今週の雑感記 Wiiと魔女の宅急便
この記事は本当だと思います。
米男性、新型ゲーム機「Wii」によるダイエット効果を実証
米ペンシルベニア州フィラデルフィア在住の男性が任天堂の新型ゲーム機「Wii(ウィー)」を使った実験を行い、同ゲーム機の使用でダイエットに効果があることを実証した。
ミッキー・デロレンゾさん(25)が19日、ロイターとの電話インタビューで明らかにしたところによると、デロレンゾさんは昨年12月3日から実験を開始。食生活は変えず、年末年始も食事制限はしなかったが、毎日30分間、テニス、ボウリング、ボクシングまたは野球のいずれかのゲームを行った。6週間で合計21時間ゲームを行った結果、4キロの減量に成功したという。
デロレンゾさんは婚約者と同ゲーム機のボクシングゲームをした後に、息切れし汗をかいていたことからこの実験を思い付いたという。
ロイター07/1/20
佐々木先生んちでやりました。ボクシング負けると、すげー悔しい。
あいつ(Wiiの中の分身君)オイラの華麗なコンビネーションに、ついてこれないんですよ(嘆)。連敗街道まっしぐら。元空手部に負けるのはまだしも、素人衆に負けてたら、合気道四段が泣きますよ。
というわけで真剣に原因について考察(笑)。結果、何とか手数は出るようになりましたが、まだ上手く狙ったパンチが入力できない。
特訓するしか、ないのか……?
○ 魔女の宅急便 (角野栄子 福音館)
図書館に行き、資料に本を三冊借りました。不登校、引きこもりについて。テーマが重いと読むのが辛い……。
そんな資料本ばかり読んだら疲れるなと思って、一緒に借りた息抜き用の本がこちらです。
初版が1985年。その頃にはもう、こういう本を読むお年頃じゃなかったんで、アニメは見たけど、原作を読むのは初めて。
アニメにするとき、宮崎駿監督が何考えたのかな、というのもたどってみたかったのです。
読んでみると。
原作はわりとストレートに、キキの成長を書いてます。13歳から14歳という、多感な思春期の女の子の気持ちの変化。アニメではそれを、もっと一般的に拡大解釈した感じ。
トンボの救出シーンは、最初の構想にはなく、後になってクライマックスとして付け足された、という話を聞いたけど、それもちょっと分かる。拡大解釈した分、話が重くなっていて、最期に山場が必要だ。じゃないと、スカッと終わらない。
あのクライマックスが好きなんですよねー。溜めに溜めて、「飛べ!」の一言で、どんっと飛び立つとこ。
対して原作ではそういう派手な山場はないけれど、キキにずっとピントが合っていて、凄くいい雰囲気で終わる。
読後感がふんわり幸せな感じで、こういうのも好き。
ということで。
○ 魔女の宅急便その2 キキと新しい魔法
さらに資料を借りる時、こちらも続きを借りてきた(笑)。一時間ぐらいで読めるから、息抜きに読むにはちょうど手ごろ。癒されるのです。
……と思ってたらね。
考えさせられましたよ。
一巻でもちょっと思ったんだけど、この本をもし小学生の時に読んでたら、ちゃんと読み取る事ができただろうか?
結構遠まわしな深い表現がたくさんある。
10章の「キキ、さんぽをはこぶ」なんて、びっくりしたですよ。だって、じいちゃんが……。
僕は漫画家なので、「漫画ばかり読んで、活字離れが進むのは問題だ」とか言われちゃうと、なんだと! と思うわけですが。
確かに児童誌で、こんな子供の読解力に挑戦するような漫画は描かないな。
漫画というジャンルの限界で描けない、というわけではなくて、やろうと思えば描けると思う。でも、この間書いたように、現状の発行形態は物語のバラ売りなので、あんまり難解にするとアンケートに響くから、こういうチャレンジはちょっとやりづらい。
活字だって物によりけりだから、「漫画ばかり……」という言葉には抵抗の姿勢を崩しませんが、こういう内容の物語が子供の想像力を育むのは確かだと思います。
そして、小学生の頃の僕は一生懸命背伸びをしていたので、ちゃんと理解できたかはともかく、こういう豊かな表現にがっちり食いついて、心ときめかせていたことでしょう。
というより、今食いついたので、続きを読まねば(笑)。
漫画もいろんなハードル乗り越えて、こう描ければいいんだよね。
○ 不登校からの旅立ち (今泉博 編著 旬報社)
さて重いテーマの資料本を借りてきて、えっちらおっちら読んでましたが。
この本は凄く良かった。
小学校低学年で不登校になった女の子が、5、6年生でまた学校に通えるようになる、という実録物。
子供の、底知れぬ可能性を感じました。
当然勉強遅れちゃってるんですが。いったん学校に通えるようになって、前向きに勉強できるようになると、それを物凄い勢いで取り戻していくんですよ。
その様子が、引用されている彼女の作文にはっきり現れていて、ちょっと感動。文章の構成力、書いている内容、もちろん使える漢字の量まで、一年でこんなに成長するのかと。
あと、この先生が素晴らしい。凄い包容力。
「『教えたいことは教えない』ということが授業の本質です」というくだりに、「この先生は本物のプロだ」と感じました。ぞくぞくしたですよ。
お勉強と思ってちょいと気が重い中、何冊も頑張って読んでたんですが、いい本に出会えました。
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