今週の雑感記 電子書籍時代の出版社の仕事考察
今日はオフでしたー。
完全オフは久々(^^)
○ 今週の絵
風呂上り。実はまだ終わっていません。びっくりするほどギアが上がりません。さっきナベ先生に電話でぼやいたら、「暗い話で乗れてないんじゃないの」と言われました。図星っぽい……。 11:25 PM Jun 1st
楽しい話を描いている方が好きだけど、でもそんなことを言ってる場合ではないのだ。がんばるべさー。 11:27 PM Jun 1st
ナベ先生の指摘により、自覚してしまった。そうなのだ、ギアが上がらないのは、描いてて嬉しくないからだ。だって、可哀想だもの。しかも背中がこってきたよ。ぐあー。 1:53 AM Jun 2nd
というわけで、散々苦労して描き終わったネーム。
描きたくない漫画だったということではないのです。閃いた時は乗ってたし。
ただ、描き始めると、絵が進まない。柄に合ってないから、まず思いつかない。そして何とか描いた絵が雰囲気に合ってないと、ネームの絵だから描き捨てでいいのに、なんか気になって後ろ髪引かれる。
しかも、話の内容暗いので、自分のテンションもそれに引っ張られて、どんどん下がっていくという。
こんな感じ。自分で描いといてこんなこと言ってるとバカみたいだけど、かわいそうじゃよ……。
ここは割り切らないとだめなのになあ。仕事としてやっていくには精進が必要です。
○ 電子書籍時代の出版社の仕事
先週に引き続き、電子書籍時代の考察。
iPadが来たら、なんか一気にいろいろ動き出しましたね。やっぱり目に見える形になるというのは大きいですねー。
結構早いような気がしてきました、電子書籍時代。
さて、仕事としてやっていくには、と書きましたが。
現在だと漫画の場合、仕事=出版社を通して出す作品、遊び=同人誌、と定義してもまあ問題ないわけですけれど。
電子書籍の時代になると、ちょっと変わってくる。個人でも簡単に全国流通ルートに乗せられるなら、境目があいまいになってくるわけで。
実は出版社の利益の源泉には、全国流通ルートの関所である、というのが含まれていたのではないかと思ったりするのです。
ここを通す選択肢しかなかったので、言い値で買える、という部分。
これは、出版社の他、TV局、新聞社、広告代理店など、高給取りといわれる業界に共通の構造ではないでしょうか。情報(広告を含む)を流したいんだけど、あそこを通すしかない。そこを通った情報しか見れない。
ネットという誰にでも使える情報流通の基盤ができて、そこが崩れてきてるんだなあと思います。
さて、それを踏まえて、電子書籍の時代に。
誰でも出せますとなった時、出版社はどうなるのか。
まず、出版社と一口に言っても、出している本は様々です。
すごく大雑把に分けると、ファッション誌とか情報誌のような雑誌と、小説や漫画のような著作物。
前者は、外部のライターさんも使っているのでしょうが、編集者も自ら取材して原稿書いています。
つまり、自前でコンテンツを作っている。ということは、本質的には作家と同じ。
情報があふれて競争が激しくなってるけれど、その中でいかに価値があると認めてもらえる物を作るか。無料の情報では得られないものを作っていく努力。電子書籍か紙かではない、そういうところが勝負の分かれ目なのではないでしょうか。
それに対して著作物、特に漫画の場合。
実は作るだけなら出版社抜きで作れるのです。
漫画の同人誌がこんなに盛んなのも、実は原稿を描いた時点で作業がほぼ終了していて、そこから先の作業にちょっと慣れれば、印刷所に入稿できるからです。
電子書籍も、似たような感じでできそうです。
となると、そこに出版社が関わる意義は何か。
今までは当然のように出版社を通して出していたわけですけれど、そこに目が向くようになっていくのではないでしょうか。
電子書籍に関連して、出版社側の発言を見ていると、編集者が関わることが作品作りには必須であるという意見がありますが。
僕はそれよりも、プロモーション力、営業力が、求められているような気がします。
特に僕のような零細漫画家の場合。出版社を通すと、当然実入りが減るわけです。印税率が違うから。電子書籍でも漫画雑誌が出て、そこで原稿料もらえるなら、また違ってきますけど。
今でも、商業の下の方と同人の上の方では、逆転しちゃっているのですよ。
つまり、みんなが知っているような売れっ子漫画家なら、漫画以外のわずらわしいことは全部お金で人任せにしてしまおうと思えるでしょうが、零細だとシビアにならざるをえない。そして、みんな最初は零細。
ぶっちゃけて言うと、あそこを通したら三倍売れるようになるのかなあ、ということです。
今でも、雑誌で連載取れれば、ぐぐっと知名度上がるわけですけれど。
その仕組みを電子書籍でも構築することがキモなのではないか。
雑誌がどうなるんだろうという気がするんですよね。電子雑誌があるなら、単行本買わないんじゃないかとか。逆に雑誌だと読まない漫画があるので、結局ばら売りニーズが高まるんじゃないかとか。
そういう変革は起きそうな気がします。そういう時に、作家さんを売り込めるところ、あそこに行ったら売ってくれると思われるところが、強くなるのではないでしょうか。
さて、実は、もう一つの可能性も考えているのです。出版社が内容に今よりずっと深く関わるパターン。
長くなったので、そちらは来週ー。
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