今週の雑感記 星へ行く船
企画の月曜提出は余裕、と思っていたら。
読み返して直すところをいくつも見つけ、結局慌てる。出したのは、火曜。
バイク点検。部品交換してもらって、見違えるように元気に。
大事に乗らにゃあ。
中国製冷凍餃子。
「残留」とはもはや呼べないほどの濃度の農薬が検出されたと聞き、「もしや反日テロか!?」と怖くなり、冷凍庫をチェック。
だいじょうぶ。この肉シュウマイは、国産品。ホッ。
漫画を二本上げたのを機会に、研究所をチョコチョコといじる。連絡先をつけたり、目次の使い勝手をよくしたり。
でも一番はコンテンツの充実。がんばろう。
○ ハーメル回顧録
続編の新連載が始まったのに関連してご紹介に預かり、どどっとアクセスが。
紹介してくださったサイトの皆様、ありがとうございます。お越しいただいた皆様、いらっしゃいませー。
やっぱり話題になるなあ、ハーメル。何十万部も出てた漫画だからなあ。ナベ先生、そばで見てると全然偉そうじゃないけど(笑)、立派な先生なんだよな。
と感心したと同時に。
作家としては、師匠に負けないように、もっとがんばらないと、と、気合を入れなおしました。
○ 星へ行く船 (新井素子 集英社)
子供心を取り戻す旅を続けているわけですが。
ちょいと年齢上の方にも広げてみようかな、と思い立ち。で、まず取っ掛かりとして、昔読んだ本を図書館で借りてみる。
この本は、たぶん実家を掘り返すと、今もどこかにあると思うんですが、自分がタイトルと表紙の絵(竹宮惠子)に魅かれて買ってきたのか、それとも妹が買ってきたのか、すでに遠い記憶。
それぐらい記憶があいまいだと、ちょうどいい感じでオチが思い出せず、楽しく読めました(笑)。
この本は表題作「星へ行く船」と、その続編「雨の降る星 遠い夢」の二本立て。このままでは平凡な人生を迎えてしまう、と一念発起して家を飛び出し宇宙へ向かった、19歳の女の子、森村あゆみ嬢が、さまざまな事件に巻き込まれるお話です。
表紙にロマンチックSFとあおりが入っていて、そうだよなあ、と。あの当時はSF流行りで、これぐらいの軽いSFも多かった。
でもいつしか、SFと言ったら、もっと硬くて、本格的な物というイメージに。漫画で言うと、「プラネテス」とか「MOONLIGHT MILE」とか、細かくがっちりリアルに描きこんだもの。
読むのは好きだけど、描くとそっち方向に行かないのは、本質的にはこっちの人間だからなんだろうなあ、と思いました。
続編あったよな、と思って調べてみると、全五冊で、番外編も。二冊目までしか読んでない。という事で、全部読んでみることに。
○ 好きなものを描け
たまたま似たような話題が、別々の人との間であって。
方向性で悩んでるとか、ネーム詰まったとか、直さなきゃいけないけど、どうしようとか。
結論としては、結局、好きなもの描くのが一番いい、と思うんですよね。
こういうこと書くと、甘いとか、描きたい物と描ける物は違うとか、言われそうですけれども。
「好きに描く」のとは、ちょっと違って。
人に見せようと思って描いているんだから、伝えるための努力とか工夫は、当然、しなきゃいけなくて。
もっと、根っこの部分。
題材とか、テーマとか、メッセージとか、何を描くかの部分は、好きなものを描いた方がいい、と思うのです。
好きなものなら、もともと詳しいし、感度いいし、モチベーション高いし、執着心あるし。特に無理してがんばらなくても、かってに掘り下がっていくわけですよ。
それに。
お話作るとき、やろうと思えば、いろんな所に、どんどん面白そうな要素を付け足して膨らませる事ができますが。そんな事すると、詰め込むことになって、全体的にエピソードのさわりだけサラッと触れた、散漫なものになりがち。
このエピソードはいらない、このエピソードはむしろもっと膨らませた方がいい、と取捨選択が大事です。
その基準になる芯の部分が好きなものなら、ぶれづらい。
ただ、世の中とは、ままならないもので。
好きなものを描いていったら、担当さんに直しを出され、でもそれは一見大した直しじゃないように見えて、好きな部分が削られてるから、どうしていいやら分からない、という具体例もあるわけで。
僕もよくなるやつですね(共感)。
けれどそれでも、がんばって好きなものを押し通した方がいい、と思うのです。
現在は出版不況と言われます。そんな時、わざわざ買ってもらうには。
世の流れとしては、より目立ってお客さんを呼び込めるように、企画とかネタとか宣伝とか、いろいろ工夫してますが。
ライバルも多いからなかなか大変だし、大仕掛けになると一人じゃできないし。
そんな時、作家ができる一番シンプルなことは、作者と読者の間に、好きなものの共感関係を作ること。これは自分の好きないいものだから、そろえなきゃ、という、買うモチベーションが一段高い状態。
好きなものを突き詰めて描いて、それを好きなお客さんと心が通じ合って。
そういう作品を作りたいですねー。
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