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2008/06/21

今週の雑感記 ゴールへ向かって

日曜日、バイクで仕事に向かう道中、道がガラガラ。ゴールデンウィークみたい。

気がつけば、家族連れの車とほとんどと言っていいほど、出会わない。ガソリン高騰の影響?

犬の散歩をしているお母さん。小さい女の子を連れている。

犬はリードを引っ張って、あっち行きこっち行き。女の子もちょろちょろと、あっち行きこっち行き。車道に飛び出しそうになって、お母さん大変。

子供もリードにつなぎたい?

今週仕事が立て続け。

自分のは一時中断だけれども、ちょっと考え直さないといけないので、ちょうどいい。手を動かしながら、アイディアを練る。

○ ゴールへ向かって

作品を作る時、きちっとゴールへ向かう事は大切だ、と思うのです。

気をつけないと、けっこう、ちゃんとしたゴールを設定せずに進んでいってしまう事態があるんですよ。

一つはお話の中でのゴール。先々どうなるか。特に僕は、ストーリーは積み重ねていって、最後爆発するのが魅力だと思っているので。

爆発と書くと派手な話のことかなと思われるかもしれませんが、淡々とした話でも、そこに終わりがある以上、そこが終わりであるべき作者の思いというのがあって、そういう気持ちが最後花開くと成功。いいオチになる。

ところがウケることに気持ちが行っちゃっていると、冒頭からそういうネタばかりが並ぶ事になり、最初は面白そうなんだけど、だんだんグダグダになっていって、失敗、という事態を招く。要注意。

もう一つは、何を持って成功とするか、というゴール。特に、誰に向かって描いているのか、という事。

どういう人に喜んで読んでほしいか、というイメージがないと、先の「話のゴール」も決まらない。

でも、仕事として話を作っていると、つい人気とか売り上げとか、数字を相手にしがち。読んでいる人は人間で、個性があるのに、顔が見えなくなる。

そうすると、やっぱりフラフラとして求心力のない物になり、失敗するので要注意。

ちょうど見直すタイミングなので、自分にそう言い聞かせてるのです(笑)。

○ 金色のガッシュ!! 33 (雷句誠 小学館)

「金色のガッシュ!!」最終巻、発売。

雷句先生小学館提訴で話題になっていますが。

小学館の編集がひどい、という噂はよく聞くんだけど、僕は一度しか持ち込みに行ったことがなくて、よく分からないのです。

ただ、雷句先生がブログに載せた訴状を読んで、共感するところはありました。担当編集とこじれたところを書いた一文。

当時、この高島雅氏は編集長に「金色のガッシュ!!」の引き延ばしを命じられていました。私との最初の打ち合わせで、引き延ばしのネタをたくさん出しましたので。しかし私の気持ちはもう「金色のガッシュ!!」は終わりを考えていて、それらしい事を編集にも伝えていました。

ですから、よっぽどの良いアイデアやお話展開でなければ「金色のガッシュ!!」を引き延ばすつもりはなかったのです。残念ながら高島雅氏の出してきたネタはあまり良くありませんでした。

引き延ばしは駄目でも、普通にガッシュのお話のネタはたくさん出してきました。が、残念ながら使えないそのネタは「アイデア」ではなく「思いつき」の段階で止まっている。アイデアとは、数ある「思いつき」を、その漫画のキャラ、お話にあて、面白くなるかどうかを頭の中で何度もシミュレーションする。

その中からほんのわずかだけがキャラを活かし、お話を面白くする「アイデア」となる。単なる「思いつき」を無理矢理押し込めばキャラも無茶苦茶になるし、お話も死んでしまう。

しかし、高島雅氏は強引に「思いつき」をゴリ押しし、後のお話に仕上げる展開、どんな矛盾やページ的無理があろうとやれと言う、そして大幅にオーバーしたページ数を出せば、「そんなの18ページに入るわけないだろ?!」と高島雅氏はキレ始める。

そんななか何とか話を面白くしようとするがやはり限界はある。自分であらかじめ考えてたお話を潰して、なぜ苦しんでまでつまらないお話を描かねばならないのかとストレスがたまる。

人間関係がこじれちゃってて、特にひどくなっている気配ですが、でもこれは、よくあることなのです。

漫画家はこれでよく悩みます。僕も悩みました。引き伸ばしの方はなかったですけれども(笑)。

でもこれ、本質的に仕方ないと思うんですよね。僕の場合、担当さんがひどい人だった、というのは全然ないんです。それでもすれ違う。前述の、ゴールが違うから。

漫画家は、面白い物が描きたい、と思っています。対して編集者は、売れる物を作るのが仕事です。

「面白い=売れる」なら、何も問題ないんですけど、最後の所でかみ合わなかったりします。「面白い」には個人差があって、ある人にとって一番面白い物が、世の中で一番売れる物とは限らないからです。

漫画家だってそりゃ売れたいし、編集者だって面白い物作りたいだろうけど、優先順位がどちらか。どっちが正しいという問題ではありません。立場の違いから来る必然。どっちも正しい。

となると、作家的には「ここで終わるのが一番面白い!」となっても、出版社としては「売れてるのにもったいない」となるし。

編集者が作家側から見たら「思いつきレベルのアイディア」になるのも、その場その場で面白いシーンにして人気を出せば売れる、という連載漫画の仕組みが影響している、と思うのです。

そういう本質的な違いのある中で。

かつ、どうもそれが、すごいこじれちゃってる節のある中で。

これだけ自分の想いを貫いて、ゴールに飛び込んだというのは、ホントに稀有な事例。

もしかしたら、もう出ないかもしれない大傑作ですよ!!

雷句先生お疲れ様でした。

裁判もがんばってください。

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コメント

最近、というかちょっと乗り遅れた感のある小学館に関する話題ですが。
「本質的に仕方ない」という、私もかわせくんと同意見。

今まで編集者とはもめにもめて、「ぶん殴ってやりたい!」と思うことも一度や二度ではなかったけれども。
それはある意味当たり前で、漫画家と編集者の目指すものが違う以上衝突は避けられない。
純粋に「おもしろいもの」に対する価値観も人それぞれ全然違うしね。

私は小学館で長く仕事をしてるけれども、幸運なことにそんなへんな編集さんに当たったことはありません。
噂では、「そりゃあひどい」って人もいるようですが。

ちなみに雷句氏の担当だった高島氏、知り合いなんですが、この方も仕事熱心なちゃんとした編集者だと思うんですが・・・。
以前彼が「漫画家に信頼される編集者になりたい」という趣旨のことを語っていたことがあります。真剣な表情でした。

ただ、漫画家と編集者というのは、相性が合うかどうかが、仕事をする上でものすごく大きな問題になってくるので、雷句氏とは合わなかったのかな・・・と思います。

合わない編集者と仕事をする苦労というのは格別なので、そんな中物語をきっちり完結させた雷句さんは本当に立派だと思います。

投稿: るるこ | 2008/07/07 21:58

こういう人間関係のもつれは、双方の人となりを知らないと分からない部分があるよね。
 
作家もいろいろなタイプの人がいるし、編集さんもいろいろいるし。性格の相性もあるし、漫画の好みの相性もあるし。相性合う人を探して選べる仕組みになってるといいんだけど。
 
そしたらホントに人間的に駄目な人は、人気なくなっていなくなるし、相性、特に漫画の好みが合ってゴールを共有できる人と打ち合わせした方が漫画も面白くなるし、ばんばんざい。
 
でも実際には、合わないから代わってくれなんて言えないしねえ(^^;;)

投稿: かわせ | 2008/07/08 00:27

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