まんがあれこれ 友達100人できるかな
本日はまず、仕事先で聞いたうれしい話題から。
○ サギリ参る!
同志梅木君が電撃大王新人発掘プロジェクトで入選しました。今出ている三月号で結果発表。おめでとうございますー。
梅木君とはネームを見せ合う仲なので、このお話も見せてもらいました。というか、ネーム作ってる最中、読んではいろいろ言ってたので、あんたそう言うのは簡単だけどさ的な苦難を与えておりました(笑)。
そんな試練を乗り越えて完成したこの作品は、楽しく読めるお話に仕上がってました。
この賞は入選すると本誌デビューだそうで、梅木君はこれからその作業へ。
身近な人ががんばってると、やる気をもらえます。僕も梅木君に読んでもらってアドバイスもらったので、がんばろう。
○ 友達100人できるかな 2 (とよ田みのる 講談社)
ある日宇宙人が地球に襲来。地球人の愛情深さをテストするために、主人公(35才)を過去へと送り、小学生をやり直して友達を100人作るという課題を与えるお話。その第二巻。
とよ田先生ネーム上手い。すごくテンポいい。宇宙人襲来、過去へタイムスリップというとっぴさと、昭和の子供たちのノスタルジックな雰囲気とのギャップで目を引いて、すいすいと読ませる力量はかなりのものです。
しかも気持ちの伝わるネームだから、心地よくて何度も読みたくなります。ほんと上手い。
二巻では花姉ちゃんの話と新二郎君の話が好き。
仕事中つけていたテレビで、小説家の大沢在昌先生が、上手い文章とはつっかえずにすらすら読める文章だ、というようなことを言っていて。送ってもらう帰りの車中で漫画もそうだよね、と語ってました。
一つ目を引くアイディアとか、絵の魅力でお客さんを誘い込んだ後、そのまま最後までずいーっと読ませるのが面白い漫画で。
その時読者を引っ張っていくのに必要なのは、次から次へとネタやら決め絵やらの刺激を与えることじゃなくて、つっかえずにすらすら読めるテンポのよさじゃないかなと。
一度転がり始めたら、後は自然に転がっていく感じというか。
気がついたら読み終わってた、みたいな。
ネタネタネタ、それだけで引っ張る漫画を読んでいる時は、例えるなら、未舗装路や、もっとひどい場合は荒野や原生林の中を力ずくで無理矢理引きずられていくような、大変だからもう読みたくないという苦痛を感じるけれど。
いいテンポですいすい読めるようになっている漫画というのはそれに対して、きれいな舗装路の上を転がっていく、もっと上手い場合には、氷の上をすいーっとスケートで滑っていく、そんな心地よさ。
世間的にはあまり評価対象になってないんだけど、こっそりとても大切なことだと思うので、こだわっていきたいなあと思うのです。
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