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2008/12/06

今週の雑感記 考えていること

風邪、熱は引いたんだけど、せきがなかなか止まりません。特に夜出て、寝つきが悪い。まいった。

プリンセス・プラスティックのシリーズを全12巻と書いたのは勘違いでした。訂正しました。すいません。

もっと続くということは、さらに機会があるということだ。がんばろう。

近所の本屋が潰れたと以前書きましたが。あそこ、次のテナントが全然決まらない様子。不況だなあ。

駅前の本屋では、レジ前の平積み台にエロ漫画が置かれるようになり。

潰れた本屋はちっちゃい本屋だったんだけど、ここは広くて品揃えもよく、駅前なので賑わっていて。なのになりふり構っている場合じゃないんだと思うと、出版不況進行中で恐ろしい。

けれど、それは業界内にいれば、そうなっていく気配は感じていたので。

無策というわけじゃない。それを踏まえて行動してるんだよね、と同志・梅木と電話会談。

梅木君のまいた種は芽吹きつつあり。大きく育つといいな。

僕のまいてる種も芽吹かせないと。がんばらにゃ。

○ 考えていること

考えているといいながら、結果がついてきてなくて全然形になっておらず、抽象的な事ばかり書いているので、この辺でまとめを。

出版不況の一番の根っこは、ネットの発達だと思うのです。特に携帯電話もネットにつながるようになって、時間つぶしに読む部分の需要が食われた。だからこれはホントは不況じゃなくて、産業革命の時と同じように、構造が変化して行ってるんだと思います。

漫画に関して言うと、たぶん最初はそんなに問題ではなかったのでしょう。元々雑誌は赤字前提で作っていて、単行本で儲ける仕組みだったから。けれど。

やっぱり雑誌が売れないダメージはあったのだと思います。物を買う時には勢いが大事。雑誌でなんとなく追っていた作品を本屋で見かけてつい購入、という購買行動があったはず。

みんなの話題にのぼる大ヒット作にはあまり影響がなくても、中堅から下には影響があったと思われます。

さて雑誌で見てくれないとなってくると、口コミでぱっと広まるような初動のいい作品が求められるようになります。逆にネットの発達で、漫画好きな人のコミュニティーは出来上がっているし、口コミは広まりやすくなっていて。

自分の実感、また周りの人の打ち合わせの様子を伝え聞いたところでは、そういう作品がほしいという圧力は年々高まっている、と思います。

しかしこれは、漫画ビジネスの大前提、薄利多売と相反しています。客層を絞り込んでしまっては、今までの構造は維持できない。つまり、時間つぶしではなく、もっと高いモチベーションで漫画を読むお客さん相手のビジネスに変わっていこうとしているのです。

かくして、現在、壮絶な椅子取りゲームが展開されています。力のない者は淘汰されるのです。これが出版側の現状だと思います。

これに対して、流通側の事情もあります。薄利多売が前提なのは、書店も同じ。しかし、雑誌はどんどん売れなくなっている。流通を支えていた漫画だけではなく、情報系の雑誌も厳しさを増しています。

結果、書店はどんどん数を減らしています。僕は、後々、こちらの方が問題なのではないかと心配しているのです。

代わりにネット書店の売り上げは伸びています。でもネット書店は、リアル書店の代わりを完全には務められないと思います。自分で使っていて思うのは、ネット書店は「目的の本を買う場所」だということ。レコメンド広告などいろいろ工夫しているけど、中を立ち読みできない事もあり、「ふらりと入って衝動買い」はリアル書店ほどには起きない。出会いの場所としては、少し弱い。

さらに。現在特に数を減らしているのは、町の小さな本屋さん。

大人はいいのです。大きな町の本屋でも郊外型大型書店でも、自力で行ける。でも、行動範囲の狭い子供はどうだろう。出会う機会が失われているのではないだろうか。

他にもいろいろ考える事はあるのですが、大きな物はこの二つ。以上を踏まえて今後の目標は。

「口コミの起きやすそうな作品」の収束点、すなわち椅子取りゲームの中心地は、自分の得意なスタイルとだいぶ違う。そこで並み居るライバル達をなぎ倒す腕っぷしには自信がないので、わきに椅子を用意して、そこにちょこんと座っていたい。

自分のスタイルをありだとするにはどうするか、ということです。そのためには模索している最中の作りかけの物を見せるんじゃなくて、完成品、しかも高いレベルで完成している物を提示して、納得してもらう以外にありません。

そして出会いをどうするか、という点。こちらも一つ考えていることがあって、それに沿った企画を進行中。ただ、遠回り。時間かかりそうです。(^^;;)

ささやかだけど、このブログも、出会いの場所ではあるんですよね。サッカー観戦記ばっかりじゃなくて、もっと研究所に漫画載せればいいんだよと反省したところでオチ(笑)。

○ 具体例

例を挙げないとやっぱり分かりづらいですね。

収束点と言うけれど、実際にはある程度の範囲があって。身近な所では佐々木少年先生は、その中できっちりいい仕事をして、成果を出しています。

ナベ先生は独自ポジション。特にこちらはハーメルの続編なので、このスタイル以外はお客さんも考えられないでしょう。今週はシェル君が立ち上がりました。いよいよ山場。

自分の場合。ふにゃっとしたところはこんな感じ。

話全体としては、こう。

これにちょっと味付けして……。

……。

本棚ながめて例を挙げようと思ったんだけど、スパッとこれだという一個が出てこなかった。やっぱり完成品を早く作れということですね(^^;;)

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