日記・つぶやき2008

2008/12/31

2008年のかわせひろし

年末恒例、今年の総括。

遠回り大作戦は来年頭で二年を経過します。そろそろちょっとした形になってくれてもいいのにと思うけど、でも、すごい遠回りしてる自覚もあるので、まだまだかかるかもと思ったり。

ただあの時感じた将来に対する不安は、この二年で実際形として出てきていて、やっぱり勘違いではなかったのだなと。雑誌もいくつか潰れたし、本屋さんも潰れたし。

最近、近所の小さな文房具屋さんが店頭で売っていた雑誌が、なくなっていることに気がつきました。他にももう一軒。小さな事だけど、確実に進行しているのだなあと思わされます。

こういう退却戦の時は、どうしても安全策を取りたくなるもの。でもみんなでそこに殺到したら、ものすごい厳しい椅子取りゲームになる。

そこで勝つのは、元々そこに座っていた人か、多少ずれていても圧倒的な腕前でそれをカバーできる人。

どちらでもない僕は、他の発想で生き残らなくてはなりません。独自の立ち位置をどうやって確保するか、どうやってそこでご飯を食べるか。

よくこういう話題取り上げてますけど、ただ悲観しているわけではないのです。僕は漫画の力、物語の力は信じてるから。だってそれで自分の人生決めたわけだから。

面白いもの描けば、喜んでくれる人はちゃんといる。面白く描けるかどうか、自分の腕の問題だけ。そこは全然揺るがない。

ただ、技術の進歩やライフスタイルの変化で、ビジネス環境が変わってきてるわけで、そこのところをどうするか。どうやったら、お客さんのところに届くのか。それをしつつ競争相手にも勝たないと。

環境はどんどん変化して行くと思われます。闘いもまだまだ続きます。

さて、重い話はここまでで、今年起きたいい話としては。

手伝いに行ってる先々が順調なのはいいですね。仕事場明るいし。

特にナベ先生の所では、話の展開が最初ゆったり目だからどうだろう、と二人でヒヤヒヤしてたんですが、単行本も出て順風なようで。

そうなればこれから先の話はもっと盛り上がる予定なわけで、そういう話をしていると燃えてくるし。このまま進んでほしいです。

自分についてだと。挿絵の仕事が来たのにはびっくりしました。

昔々中途半端になってしまった企画「Nano-matic」にけりをつけようと、同人誌にすべく仕上げに奮闘していたら、その企画のあとに手掛けてやっぱり途中で頓挫した「プリンセス・プラスティック」の仕事がやって来た。なんか運命的。

あの時持ち込んでいた先のマガジンZが、同時期に休刊発表されたのは哀しい運命でしたけど。来月で最後なんですよね。

この仕事はまだまだ続くので、コツコツがんばろうと思います。

それではみなさん、よいお年を。

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2008/12/20

今週の雑感記 なだらかな山

仕事中、風邪がぶり返しました。今年の風邪はしつこいですね。

夜寝るころにちょっと咳き込むぐらいまで回復していたんだけど、ウイルスはこっそり潜んでいて、仕事が続いて疲れてきた頃に反攻してきた模様。おのれ。

他の人にもうつしてしまったかもしれない。ごめんなさい。

○ webに移籍

週刊少年サンデーで連載していた「呪法解禁!! ハイド&クローサー」と「GOLDEN★AGE」が、本誌からwebに移籍するそうです。

2作品とも、失礼ですが言ってしまうと、大人気で連載安泰という感じではなかったので、多分従来であればどこかで打ち切りだったんだろうなあと思うのですが。

ただ、現行の人気アンケートによる打ち切りシステムには、作品と一緒に少数派とはいえその作品が好きなお客さんをばっさり切り捨ててしまい、多数派の客層に絞り込んでしまうという欠点があるな、と僕は感じていて。

