今週の雑感記 照準中
フットサルでやってしまった。
爪が死んじゃった。
ぐっと踏み込んだ時に、嫌な痛みがあって、終わって見たら内出血。
これがそのうちペロンとはがれる。シュートの時に、痛いんだよなあ。
そんな目にあったけど、久々のフットサルは気持ちよく。
この日はミドルシュートが低く抑えられて、いい感じでした。運動不足で飛び出せないから、そればっか狙ってた(笑)。
○ 星から来た船 (新井素子 コバルト文庫)
「星へ行く船」のシリーズの番外編。本編以前の、昔の話。
人が面白いと感じるものって、まず何かのエネルギーが詰まっているものだと思うのです。それを技術で伝えてく。文章の技術論は、あんまり語れないんですけれども。
このシリーズを読んでいて、すごいエネルギーは感じます。
作家は、自分の作ったキャラクターに、思い入れてるものですが。その愛情が、半端ない。活躍させてあげよう、という親心がすごいです。
それがキャラクター達のバイタリティーとなって、存在感を生み出しているなあ、と思いました。
○ レゾナンス 1.夕色の墜落 (山原ユキ 角川スニーカー文庫)
上の記事に続き、エネルギー視点。
この物語は「呪い等の怪奇現象は、MPと呼ばれる精神寄生体によって引き起こされるのだ」という設定で、その力を持つ主人公が、奇怪な連続殺人の犯人を追う、という話なんですが。
寄生されてるから、基本的に、主人公も犯人も精神的に病んでる。鬱々とした雰囲気で、とにかく話がめっちゃ暗い。
それを書き切るエネルギーがすごい。
僕は暗い話は基本的にだめで、大概途中で投げ出すんですが、あまりにエネルギーが詰まってて、ものすごいテンションだったので、最後まで引っ張られてしまいました。
欝な気分になりました……。女の子がかわいそうじゃよ……。
○ レンタルマギカ ~魔法使い、貸します! (三田誠 角川スニーカー文庫)
こちらは明るく楽しく、それでいて激しいアクションのあるお話。タイトルどおり、魔法使いや巫女さんが活躍します。やっぱりこういうやつの方が好きだ。
洋の東西問わず、いろんな種類の魔術や神道や陰陽道が一緒に出てくるのが、設定のミソなのですが。
そういうギミックにかけるエネルギーが、面白さを生み出しているなと。後書きからも、その様子がうかがえます。
素材をたっぷり仕入れて、それに腕によりをかけて調理する。そういう手間を惜しまぬ姿勢が、美味しくするのだと思います。
○ 面白いという事
ずっと思ってるんだけど、結局十人十色だと思うんですよね、「面白い」ということ。
若い時は「絶対的に面白い」という物があると思ってて、激論戦わせたりしたけれど、討論で優劣決めても、やっぱり納得いかないもんね。
例えば食べ物や音楽で好みがあるように、個人の感覚は、多数決で正解不正解を決める事は出来ないわけで。漫画も小説も嗜好品なんですよね。だから、いいんですよ。面白いと思って読んでる人がいれば。
「こういう面白さを描いてみました」「そうそう、そういうのが好きです」と、ちゃんと伝わってれば、作品としては成功。
ところがこれに商売絡んでくると、話がややこしくなって。
売り上げMAXを目指すのが、ビジネスというものだから。
決められないはずの面白さに、優劣つけて、あっちの方がよい、こっちの方がよいと、打ち合わせでいろいろ言われて、右往左往してみたり。
その時描き手として困るのは、そのネタやスタイルに、大勢のお客さんがついているのには異論がないけど、自分がそうではないのでそっち方面のセンスが鈍く、ピンぼけの小手先の物しか描ける気がしないケース。
特に「好きな物描いてください」と言われてスタートしたのに、そういう話になってくると、「それはもう好きな物じゃないです……」と、大弱り。
けっこう多いんですよね、そういう事態。自分もあるし、周りでも起きるし。
いかにそこの所すり合わせて、軌道に乗せるかというのが、重要。出来れば最初っから、びしっと狙いを定めて行けると、ベスト。
ちょうど今、そういう所でうなっているのです。どうすっかな。
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