今週の雑感記 ネームどたばた日記
今週もお知らせからー。
COMITIA94に出ます。11/14、11:00~16:00、有明・東京ビックサイト西1・2ホール。「K09b かってに応援団」です。
おまけ漫画描いてます。8ページ。打って変わって難しいテーマのない可愛い漫画。ああ、癒される……。
日本シリーズ、地上波放送ない試合があるんだって。コンテンツを手放してしまうとどんどん縮小すると思うんだけど、もう仕方ないね。高コストの旧来マスメディアがしぼみ、空き地に低コストの新メディアが入ってくる流れ。止められないと思う。
これはテレビだけじゃなくて、出版でも同じだ。放送してもらってた、出版してもらってたプレイヤーの側としては、この流れに対応しなくてはならない。新メディアを使って、しぼんだ分をカバーしないといけない。
技術革新は続くし、新サービスはまだまだ出てくるだろうし、こうしとけばいいという答えはまだ定まってない。とりあえず、やる。いろいろ、やる。頭使って、何とかする。作家は基本、身軽だから、それを生かして乗り切ろう。10/10/24
この直前にプロレス見てたんで、ますます思ったのです。
杉浦さんは、絶対王者時代の小橋さんと比べても遜色ない、すごい試合をしていると思うんだけど、観客動員は苦戦。地上波撤退の影響はあると思う。
ここは選手よりもフロントのがんばりどころだと思います。すごい事はしてるんだから、いかに外の人に知ってもらい、会場に足を運んでもらうか。例えばデジタルサイネージ(電子看板)で街頭テレビ的にできたりしないかな。
漫画も同様で、縮小してる影響はある。僕は児童誌少年誌と、少子化の波を食ってるところで活動してるから、特に思う。
今回テレビ局は、採算が合わないと日本シリーズを諦めたわけだけど、漫画も採算が合わないと切られるジャンル、切られるスタイルがあると感じてるのです。
そこで採算取れるようにするために、新たな道具、新たなサービスをどう使うか。描きたいもののためにがんばろう。
さて、最近苦戦するネーム描きの様子を書いていたので、ちゃんとオチを載せないと。火曜日に打ち合わせでした。
おはようございます。今日は打ち合わせ。
間違えて消臭剤を自分に向かって吹く。僕からラベンダーの香り。そんな状態だけど、そろそろ出発。
帰宅ー。全ボツー。振り出しに戻る。半額セールだった寿司パックを三人前買ってきてやけ食い中ー。
やけ食い終了。ふう。さて落ち着いたところで、問題の整理を。今回の振り出しに戻るは、ネームをまた一から描く、ではなくて、そもそもこの雑誌なの?というレベル。ネームは改善されているが、このままではこの雑誌向きにはならないと。じゃあ、どこに持ってったらいいですかねえという話をしたほど。
で、だめだった時用に一つ、代案を用意していたのだが。コーナー一杯に投げないでカウントを取りにいくアイディア、と思っていたのに、話してみたら、ストライクゾーンはもっと狭かったということが発覚。今回の僕はネーム屋として持ち込んでたのだが、この狭さだと、ネームで変化を付けるのは厳しい。
でも、ネームで変化をつけないと、ネーム屋の意味がない。単に人手がかかってコストアップするだけで、使う旨味がない。神のアイディアが降ってこないと無理かな、とここで手詰まり。
今回の持ち込みで分かったのは、そもそもノーブランドの原作企画は描く旨味がないということ。絵師が決まらないままだった。絵で飯を食えるレベルの人は仕事を選べる。もし自分がその立場でも、旨味のない仕事はしないだろう。でも頼むならそのレベルの人じゃないと、原作作画の二人掛りの意味がない。
と、ネーム屋もどうかなーと手詰まり感を覚えつつ帰宅して、机の上を見ると、描きかけのおまけ漫画。絵柄的にはこの辺が合ってる。でも、この手の漫画には商業誌レベルの需要がないのも分かってる。近辺に「萌え漫画」があるけど、僕が描くと、みんな「分かってないよ…」と悲しそうに首を振る。
以上をふまえ対策としては、1.無名原作で描いてくれる心優しい絵師さん求めて持ち込みに彷徨う(運任せ)、2.無名じゃなくすためストーリーテラーとしてのブランドをおっ立てる(すごい遠回り)、3.商業誌レベルの下で商売になるまでがんばる(すごい大変)。近道はないぞ、さあ、どれだ!
風呂上り。心配の電話もいただきました。すいません。立ち直りました。ボツからの立ち直りの速さは、仲間内では随一です。まー、なっちゃったもんは仕方ないですからねー。
湯船につかりながら考えた結果、1はみんなに見せて、お蔵入りはもったいないという話になったら、2は1を採用しなかった時、3はどっちにしろ描くよね、ということになりました。ちなみに4.totoBIG6億円が当たってもう働かない、という選択肢もあります。今週末、勝負だね! 10/10/26
というわけで、結論は「totoを当てる」です!
