GOSICKsⅡ 夏から遠ざかる列車
時間に追われる八月末。
○ GOSICKsⅡ 夏から遠ざかる列車 (桜庭一樹 富士見ミステリー文庫)
夏休みがやってきた。学友たちがバカンスへと向かう中、留学生の久城一弥(くじょう・かずや)は、国元へ帰省する事もかなわず、少々憂鬱だった。
そこへ級友アブリルからのバカンスのお誘い。喜んだ一弥だったが、一人学園に残るヴィクトリカのことが気になって、その誘いを断る。二人の長い夏休みが始まった……。
長編の四巻と五巻の間の短編集。
グレヴィール警部のドリルのような髪型が、二つに分かれた理由が分かりました。第六話「初恋」。
長編六冊を読んでから短編集に手をつけたのですが、いきなり分かれた時にびっくりしたので、時間軸に沿って読んだ方がよかったかも。でも、短編の一巻が最初なんだけど、あれは、あとで仲良くなるのが分かってから読んだ方が味わい深いので、難しいところですね。
髪形変なのはヴィクトリカのせいだけど、それを差っ引いても変人なグレヴィール警部。でも初恋の人に対するぶっきらぼうな態度に隠した優しさは、なかなか素敵です。オチも初恋の切なさが出てて、好印象。
第三話の「夏から遠ざかる列車」もよかったです。
セシル先生は、先生として威厳を保とうとするけれど隙だらけで、いいキャラです。
「ゾ、ゾ、ゾフィ~! お金貸して~! お給料もう全部使っちゃった~。ゾフィのお給料で、ソヴレムで新しいブラウスを、買、う……」と、歌いながら台所に入ってくるところは、素晴らしいだめっぷり(^^)
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