輪環の魔導師 4 ハイヤードの竜使い
風邪です。
ぐにゃぐにゃ。
○ 輪環の魔導師 4 ハイヤードの竜使い (渡瀬草一郎 電撃文庫)
クローガの娘でイリアード姫の親友、ヴィオレの魔族化を解く事に成功したセロ。しかしイリアード姫を魔族に連れ去られてしまう。
姫を救うべく王都に向かう途中の街、トラファードで、一行は二人の人に会う。一人は懐かしい顔、セロを溺愛する薬師の師匠アネット。もう一人は魔族なのに魔族と戦う男、メルルーシパ。彼は王都を占拠する魔族の将、ルナスティアと因縁があるようで……。
三巻の感想で、じわじわ進む大きな構成が好きと書きましたが。
ヒロインのフィノにも一巻から伏線が張られていました。セロに対する激しい執着。
どんなに言っても頑としてセロと同じ寝床で寝ようとして、その怖い微笑にアルカインがおびえたり。セロに助けられて、すっかりなついた魔導具の精ティアネスと、セロの奪い合いをしたり。この巻では、師匠と弟子というよりセロの世話を焼きたくてしょうがないアネットと、激しく牽制しあったり。
コメディーのシーンとして書かれていることが多いのですが、この巻でとうとうやばいですよという領域に。悪夢にうなされるセロを、もっと苦しめば起きた時に自分がいてよかったと思ってくれると、無表情にじっと見つめ続ける。
表紙のフィノも、今までと違って一人陰のある表情をしています。
これも過去に何かがあってのことのようです。いったい何があったのか。そしてどうなってしまうのか。
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