今週の雑感記 自由主義出版の可能性
作業中考えていること。自由主義出版の可能性についての考察。見出しは今適当につけたので気にしないで。要は自由に好きなもの描いてご飯を食べられないもんかという。まず品質が鍵なのは当然。 2:45 PM Feb 20th via web
@Kurootsu 周りにプロのレベルで描ける人がたくさんいて、でもその中にちょっとポピュラーではないこだわりを持っているため苦労している人がいて。コストカットして採算ラインを下げれば、好み合う人に本売って生活できるんじゃないか、という発想。 4:22 PM Feb 20th via web Kurootsu宛
日経新聞の電子版が、3/23に創刊するそうです。
グーグルの電子書籍サービスが、秋にも日本上陸らしいです。
そろそろ日本でも本格化してきましたねー。
この間の仕事の最中、ナベ先生とも電子書籍の話題で語り合っていました。当然、影響があるわけですから、気になります。
どうも編集さんは、この話題を振ると顔をしかめる人が多いみたいなんですが。出版社の立場からは、敵対する物なのでしょうか。
でも漫画家の立場的には、ここから素敵な可能性が生まれたりしないかなと思うわけです。
それは、商業誌では描きづらい、100%自分の色にこだわった漫画を描ける可能性。
仕事中話していたのも、主にこれについてでした。
ナベ先生の場合、ギャグシーンがよくチェックに引っかかります。本人お気に入りでも、いらないんじゃないかと編集さんに言われてしまう。今回も言われたそうな。
確かにナベ先生のギャグは踏み絵です。シリアスの中にそれを食う勢いでギャグが入る、あれでお客さんを選んでいると思う。
僕が要らないと言われがちなのは、序盤の小ネタ。それを削って見せ場を増やそうとよく言われる。でもブログに一コマ漫画を楽しく描いているように、小ネタ好きなんですよね。
身近な所では梅木君もそういうタイプで苦労しています。今回賞を取ったネームで、あるシーンを指して、ここがこだわりのシーンだから残せてよかったと言ってました。ちょっとした小芝居。やっぱり削ろうと言われがち。
あと、三人とも、しっかり丁寧に描きたいと思うんだけど、はしょっていいよと言われちゃう。それらを残したまま見せ場ふくらますからページ下さい、と言いたいんだけど、それはなかなかかなわない。
確かに削ってはしょっても話作れるんですよ。そして見せ場に比重を置いた漫画の方が、多くの人を集める形なのは確かですよ。
でも、そのこだわりが個性。それを削っていいもんかどうか。ギャグのない渡辺道明は、ほんとに渡辺道明なのか。小芝居をしない梅木泰祐は、梅木泰祐なのか。
僕にしたって、そつなくまとめろと言われればできるけど、それはもう自分の作品じゃない。そういう仕事したことあるけど、あれはひどいもんだった……。
結局これは、そこをこだわったら好きだと言ってくれる人はいると思うけど、絶対多数ではない、というジレンマなんですよね。
漫画って薄利多売の商品なので、多数派にサービスしないと儲からないんですよ。だから言われる。
そこで。
少数派相手のビジネスが、電子書籍が普及することによって成立すればいいのに、と。
ぼろ儲けできなくてもいい。人件費含めて赤字じゃないレベルにいければ、仕事としてスケジュールに組み込める。
今でも描こうと思えば、同人誌で描けるのです。でも仕事になってないと、優先順位を上げられない。暇を見てちょこちょことになる。もっとがっちり描きたいのに。
同人誌だと敷居が高いです。かなりの漫画好きの人じゃないと買ってくれない。そうすると、母集団が少ない所でこだわりの合う人を探すという、仕事レベルにするには苦しい状態に。でもそこでもっと売れるようにとか考え出したら本末転倒なわけで。
なので電子書籍が普及して、コストカットを達成し採算ラインが下がり、かつ趣味の人じゃなくても手に取りやすく、幅広く流通するようになれば。
自分のこだわりを好んでくれる人に作品を提供して採算が合うという、素敵な可能性が生まれるのではなかろうか。
そしたらナベ先生は休載の回はその仕事をすればよく。
僕なんかは仕事がほしいんで、オフがほとんどそのための企画作りに消えてますけど、同じ比重で割り込ませられる。
そうなったらいいよねえ、と二人して話していのでした。
そのためにはまだいろいろと課題がありますが、それは次の機会に。
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