ビジネス的には、品揃えの良さというのは集客の大きなポイントなわけだし。

実際、ネット書店とか大規模書店では、ロングテール商品と呼ばれるちょっとずつ売れる本が、売り上げの中でけっこうな割合を占めているらしいし。

この2作品のように技術的にしっかりしていれば、ばっさばっさ切っちゃうのはもったいないよなと。

それにせっかく追っててオチが見れないんじゃ哀しいし。

そういうふうに考えると、今回のこの試みというのは、いろんな漫画が存在できる可能性を広げ品揃えを良くするという点で、いいことだと思います。他誌にも広がるといいな。

○ なだらかな山

こないだ仕事中にしていた話なのですが。

僕が学生の頃って、今ほど漫画雑誌が多くなくて。

そのために、漫画家になろうとしていた僕みたいな卵達の意識の中には、プロとアマチュアの間にはっきりとした壁があったよねと。

間仕切りというより、絶壁という感じの。アマチュアの住む裾野と、プロの住む天上界。テーブルマウンテンとか、ギアナ高地とか、そんな感じのイメージ。

それが雑誌が増えたり同人誌が盛んになったりネットが発達したりで、だんだん崩れてきた感があって。ここから上記の話題とも絡むのですが。

上の話題は山頂の方から崩した事例。載るか載らないかの二択しかなかったところに、第三の選択肢ができた。こういう事がいろいろ起きていって、さっきの山のイメージで言うと、富士山みたいななだらかな山になるのかなあと思うのです。

不特定の人に読んでもらうということが難しかった昔から、今ではwebで簡単にできるようになった。まずプロの土俵に上がることがとても難しかったのに、web上ではプロもアマも関係なく同じ土俵。

この間書いたように、今は産業革命以来の革命が起きていると思われ、きっといろいろな物が変わっていく時期で。創作の分野で考えると、今まではプロデューサーとか編集者とか、選ぶプロを自認する人達がふるい落としていたけど、直接お客さんの手にゆだねられる方向に行くんじゃないのかなと予想。

ただ、それで楽になるのかというとそうではなく、山のてっぺんは相変わらず高いし、競争相手が増えるってことは、まずふもとの樹海を抜けるのが大変で。

「不特定の人」を「不特定多数の人」にするのは、やっぱり一筋縄ではいかない難しい事なのです。がんばろう。

○ 紅牙のルビーウルフ 2 面影人魚
  紅牙のルビーウルフ 3 西の春嵐
 (淡路帆希富士見ファンタジア文庫)

神国グラディウスの女王となった、元盗賊の狼少女ルビーウルフ。彼女は今、騎士のジェイドと共にとなりの神国トライアンを訪問していた。そこでルビーは、創造神ロゥヴァースの本体と伝えられる古文書<全知の書>が見つかったと知らされる。

神国に散る神具の数々とともに、創造神を復活させると言い伝えられる<全知の書>。しかし、それを持ってきた少女キアラは、明らかに何かを隠しているようで……。

一途な想い、巨大な陰謀。真っ向勝負の冒険活劇は、読んでて心地よいのです。ルビーもまた気持ちいい性格だし。

そして強引にまとめるハッピーエンド。こういう感想をよく書いているような気がするけど、力づくなハッピーエンドはやっぱり好き。

続いて3巻。

開拓の下見にグラディウスの西域エインフェルにやって来た、ルビーと騎士のジェイド。領主ハリスの娘クラリッサは、ジェイドに好意を持ったようで、それがルビーにはどこか面白くない。

ある日、ジェイドとクラリッサは出かけたまま帰ってこなかった。馬だけが屋敷に戻ってきて、そこにはジェイドと共にグラディウスを出るというクラリッサの書き置き。まさか、駆け落ち? 動揺するルビー。しかしそれはルビーをとりまく計略の一環で……。

こちらは総じてハッピーとは行かず、悲哀のまま終わるエピソードもあり。

しかし最後は楽しく。盗賊団に育てられたルビーは色恋沙汰に疎く、真面目なジェイドはこの手のことにはニブチン。

周りにはもろバレなのに本人が自分の気持ちにも気がつかないというラブコメは、読んでて微笑ましくて楽しいですね。

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2008/12/13

宇宙大戦争

宇宙大戦争を見てきました。

しかし僕は現在、真っ白いネーム用紙と格闘中なので、詳細は後日。

レイソルの新監督、ヘッドコーチ、GKコーチが発表されましたね。

高橋さんはヘッドコーチからの昇格でお馴染みなんですが、井原ヘッドコーチとシジマールGKコーチは「有名人が来た!」という感じで、ちょっとびっくり。うまく機能するといいですね。

しかしその前に天皇杯! 天皇杯の前に仕事一段落! がんばるぞ!

