パララバ -Parallel lovers-
仕事来たんで大忙し。
こちらは先週読んだ本。
○ パララバ -Parallel lovers- (静月遠火 電撃文庫)
南高に通う遠野綾(とおの・あや)。彼女の楽しみは、部活で知り合った隣の北高の男子生徒、村瀬一哉(むらせ・かずや)と毎日電話で話すこと。ところが一哉は、夏休みの終わりに学校で事故死してしまった。
悲しみに暮れる彼女の元へかかった一本の電話。なんとそれは死んだはずの一哉から。さらに聞かされる衝撃の事実。彼の世界で亡くなったのは、一哉ではなく綾……。
すっごい面白かったです!
恋人と並行世界に分かれてしまった、綾の切ない気持ちがしっかり書かれていて、はらはらのサスペンス展開があって。
出だしが秀逸。短いページでスパッと状況を描き、キャラクターもすぐに立つ。あっという間に物語世界に入れました。
サスペンス展開のはらはら感。気持ちをしっかり書くというと、地味な部分のイメージがあるけれど、興奮とか殺意とか恐怖とか、そういう部分も気持ちのうち。事件にリアリティを生む部分。そこもよかった。
並行世界に分かれちゃったということで、じゃあこれは最後どうなるんだろうかと思って読んでいて。いくつかパターンが考えられる中、それで来たかと。じんわり余韻が残る、いいオチでした。
ライトノベルのレーベルから出てるけど、特にそっちに寄った作りではなく、そういう趣味じゃない人でも楽しく読めるであろう、いい意味で「普通」の作品。秀作。お薦めです。
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