今週の雑感記 もうちょっと
ナベ先生の仕事は終わったけれど、風邪ひきました。
急に寒くなったからかな。ウチと向こうで気温差あるし。
とりあえず、帰ってきた日は栄養とって温かくしてひたすら寝て。
起きたらだいぶ治まってたんで、ぼちぼち仕事。もうちょっと。
○ ハーメルンのバイオリン弾き シェルクンチク (渡辺道明 ヤングガンガン)
休み明け、第16話です。グレートvsリュート、兄弟対決勃発。
エピソードの山場に入っているんですが、どうも休みがち。これは雑誌にローテーション休みがあるからなのですが。
読んでる方からしたら、作者の都合で休みなのか、雑誌の都合で休みなのか分からない。さぼってると思われたらやだなあ、とナベ先生申しておりました。
休みを有効に使おうという話をしていて、漫画の話だったのに結論は、離れにも風呂場を作ろうと。漫画家なのに、大工仕事(笑)。
○ 七姫物語 第二章 世界のかたち
七姫物語 第三章 姫影交差 (高野和 電撃文庫)
三宮と四宮との戦いを制した七宮カセン。四宮ツヅミは琥珀姫を廃位し、カセンの影響下に置かれた。当然それは他の宮都市にとり好ましい事態ではなく、それぞれが己の思惑を抱え、蠢いていた。
カセンでは冬の祭りが催されていた。カラは姫のお傍付き見習いと身分を偽り、人目を忍んで、その祭りを楽しんでいた。その夜、街で騒ぎが起きて……。
カラが素直でかわいくていいなあ、と思ったのですよ。
1巻の感想でも書きましたが、ファンタジーとかSFとかでは、大きな世界を舞台にした物語がよく作られます。架空歴史のようなもの。この手の作品は上手くいくと、スケール感があり、わくわくさせるお話になりますが。
一方よくある失敗として、作者が自分の作った世界に酔っちゃって、読みづらくなる場合があります。
作り手は「オレすごいこと考えた!」と浮かれてるんだけど、読み手は基本、他人の妄想なんてどうでもいいのです。どうでもいい設定をずーっと読まされるのは辛いのです。作り手には怖い話ですね……。自分もSF描いたりするしね……。
ここをどう乗りこえるかが、成否の鍵。その点この物語では、カラスミ姫が活躍。
東和制覇というでっかい夢を追うテンとトエ。その二人に担ぎ出されたカラ。カラは素直でかわいい、好感度高いキャラクターで、かつ、観察者の役割を果たしています。
戦争や謀略といった策謀渦巻く世界の中に、ぽつんと純粋なカラがいる。特に力んだ様子もなく流れに身を任せ周りを眺め、でも諦めて無気力なわけではなく、自分の役割と世界について考える。カラの視点で物語は進み、身の回りに起きる出来事が丁寧に書かれます。
こうしてカラを窓口にして、読者はこの物語の世界の中に、気付けば足を踏み入れているという感じ。キャラクターの妙ですね。
ということで続いて3巻。
ツヅミ国境付近での七宮カセンと三宮ナツメのにらみ合いは続き、それを口実として各都市は影響力拡大を目論む。
緊張が高まる中、カラはツヅミ訪問のため出立する。同時期三宮ナツメの常盤姫も前線の慰問のためにツヅミへ。その動きに応じて、各都市の宮姫も次々と集結して……。
この巻でクローズアップされる、武家出身のナツメの常盤姫もなかなかいいキャラ。凛として、一本芯が通ってます。
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