ちなみに出版不況とか、個人の力ではどうにもならない話をしている時に、よく使われるオチです(^^;;)
さて、次の日の反すう。
昔僕がネーム通せなかったのは、下手だったからだ。昔のネームとってあるけど、要素の相互関係の構築ができておらず、あれじゃ言いたい事が伝わらない。さすがにそこは通り抜けて、最低限読みやすくは描けるようになった。
だから最近のボツの理由は、そういう面白さを描いてもだめですよ売れないですよ、というストライクゾーンの問題が主。昨日一番ショックだったのは、ストライクゾーンぎりぎりと自覚していたネームのボツより、用意していた代案のボツ。ストライクを取りに行ってるつもりだったのに、だめだったこと。
こんなに縮んでるんだとびっくりした。でもそこで、リスクを取ってボールっぽくても試しましょうよと言えなかった。ボールを振らせるつり球を、2-0で投げるのは気楽だが、走者満塁フルカウントから投げるのは厳しい。僕だって打者が振ってくれる確証ないし。
このままストライクゾーンが縮んでいったら、最後には、主題同じ絵柄同じキャラ同じ、エピソードも演出も同じで、キャラの絵の睫毛が一本多いか少ないかで良し悪し語るような世界が来てしまう。微妙な身体の線一本で語られるような通すぎる世界。これが良いことではないと、誰でも思うだろう。問題は。
今の走者満塁が、どこで解消されるのか、ということだ。外してもいいから攻めようぜ、と言える環境がいつ戻ってくるのか。例えば出版社が電子書籍も手がけたら、ぱっと好転するかもしれない。それでもずっと縮むかもしれない。僕はどちらに賭けるべきか。作風を変えて、ど真ん中に行くべきなのか。
また、ストライクゾーンは雑誌によっても違うので、よそに持ち込めばすむ問題かもしれない。でも実は進行度合いが違うだけで、引力の強い場所は同じなので、みんな同じ所に寄ってくのかもしれない。絵の問題は切ったのに他の問題が生まれちゃって、さあどうするのか。それとも一番革新の道へ行くのか。10/10/27
僕に圧倒的な力があれば、150キロど真ん中ドーンという戦い方もあるんですが、ない能力を嘆いても仕方ない。反すうしたところで、具体的に次何しようかと検討に入ります。
この間の作戦で、作戦1で行ってみたい所が一つある。でもこのネームではどうだろう。作戦2で見当つけてたルートを今調べたら、閉ざされていた。あれー? さて、どうするかなあ。下書きはあと2カット。がんばってから寝るかな。10/10/28
ストレス食い発生。今後の作戦をいろいろ考えていたら、こんがらがってきたからです。結局問題の根本は、ボール球で勝負したい自分がいるということだ。そこは違うと言われても、そこで面白さを追求したいのだ。困った人だね。
ちなみにいろいろ探っていたら、長編SFの新人賞が無くなってる事に気付いた。つまりもうSFの需要が少ないので、新しい書き手は要らないということだ。進化の袋小路に入ってしまったのか。確かに僕も最近のは難しいなと感じてあまり食指が動かない。でも描きたいんだよな。需要少ないなんて悲しい。
一方で、ドラッカーさんも本田宗一郎さんも「顧客の創造」を説いてたそうだし。需要ないとかボール球だとか、それでもいいのかもしれない。さて、もうちょっとペン入れしてから寝よう。10/10/29
そして起きて本日。
作戦4を遂行し、その後図書館へ。作戦1と2は、SFに対する需要の少なさを考えると、ボツになったネームじゃなくて代案の方で進めるべきではないかと思い、資料を借りてきた。あのネームは作戦3へ。自分で描く。そして台風に備え引きこもり用食料を調達、任務完了。10/10/29
これで何をするか予定が立ちました。まずおまけ漫画を終わらす(作戦3)。次にケッタ・ゴール!を描く(作戦3)。そしてSpring8本編を終わらす(作戦3)。こうして作画をしている間に資料を読んでエピソードをそろえて、次回作へ(作戦1か2)。すっきり。
ちなみに、ここで「ストライクゾーンが縮む」と例えているのは、この状況のことです。TV番組画一化の考察記事。TVの視聴率、漫画のアンケート。TVの方が進行している感じですね。
ただ、僕は「ネーム原理主義者」で、面白く描ければどんな不利な状況も吹っ飛ばせると思っているし。
お金と人手がかかるTV番組と違って、漫画は小回りがきき、作家の努力がすぐ反映できるので、そこが希望の持てるところです。
○ 今週の絵
作戦3のおまけ漫画から一コマ。
こういう漫画が好き。
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