時載りリンネ 5 明日のスケッチ
読んだのは昨年12月なんだけど、感想文アップしようとしたら、作中と同じ時期になってたことに気づいた。ちょっとした偶然。
楽しみにしてるシリーズなのです。次はいつかな。
○ 時載りリンネ 5 明日のスケッチ (清野静 角川スニーカー文庫)
元旦、初詣の帰りの電車で出会ったその人は、リンネと同じく時間を操る「時載り」にして人間界に住む「街の住人」、そして画家の、鷹見秋貫(たかみ・あきつら)さんだった。娘のしおりちゃんと共に買い物に来た鷹見さんとなかよくなったリンネは、絵のモデルを頼まれる。
モデルに通っていたある日の事、リンネと久高の二人は、絵画展主催のパーティに来ないかと誘われ、出かける。そのパーティで久隆が出会った画商、ボラ・ストンクトンは、なにやら鷹見さんに思うところがあるようで……。
前巻は短編集だったので、3巻の続き。
画家の鷹見さんと娘のしおりちゃんとの交流、時砕きとして承認されたリンネの特訓、そして数年前謎の失踪をとげたリンネの父の話が同時進行。最後にぎゅーっと1点に収束する構成。
リンネの様子が生き生きと描かれていて、その心の内がしっかり伝わってきます。それが三つのテーマを一つに束ねていく。良い展開。
さらに最後には事態が大きく動く気配を見せました。どうなっていくのか楽しみ。
この作品は、主人公リンネの活躍を幼馴染の久高が書き留めていく一人称語りなのですが、あとがきで、その一人称を「僕」から「ぼく」へ開いたことについて触れています。
詳しく書かれていないのですが、単なる思い付きではない何かの決意があった模様。小さな事でも作り手としては大きなこだわりがあったりするものなので、どんな決意なのか気になります。
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