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2008/12/12

まず一つ終了

仕事終了。

仕事中、次の展開について話し合う。

自分の作品じゃなくても、面白くなりそうな話はわくわくする。

終了後、居残りで自分のネーム。

明日は宇宙戦争。こちらもわくわく。

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2008/12/08

新監督は

石崎監督退任で、どうやら高橋コーチの昇格が決まった模様です。

今までの継続ということでは、いい人選。他の候補の人にはピンと来ていなかったので、ホッとした。継続するなら、何でこじれてしまったのか、やっぱり首を捻るのですが。

高橋さんは初監督だけど、指導歴は長く、実績もある。攻撃改善で来てもらって、実際今年、得点増えたし。

あとはチームマネジメントとか、人心掌握術とかか。がんばってほしいです。

あと、アレックスさんが退団だけど、どうするんだろう。ボランチに外国人補強という噂もあるけど、元々、中盤でタメが作れないということで呼んだ部分があったはず。そこはどうするのかなあ。

献身的なプレースタイルで好きだったのに。寂しい。


他のチームでも、去就情報が出始めていて、そういうニュース見てると、シーズン終わったんだなあ、という気分がしてくるわけですが。

でも!! ウチはまだ終わってない!!

気持ち、盛り上げていきますよ。偵察用に、対戦の可能性のあるチームの試合を、ちゃんと録画してあるのです。ふふふ……。

元旦までがんばろう!!

行くぞ、国立!!

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2008/12/06

今週の雑感記 考えていること

風邪、熱は引いたんだけど、せきがなかなか止まりません。特に夜出て、寝つきが悪い。まいった。

プリンセス・プラスティックのシリーズを全12巻と書いたのは勘違いでした。訂正しました。すいません。

もっと続くということは、さらに機会があるということだ。がんばろう。

近所の本屋が潰れたと以前書きましたが。あそこ、次のテナントが全然決まらない様子。不況だなあ。

駅前の本屋では、レジ前の平積み台にエロ漫画が置かれるようになり。

潰れた本屋はちっちゃい本屋だったんだけど、ここは広くて品揃えもよく、駅前なので賑わっていて。なのになりふり構っている場合じゃないんだと思うと、出版不況進行中で恐ろしい。

けれど、それは業界内にいれば、そうなっていく気配は感じていたので。

無策というわけじゃない。それを踏まえて行動してるんだよね、と同志・梅木と電話会談。

梅木君のまいた種は芽吹きつつあり。大きく育つといいな。

僕のまいてる種も芽吹かせないと。がんばらにゃ。

○ 考えていること

考えているといいながら、結果がついてきてなくて全然形になっておらず、抽象的な事ばかり書いているので、この辺でまとめを。

出版不況の一番の根っこは、ネットの発達だと思うのです。特に携帯電話もネットにつながるようになって、時間つぶしに読む部分の需要が食われた。だからこれはホントは不況じゃなくて、産業革命の時と同じように、構造が変化して行ってるんだと思います。

漫画に関して言うと、たぶん最初はそんなに問題ではなかったのでしょう。元々雑誌は赤字前提で作っていて、単行本で儲ける仕組みだったから。けれど。

やっぱり雑誌が売れないダメージはあったのだと思います。物を買う時には勢いが大事。雑誌でなんとなく追っていた作品を本屋で見かけてつい購入、という購買行動があったはず。

みんなの話題にのぼる大ヒット作にはあまり影響がなくても、中堅から下には影響があったと思われます。

さて雑誌で見てくれないとなってくると、口コミでぱっと広まるような初動のいい作品が求められるようになります。逆にネットの発達で、漫画好きな人のコミュニティーは出来上がっているし、口コミは広まりやすくなっていて。

自分の実感、また周りの人の打ち合わせの様子を伝え聞いたところでは、そういう作品がほしいという圧力は年々高まっている、と思います。

しかしこれは、漫画ビジネスの大前提、薄利多売と相反しています。客層を絞り込んでしまっては、今までの構造は維持できない。つまり、時間つぶしではなく、もっと高いモチベーションで漫画を読むお客さん相手のビジネスに変わっていこうとしているのです。

かくして、現在、壮絶な椅子取りゲームが展開されています。力のない者は淘汰されるのです。これが出版側の現状だと思います。

これに対して、流通側の事情もあります。薄利多売が前提なのは、書店も同じ。しかし、雑誌はどんどん売れなくなっている。流通を支えていた漫画だけではなく、情報系の雑誌も厳しさを増しています。

