NOAHを見ながらふと考えたのです。
僕が昔から応援してきたのは、野球、サッカー、プロレス。野球熱は、いろいろごたごたを見ているうちに、僕の中ではちょっと冷めてしまっているのですけれど。
さて、そんな三つのジャンルに共通するのは、地上波TVでの存在感が低下していること。
でも、好きな人の熱は、別に冷めていないこと。
世の中の仕組みが変わってきてるんだよなあ、と思ったのです。
昔はテレビがスターを作れたんですけど。
それはお茶の間があって、みんなが同じ番組を見ていたからで。
そういう生活習慣が崩れてきたら、人気の一極集中が減ってきた。
野球では、その昔は「巨人、大鵬、玉子焼き」だったわけですが、いまや巨人戦の視聴率は低迷、地上波ではあまり流れなくなりました。
でも、そのころには閑古鳥が鳴いていたパ・リーグの試合に、たくさんお客さんが入っています。観客動員が上向いている球団はたくさんあります。巨人一極集中じゃなくなっただけで、全体としてはよいことのような気がします。
ところが、地上波TVはそれでは困るのです。十二球団に均等にファンが割れたとすると、あるカードに注目する人は六人に一人の計算です。野球に興味ない人もいますし、その時間に家にいない人もいますし、となると、そのカードを見る人は十分の一以下かもしれない。
ゴールデンタイムに視聴率一桁の番組なんか流せるかっ! というのが地上波TVの理屈。それが起きているのが、今の巨人戦中継。
サッカーなんて、J1、J2で37チームもありますからね。クラブ間の格差が大きいので、均等にサポーターが割れるというのは考えづらいですけど、それでも野球より割れているのは確実。
W杯で、代表の試合で好カードなら、日本中の人が注目するのは証明できましたが、普段の親善試合とかアジア予選じゃあそこまでの注目度はないし、ましてやサポーターの興味が分かれているJリーグの試合となっては。
そりゃあ地上波TVではなかなか流せないわけです。NHKがんばれー!
というふうに、TV主導でスターを作り、みんながそれを見て大人気、という時代は終わってる。これだけ娯楽が増えていれば、みんなが自分の興味に従って、どんどんばらばらになっていくから。情報は大量に流れていて、その中を、人それぞれ思い思いのところに向かって漂っている。
さてここで冒頭の、NOAHを見ながら、に戻るわけですが。
プロレスなんて、ゴールデンタイムだった時代は、馬場、猪木、タイガーマスクのころなわけで。
でも、つまんなくなったとは思わないんですよね。むしろ今、若い選手が伸びてきていて面白い。NOAHだけじゃなく、他の団体もそういう時期で、見所はいっぱい。見る人がある程度の深さまでくれば、はまると思うんですよ。
ところが新日の地上波中継はかろうじて週30分残っているけど、NOAHはもうない。多チャンネルで有料のCS放送は、そもそも興味がある人が見る物で。新しいお客さんに出会う力は弱い。
もうTVが当てにならない中で、じゃあどうやってお客さんを捕まえて、その深さまで引っ張ってくるか。そういう仕組みを、もう自前で作らなくちゃいけないんじゃないか。
マスメディアが人々の嗜好の多様化についていけないのは、前述の通り時代の流れとして仕方ないので、それに変わる何か新しい戦略が必要なんだろうなと思ったわけです。
女子プロレスでは、USTREAMで放送する所も出てきました。いろいろやれることはあるはずです。NOAHもがんばれー!
さらにサッカーの場合を考えますと。
野球はまだ、試合数が多く、毎日のニュースで取り上げてもらえますが。
サッカーは試合が週に一、二度、しかもカードが多くて映像なしだったり。
露出を上げるためにできる事はまだあるとは思うのですが、それでも多分、あのTVと広告代理店で作ったJリーグブームはもう帰ってこない。
でも、もともとコンセプトとして地域密着があるのだから、従来の全国メディア以外のところで情報を流してお客さんを掴むというのは、むしろ積極的にやるべきこと。
東葛地区ではやたらレイソル情報が流れていて、みんな知ってる、という状態を作りたいですねー。
さらには漫画の場合も考えました。
漫画は雑誌を全国流通させた上、メディアミックスで知名度上げて、という作戦をずっと取っているわけです。やっぱりTVの力を利用していた。
でもその方法論をとる中で、それでも売り上げ下がっているわけで。やっぱり漫画も何か別ルートの開拓が必要なのではないかと、最近思うのです。
サッカーの場合は地元という、応援するための明確な取っ掛かりがありますが。
漫画は地元は関係ないので、何か別の、コミュニティとかクラスターとか、そういう取っ掛かり。
こういうのが好きな人は、こういう漫画はどうですかーというアプローチがいろいろできるようになって、読者と作品の出会いがうまく作れるといいのになーと思います。
今でも一部ジャンルではそういう流れがあるんですけど、そこだけでは偏ってしまうので、もっと幅広く、いろんなジャンルの漫画で起きるように。
今はほんとに時代の潮目で、いろんな事を考えなくちゃいけないんだと思うのです。僕もがんばろう。
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