自由主義出版の課題
課題は次の機会に、と書いておいて、先日は必然性についてだったので、本日に。
電子書籍で語られていることの一つに、出版社の中抜きがあります。出版社を通さなければ、印税がたくさんもらえる。
それに対して出版社は必要だという反論もあります。
ジャーナリズム系の本には必要な気がします。取材をする時、後ろ盾があった方がいいと思われるので。
学者の人が解説本書く時とか、ビジネスマンがビジネス書を書く時も必要な気がします。人に伝えるには技術がいる。それを修行した本業の人ではないので、文章を磨く必要があるからです。出版のプロである編集者のアドバイスがあった方がよい。
漫画でも、大きくプロモーションするようなものでは、やっぱり必要では。
それに対して、今話題にしている自由主義出版、好きなもの描いて飯食う作戦では。
そもそも商業誌に載りそうにない物を描くつもりで、中抜きしてコストカットを考えているわけで。
取材が必要な大掛かりな物は、出版社にお任せして。
編集者のアドバイスも、友人に見てもらうことで何とかする。自分の場合は周りにプロのちゃんと描ける人がいるので、その人たちにチェックしてもらえば、質は十分保てる。
問題は。
営業力。
商業誌に載るということは、漫画家にとって最大の営業です。かつ効果は圧倒的。たくさん読者が集まっている所で、自分の作品をお披露目できる。
さらに本屋というお客さんが集まる場所があって、巻頭カラーとか、平積みとか、ぱっと目に入る機会もあり。
そういうプロモーションなしで自分の漫画を知ってもらおうとすると、とても大変です。
しかも僕みたいな、出版社に持ってってがんばってたけど、こだわりがはみ出しちゃってることに気づいた人を想定しているわけですから。
そのはみ出してるこだわりを好きだといってくれる人は、そもそも少ないと思われ。
ということは、母集団を大きくしないと、お客さんが集まらない。
多数派には売れないという自覚があるものを描くという作戦なのに、多くの人に知ってもらわなきゃいけないというジレンマがあるのです。
そこでどうやって知ってもらうか。そこが工夫のしどころなんだろうなあと思います。
商業には小さく、同人には大きいという境目辺りをイメージしているので、商業誌との間を行き来するというのは現実的。
はみ出しはこっちにと割り切れたので、逆にはみ出さずに描けるような気がする。今後の僕の課題です。
編集さんに勧められて始まる企画というのも結構多いので、そういう作家さんがもう1本仕事しようと思った時に、今度は自分の好きなもの描くというのは、ありそうな選択肢です。プロになっても同人続けてる人は結構いますから、それを発展させる形。
ネット上の入り口をどう整備するかというのも課題ですね。そこで名を上げられる人もいるはずです。
絵の上手い人だとぱっと人を呼べそうだけれど、残念ながら僕はそういうタイプではなく。こつこつやるだけじゃなくて、何かアイディアが必要。
考えさせられますねー。とにかく好きな物を描き続けられる場所を整備したいので、がんばります。
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