を対象にした研究も行なわれている]

[日本語版:ガリレオ-高橋朋子/合原弘子]

WIRED NEWS 原文(English)

ちょっと意外な研究です。

そして気になったのは後ろの部分。自分で仕事を選べる俳優の方が長生きするというのは、漫画家にも当てはまるんじゃないか?

最後の、要求度が高く裁量度が低い場合が最悪というのは、人気は取らなきゃいけないが、思い通りには描けてない場合?

確かに、納得できずに描いてるとすごいストレスだとは感じてたけど、寿命が減るまでとは。

要求度が下がるということはないわけだから、自分の思い通りに描ける環境というのを作らないといけません。

最初のボタンを掛け違えたまま強引に進めると、後で打ち合わせがかみ合わなくなって、狙い通りに描けなくなるわけで。

どこで描くか、何を描くかというほんとに最初のところから、しっかり考えていかないと。

好きな物描くぞーと思ってたけど、ますますその想いを強くしたのでした。

○ 今週の絵

というわけで、好きに描いている漫画。仕上げました。

さあ、こいつを配布です。

Spring7_3

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