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2006/09/02

冥王星降格騒動記

冥王星がいきなり惑星ではなくなってしまった、今週。

大ピンチでした。

マジで漫画描く気力が、ガクーンと落ちた。

こりゃヤバイ、と本人が青くなるほどでした。

冥王星と漫画と何の関係が? と、変に聞こえることでしょう。ずいぶんこだわってるなと、おかしく思われているでしょうが。

ホントにまずかったんですよ。

僕は思い入れのあるなしで、モチベーションが大きく左右されるタイプの人間で。ある時とない時の振幅のでかさが、半端じゃない。

で、そんな僕は昔から、SF漫画が描きたくて仕方ないんだけど、これも宇宙ロマンに物凄く思い入れてるからで。

今回の事態は、自分にとっては、そこの部分に思い切り冷や水浴びせられたようなもので、それであんなに激高し、こんなに落ち込んでしまっているわけです。

そしてそれが漫画にも波及。

今まで僕は、結局、「好き」な物を「好き」に任せて描いて来た。それが。

「好き」に水を差された途端、すんごいモチベーションがダウン。冥王星降格と、自分の漫画と、全然関係ないじゃん! と自分に突っ込みながらも、描く気が急速にしぼんでいくのが手に取るように分かる。

アイディアが湧いてこない。

自分の漫画が色褪せて見える。

「太陽系を舞台に描こうと思ったけど、太陽系もなあ……」→「大体SF漫画も、ブームだったのは大昔で、今一生懸命描いても、それで仕事取るの有利になるわけじゃないしなあ……」→「大体漫画も……」

やばいです!!

何とか自分の中で整理しないと!!

ホントに描けなくなってしまう!!

というわけで、真剣に考えていた今週。

素人考えなので間違ってるかもしれませんが、今回の分類の仕方を大まかに整理すると。

昔々、宇宙に漂っていた、太陽系の元となった星間物質があって。

これが自分の引力でどんどん集まっていって、ガスの圧力が高まった結果、核融合が起きて、太陽が出来る。

この時余った星間物質は、太陽の周りを回りはじめ、その中で衝突合体を繰り返して、大きくなっていく。

この時あまり大きくならなかった物が、小惑星、今回の定義でsmall soler system bodiesとされた物。

で、そういうものがさらに衝突合体していって、原始惑星というべき、ちょっと大きな星になる。

このサイズの星がさらに衝突合体して、最終的にその軌道上の物質を全て飲み込むか、弾き飛ばすかして育ち切った星が、今回の定義で惑星。育ち切っていない星が、矮惑星。

大雑把だけど、こうして太陽系の進化と絡めて考えると、この分け方自体に異論はない。

僕が引っかかったのは。

衛星もこの文脈の中で考えることが出来て、例えば月は、昔々、原始地球がドカンと衝突した時に散らばった破片が集まって出来たものだ、という説が濃厚。

つまり地球と月は同じ起源を持っている。

他の衛星で言うと、例えば木星のガリレオ衛星なんかも、軌道要素等々考えると、同様に木星と一緒に出来た可能性が高い、と思われ。

それに対して木星には、それは後からどこかの小惑星を捕まえましたね、という衛星もたくさんある。

問題は。

分類上どのカテゴリーに「惑星」という名前を使うか、だったのです。

最初に出されてた案も、分け方としては、別にそんなに変わらない。違うのは、大分類として惑星にして、その下に新たなカテゴリーを作るか、小分類の所に惑星という名前を使うか、という事だけ。

人間は、哺乳類で、サル目ヒト科なわけですが、ワクセイ目にするのか、ワクセイ科にするのか、という事です。最初の提案だと、天体類ワクセイ目古典惑星科チキュウだったんですね。

衛星はこんなこと考えずに、何でもかんでもバンバン増やしていたから、当然惑星も大分類に使う名前なのだと思ってた。すでに小惑星という言葉があるからややこしいんだけど、それでもでかいのが見つかったら、有無も言わさず惑星になるんだと期待していた。

とすると、SFにあるような、惑星が何十個もあるような大恒星系に、この太陽系もなるかもしれない。

凄い!! かっこいい!! ぜひなって欲しい!! そこが僕の感じていた宇宙ロマン。

でもこの条件だと、もうなりそうにないんですよね……。だから物凄くガッカリしたわけです。

しかし、これをこのままほっとくと、前述してるように、ホントにやる気が萎えてしまうので。

ここからさらに考えた。

別に星自体が減ったわけじゃないんですよね。言葉のイメージの問題で。かっこいいイメージを汚された!! と怒ってたわけだから、そこを回復すればよい。

分類のレベルがずれちゃっている事を考えると、「衛星」と対になる単語が必要だ。

つまり、今自分に必要なのは、その単語。そのうちちゃんと決まるかもしれないけど、作中で使う、旧「惑星」に該当する言葉。勝手に作ったSF用語で構わなくて、むしろそれでかっこいい渋いの思いついたら万々歳。

エンタープライズ号が未知の星系を探査しに来て、とりあえず星系全体をスキャンした時に、恒星を回る天体を指して使う単語。惑星か矮惑星かは、軌道を確定しないと分類できないからね。

何がいいかなー。

……と、どん底までモチベーション落ち込んで、ようやく上がってきた今週。三日ぐらい掛かった。つくづく厄介な人だよ(笑)。

でも漫画家なんて、ある意味、夢と妄想を形にする仕事。思い入れを無くしたらやってられない。マジで品質に影響するので。

常にワクワクしながら描けるように、コンディション整えるのも大切だと思うんですよ。

それが例え、言葉のイメージが悪くなってガッカリ! という、一見おかしな話だとしても(笑)。

というわけでじたばたしていた、冥王星降格騒動記でした。

参考:

激高してた記事

そして落ち込んだ記事

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