まんがあれこれ シェルとグレートの二重奏
今年最後のまんがあれこれ。なので今年全体の感想も最後に。
その前に、まずはこのまんがの感想から。すごい驚いたんですよ。
○ も~れつバンビ 第25話 地獄からの使者!! (柏木ハルコヤングマガジン)
ひやあああああ!!
玉潰した!!
動物漫画だという油断がどこかにあって、そんな事になるとはちっとも思ってなんだ……。極長パンダ恐るべし……。
今記事書こうとして気付いたんだけど、サブタイトルもすごいですね。なつかしの少年漫画のニオイがするよ。
○ 神のみぞ知るセカイ FLAG80 パジャマでおじゃま (若木民樹 週刊少年サンデー)
こちらのサブタイトルはかわいい。
美少女ゲームよろしくヒロインを攻略していく、という基本設計だったこの作品。しかしずっと同じパターンではなく、だんだん世界の謎が見えてきて。
天理の中にディアナがいるように、他のヒロインの中にも女神がいるかもしれないという展開に。
ヒロイン攻略という分かりやすい面白さを提供しながら、じっくり進めてたんだなーと。
そういう話好き。ますます楽しみです。
○ ハーメルンのバイオリン弾き 第35楽章 シェルとグレートの二重奏 (渡辺道明ヤングガンガン)
ナベ先生は全部の絵に自分で手を入れるタイプの人なので、僕はタッチをあまり入れない白っぽい状態で背景を描いて渡すのですが。
シェル君改造シーンは、ナベ先生がタッチを入れれば入れるほど凄惨になっていき、本人が心配するほど。
前作でもわりときつい描写がありましたが、ナベ先生本人がえぐいのが好きというわけではなく。
影をきつめに描いて光を引き立たせる、お話のコントラストが強い作風なので。
大丈夫かなあとしきりに僕に確認していました。
まあ、内容きつい漫画なんてごまんとあるし。そんな話をしていたところ。
話題は流れて手塚先生の話に。
ナベ先生はシェル君が四肢を切り取られた絵で、構図に配慮しましたが。手塚先生は直接描いてたよねえと。
ブラックジャックは医者の話だからそんな絵があって当然として。
僕が子供心に一番衝撃的だったのは、「火の鳥」の復活編です。
主人公と彼に横恋慕する密輸団の女ボスを一つの身体に合体させるために、ばらんばらんに解体するシーンがあるんですよね。あれは怖かった。
でもあの話は、そうして人の身体を物のように扱うことによって、じゃあ心って何だろうという人間の不思議を描いていて。
そういう意味のあるシーンはやるべきなんだと思います。
火の鳥は今年、オリジナルのB5サイズで復刻されてたんですね。ウチにあったのはこれ。
○ 2009年のまんが
今年の総括。
業界としては変わらず悪化傾向ですよね。週刊少年ジャンプだけは踏ん張ってるみたいですけど、だいたいあとは軒並み。
そういうのが、漫画のラインナップや内容に有形無形の圧力をかけるから、ホント大変だなあと思うんですけど。
ただ、漫画って、作家一人が踏ん張ればその作品はどうにかなるという部分があって。
そういう身軽さが、ある意味有利なんじゃないかなと。
ずっと悲観的だったんですけど、最近そろそろこの先の方向性が見えてくるような予感がしていて。
上手くやればいい方向に持っていけるんじゃないかなあ。
ちょっと前向きな気分なのです。僕もがんばろうと思います。
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