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2010/09/02

初音ミクと集合知

仕事先で、「ミクの日感謝祭」の映像を見たんですよ。

僕もあまり詳しくないんですが、分からない人のために説明しますと。

「初音ミク」という、音声合成・音楽製作ソフトがあるのです。コンピューターで人工音声で歌を歌わせることができるソフトです。

これのパッケージの女の子の絵がかわいいと評判になり、音楽製作ソフトとしては異例の大ヒット。ニコニコ動画などの動画共有サイトで、自分の作った歌を発表したり、アニメーションで踊らせてみたりする人が出て人気に。

人気曲を集めたCDやDVDが発売され、とうとうコンサートが催されたのです。

すごいな、と思いました。

舞台の上に、透明なスクリーンを設置、そこに映像を写す方式。しかし暗いので、言われないと分かりません。SF映画のホログラム映像みたい。

舞台の上で踊る初音ミクに、お客さんは普通のアイドルのコンサートのように盛り上がっています。なんか、未来空間ですよ。

歌声は確かに合成音だけど、最近じゃボーカルにエフェクトかけて元の歌声が分からない曲もあるし、映像だってどんどん進歩するだろうし、もう生身のアイドルじゃなくてもいいんじゃないかと思ったぐらい。

いや、実際には、生身じゃないとできないことはたくさんあるわけですけれど。

ただ、もう一つすごいな、と思ったのが。

これがネットにおける集合知というような物をあらわしていること。

アイドルの場合、求められているのは、みんなが望む異性のイメージです。男性にとってかわいい女の子たちのイメージ、女性にとってかっこいい男の子たちのイメージ。

そうすると、一人の作曲家のセンス、一人の作詞家のセンス、一人のプロデューサーのセンスによるよりも、「みんなのセンス」で作った方が、よりみんなが望んだ物になる可能性があるのではないか。

少なくともアイドルソングには、その可能性があるんじゃないか。

「初音ミク」という土台があって、そのイメージでみんなが曲を作り、みんなで評価する。そうすると、みんながほしい物が生き残る。

そうしてみんなの集合知によって造られ磨かれた物が、この映像なんだよなと。そう考えて感慨深かったです。

ネットが当たり前の基盤になるこれからの社会は、こういう方向に進むのかも。

さらに妄想を進めますと。

SFには、すごい進化をした結果、生身を捨ててみんなが混じりあってしまった超精神知性体、というような存在が出てきたりしますが。

生身を捨てるかどうかはさておいて、僕らはそういう長い進化の過程にいるのかも知れませんね。

そんなことまで考えさせてしまう、すごい映像でありました。考えすぎ?

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