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2007/05/19

今週の雑感記 バッテリー

日本PTA全国協議会が毎年調査している「子どもとメディアに関する意識調査」。

今年初めて調査した「読ませたくない雑誌」の1位は「少女コミック」。

以下「ちゃお」、「なかよし」、「別冊フレンド」と続くそうです。理由として6割は、性に関する記述が多く不要な興味をかき立てること、を挙げ。

アンケートとったのは今回が初めてですが、少女漫画がやたらエロい、という評判はだいぶ前から立っていて。

一昔前、……いや、もうふた昔かもしれない。オッサンだから(笑)。とにかく昔、悪書として槍玉に上がるのは、どちらかと言うと暴力的な少年漫画のイメージだったんですが、時代は変わったなあ、と。

今お母さんな人は、昔少女。その頃の少女漫画は今よりもずっと話のバリエーションが豊かだったので、いきどおりもひとしおなのではないかと想像するんですけど、どうなんでしょうか。

○ ダレン・シャンⅣ バンパイア・マウンテン (ダレン・シャン 小学館)

訳者あとがき

「……死ぬまで何度も、杭の上に落とされるんだ!」

ええーっ、そんな……という読者のみなさんの声が、聞こえてきそうだ。

そう、今回は四巻では完結しない。四巻から六巻までで、ひとつの大きなストーリーとなっている。

えええ―――っっ!! そんな―――!!

いや、そろそろ終盤のはずなのに、あまりに展開がゆっくりだから、おかしいなとは思ったけど。

そこで引くんですか。

幸いなのはリアルタイムで読んでないから、次をすぐ借りてくれば……。

ガーンΣ(゜□゜) 貸し出し中!!

○ 次作準備 下ごしらえ

仕方ないので他の本を借りて。その時、図書館内をぐるりと物色。

そろそろ頭の片隅に、次の話の事を留めておいて、ネタを仕入れるモードに入らないと。今やっている犬SFが終わったら、すぐに次に取り掛かれるように。

候補は、大まかなイメージだけど、複数常備しています。その中から、今書きたい気分のやつを選びます。で、そこに色々細かいネタを突っ込んでいき、煮込むと完成。

そういう材料の下ごしらえ。

今の気分はラブコメ・ミステリー……?

○ バッテリー (あさのあつこ 角川文庫)

もし、巧が大人だったら、稲村は一球目から本気でバットを握っただろう。あるいは、とても打てないと断ったかもしれない。どちらにしても、遊び半分で、打とうとは思わなかったはずだ。

あらためて稲村の顔を見た。さっきまでの笑いが、消えていた。構えも違う。小太りの身体が、少しひきしまった。力が漲る。

そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。子どもだとか小学生だとか中学生だとか、関係ないこと全部すてて、おれの球だけを見ろよ。

巧のとんがったストイックなところがよく出た、熱い一文。こういう気持ちは分かります。

僕も少年野球をやっていたとき、たまたま来ていたゲストのコーチに、軽い気分で勝負を挑まれて。

僕は巧のような剛速球投手ではなかったけれど、元々手先が器用でコントロールに絶対の自信を持っていたので、構えから弱点と見抜いたインハイへ、速球一本勝負。

どん詰まりの凡打に打ち取ったときには、気分よかったですねー。

この小説は、そういう野球少年の気持ちを見事に書き切っていて、素晴らしいです。

バッテリーはだいぶ前に買ってたのです。評判になってたからどれどれと思って、ちょうど出かける用事があったときに、電車に乗る前に買い求め、読み出して。

「おもしろい!」と途中下車して、買い足して。

一巻を最後まで読んだ時、逆に封印。だって最終巻がまだ出てなかったから。

最上級におもしろかったので、絶対続きが読みたくなるのは目に見えていて。続きを待ってジリジリするのはいやだった。

しかも、買い始めちゃったら、ちゃんとそろえたくなるコレクター根性も発動。文庫で買い始めたから、文庫でそろえたい。

こういう気分になるほどおもしろいというのは、ホントに最上級。最終巻が出るまで、じっと我慢の子だったのです。

ようやく出たので、読み始めますよ! わーい!

一つ哀しいのは、弟の青波(せいは)くん。

「あっ、ブルーウェーブか。なんかオリックスみたいな名前じゃな」「かっこええな」

バファローズになっちゃったよ……。

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