今週の雑感記 今後
夜、買い出しに出かけたら、夜道を歩く親子連れ。子供が駆け出して親が注意。「危ないよ、転ぶから!」
注意を受けた子供、素直に聞いて、「そうだね、危ないよね、真っ暗だもん」「ここ明かり少なくて、真っ暗だよね」
いや。
ここは東京、煌々と明るい眠らない街。ほんとに暗いのはナベ先生の仕事場ですよ。山の中で、一応街灯あるけど離れてるし。月が出てない時には、舗装されてない道にできた窪みに足取られないよう注意してないと危険。
昔、柏に引っ越してきた頃、実家の周りは森でまだ街灯なくて、手賀沼方面に下りたら、そりゃもう半端なく怖かった。
都会の子は真の闇を知らずに育つのだなあ、と思ったのでした。
○ 仕方ない
コミック・雑誌落ち込み、講談社が過去最大の赤字
出版大手の講談社は23日、08年度(07年12月-08年11月)の決算を発表した。
不況の影響で広告収入が減少したほか、雑誌・コミックの売り上げの落ち込みが響き、売上高は前年比6・4%減の1350億5800万円。当期純損失は76億8600万円と4期ぶりの赤字決算となった。赤字幅は過去最大。
コミックを含めた雑誌部門の収入は前年比93・7%、書籍は92・1%、広告収入は89・8%だった。
読売新聞09/2/23
これではマガジンZが休刊になっても仕方ない。
今後、赤字部門になってる雑誌をさらに減らす、とかあるのでしょうか。
○ また消えた
スクウェア・エニックスが発行している雑誌、ガンガンパワードがなくなるようです。載ったことある雑誌がまた消えた!!
ただ、今回はちょっと事情が複雑で、載っていた連載のうちいくつかを他誌に移し、その後ガンガンJOKERという新雑誌を立ち上げるみたい。ブランディングをもっとはっきりさせようということなのかな?
でも名前なくなるのはやっぱり寂しいですね……。
組んで仕事した先が全滅しましたよ。どう思いますか、佐々木先生?
○ 今後の予定
元々出版不況と言われていたけれど、世界不況も重なったからでしょうか。ここに来てこの加速ぶり。どきどきします。
しかし、最近こういう記事をよく取り上げているので、嘆いてばかりだと、心配かけるかもしれない。特に直接会う頻度の少ない人に。という事で、気持ちは前向きなんだよとアピールすべく、今後の予定を公開。気持ちだけのものも含みます(笑)。
現状は、ナベ先生とか他の先生を手伝いながら、自分ではイラストのお仕事をさせていただいているわけですが、まずこれをがんばることを前提として。
先々の仕掛けのためにしたいこと。
①ケッタ・ゴール!
漫画を描くことを好きであり続けるために、これを描き続ける事は重要。ということで来月の優先順位一番。というか、ここでやらないと、昨年のような寡作になってしまう(・・;;)
それに将来、この漫画でいろいろできると思ってるのです。
今後の可能性 成功するかどうかは分かんないけど、実現は自分のやる気次第。
②漫画
他の漫画はどうかというと。現在は、以前のように一つの雑誌に持ち込んで、一生懸命打ち合わせをするという事をしていません。まあ、今漫画の仕事取っても掛け持ちになっちゃうので、僕のスピードでは終わらないし(^^;;)
さらに遠回り大作戦で。今漫画業界、こういう守りの後退戦じゃないですか。青年誌だと変わった物載せて攻める気見せている所もあるんだけど。
周りの人に「どこに行ったら、こういうの載りそうだと思う?」と聞いても、みんな「うーん……」って考え込んじゃうんですよね。
かといって、無理に合わせても、お客さんはそんなまがい物いらないだろうし。
というわけで、風向き変わるのをのんびり待っている状態です。紙雑誌が主流じゃなくなるかもしれないしね。
今後の可能性 よく分からない(^^;;)
③同人誌
無理に合わせるのはよくないと言っても、ホントに何もしないで待ってたら、風向き変わってもチャンスを逃します。妥協はよくないけど、一致点を探すのは大切。
で、とにかくいろいろ描くのです。プレゼンにもなるし。
次に描くのは「Spring8」だけど、アンドロイドのメイドさんは世間的需要があるのかもしれないという期待感。5ページしか載ってないのに、ちょくちょく検索で引っかかる。あとは自分が上手く描けるか。
今後の可能性 可能性とか言ってる場合じゃなくて、とにかく早急に!!
④他
このままだと世の中はもっとケータイ中心になるのだろうか、という予想から、実験してみたい事がいくつか。
ケータイ漫画専用の描き方というのを模索してみたいし、そもそも漫画の形にこだわらなくてもいいんじゃないの? という気もしていて、その実験もしてみたい。
今後の可能性 今手元にある素材をいじって、できるのではないかと。時間が空いたら。
⑤ジュブナイル
「ケッタ・ゴール!」を描いたら、ああ、自分はこういうのが好きなんだと自覚できたのですが。
主に発行ペースとページ数の問題で、児童漫画だと無理みたいなんですよね……。
ただ、オチまで描いてある読み切りと一話目はすごい反応よかったんですよ。一気にオチまで読ませれば、こういう話もありなんだなと。
ということで、現在少年少女向けの小説、ジュブナイルにとても興味が。一冊で読ませることができるじゃないですか。それもあって、やたら読んでいるのです。
今後の可能性 低い。だって、まず文章上手くならないと(^^;;)。まあ、気長に。
ライトノベルになると、なくはないけど、漫画と同じでずれちゃうかもしれない。
でも読むのは楽しい。と、上手くつないで今週分↓
○ ムーンスペル!! 背中合わせの風景
ムーンスペル!! あの日と同じ月の下で (尼野ゆたか 富士見ファンタジア文庫)
エルリーは千年前に封印され、現代に蘇った最後の闇魔術師。しかし先の事件で自分を封じた宿敵ジョージと会い、思い悩む。一方のクラウスは、先の事件で自分の適性に疑問を抱き、王国詠唱士になるという夢もぐらつき、みんなに顔を会わせられないでいた。
それぞれが悩み、すれ違う二人。その頃王宮内では王に隠れ謀反を企てる一派がうごめいていて……。
前巻で、どうやら悩みと真っ向勝負するようだと思ったらその通りで、この巻は頭からそっちのベクトル全開です。
その悩みは主人公の決意とともに解決するのですが、事件は引いてて次巻へ続く。どうなるんだろう。
続いて5巻、最終巻。
宿敵ジョージに連れ去られたエルリーを助けたいクラウス。準詠唱士として、国王に背く謀反人ウッド討伐に参加する。
ウッドは己の領地に引きこもっており、クラウスはその村へ潜入する。そこではウッド配下のジョージによって、エルリーの力を使った恐ろしい陰謀が進んでいた。果たしてクラウスは、無事エルリーを救い出せるのか……。
典型的なラノベ風の構成要素が並ぶ中、なんか気になるところがあるなと思って読み進めていた本シリーズ。その正体は、主人公の悩みとの真っ向勝負。真っ向勝負は好きなのです。
しかし、そうしてシリアス分が増えた副産物。以前、ラブコメで主人公がモテモテだと真面目に突っ込むと泥沼、と書きましたが、それが発生。というより泥沼にならずに、ヒロイン以外の主人公に好意を持っていた女の子達が自ら身を引き、みんな失恋。
特に幼なじみのイルミラは、失恋する様もたっぷり書かれていて、かわいそう……。
ラストはタイトル通りでいい終わり方でした。
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