結果、書店はどんどん数を減らしています。僕は、後々、こちらの方が問題なのではないかと心配しているのです。

代わりにネット書店の売り上げは伸びています。でもネット書店は、リアル書店の代わりを完全には務められないと思います。自分で使っていて思うのは、ネット書店は「目的の本を買う場所」だということ。レコメンド広告などいろいろ工夫しているけど、中を立ち読みできない事もあり、「ふらりと入って衝動買い」はリアル書店ほどには起きない。出会いの場所としては、少し弱い。

さらに。現在特に数を減らしているのは、町の小さな本屋さん。

大人はいいのです。大きな町の本屋でも郊外型大型書店でも、自力で行ける。でも、行動範囲の狭い子供はどうだろう。出会う機会が失われているのではないだろうか。

他にもいろいろ考える事はあるのですが、大きな物はこの二つ。以上を踏まえて今後の目標は。

「口コミの起きやすそうな作品」の収束点、すなわち椅子取りゲームの中心地は、自分の得意なスタイルとだいぶ違う。そこで並み居るライバル達をなぎ倒す腕っぷしには自信がないので、わきに椅子を用意して、そこにちょこんと座っていたい。

自分のスタイルをありだとするにはどうするか、ということです。そのためには模索している最中の作りかけの物を見せるんじゃなくて、完成品、しかも高いレベルで完成している物を提示して、納得してもらう以外にありません。

そして出会いをどうするか、という点。こちらも一つ考えていることがあって、それに沿った企画を進行中。ただ、遠回り。時間かかりそうです。(^^;;)

ささやかだけど、このブログも、出会いの場所ではあるんですよね。サッカー観戦記ばっかりじゃなくて、もっと研究所に漫画載せればいいんだよと反省したところでオチ(笑)。

○ 具体例

例を挙げないとやっぱり分かりづらいですね。

収束点と言うけれど、実際にはある程度の範囲があって。身近な所では佐々木少年先生は、その中できっちりいい仕事をして、成果を出しています。

ナベ先生は独自ポジション。特にこちらはハーメルの続編なので、このスタイル以外はお客さんも考えられないでしょう。今週はシェル君が立ち上がりました。いよいよ山場。

自分の場合。ふにゃっとしたところはこんな感じ。

話全体としては、こう。

これにちょっと味付けして……。

……。

本棚ながめて例を挙げようと思ったんだけど、スパッとこれだという一個が出てこなかった。やっぱり完成品を早く作れということですね(^^;;)

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2008/11/27

終わった…

休みなく続いた仕事が終了。

風邪ひいて最後つらかった。頭ボーッとするし、目がかすんで絵が見づらいし。

治まってはきてるんですが、とにかく休みたい。

これで心置きなく寝られます。お休みなさい……。

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2008/11/26

引っ張りたくない

仕事引っ張ってます。すいません。

風邪も引っ張ってます。

どっちも引っ張りたくないものです……。

重なると最悪です……。

頭ボーッとして、細かいことの判断がつかなくなって、ずるずると。

でももう少しで終わるので、がんばります。

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2008/11/21

あしたのゆめ その3

昨日は日本代表がカタールに勝った模様。よかった、よかった。

そういえば、昨日は初雪舞ってました。

仕事はそろそろ一つ終了。

もう少しでやってくる明日の夢、その3です。

今年夏に、ずっと描きかけのままだった漫画を仕上げたんですけど。

ああいう感じで心残りのままになってる作品が、まだまだあるのです。

というわけで、次は何を描こうかなと考えると。

「Spring8」が描きかけです。忙しくなっちゃって、さっぱり放置。

これを描き上げたいですね。時間かかりそうだけど、コツコツと。

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2008/11/20

あしたのゆめ その2

今朝は-2℃でした。

仕事場では、暖房つけて、足元ホットカーペット全開で、毛布にくるまっています。

冬本番はこれからなんだけど。(^^;;)

そんな感じでがんばっている追い込み中。

さて。

この忙しさが明けたら何しようかなという、明日の夢、その2です。

ちなみに、仕事終わったら部屋片付けなきゃとか、資料を整理しないととか、そういうのもあるけど、それは考えててうきうきしないので、置いといて(笑)。

「ケッタ・ゴール!」を描いて心を落ち着けたら、商業用の企画も進めなくてはなりません。

目標は来年春です。

ちょっと手をつけてみたんですが。

簡単にできると思ってたんだけど、やってみたら意外に面倒な感じでした。(^^;;)

でもお話としてはお気に入りなので。

がんばって形にしたいと思います。

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