今週の雑感記 ちょっとリニューアル
元々仕事柄、もう子供の時とは違って、漫画を見るのもテレビを見るのも勉強のため、という側面が強いのですが。
今回の事態を受けて、もっと勉強しないと、と。
という事で、ここもちょっと絞り込み。「自分が描きたい、目指す漫画」というテーマで。
どんな物かと言いますと。
1.ネームの構成が巧みな漫画。
2.キャラクターの感情を追っていて、その表現に優れた漫画。
3.これは読者としての希望でもあるんだけど、きれいにオチてる物語。
そういう漫画を描けるようになるために、という勉強も兼ねて、今後進めて行きます、今週の雑感記。
○ 金色のガッシュ 週刊少年サンデー
上記で言うと、2の観点で。
清麿が帰ってきた!!
凄い怒ってる!!
清麿の怒りを表現したくだりが凄いと思う。
この絵は一歩間違うと、おかしな絵です。顔つき変わったって、変わり過ぎだろ! と突っ込まれるような。
それを成立させるのは、作者の持つエネルギー。
かつ、エネルギーを持っているだけじゃなくて、それを読者に伝わるように描かなくてはいけない。
その作業を、昔西川先生が、「ペン先に情念を込める」と言っていた。
これは「紙のどこにどういう線を引くか」という技術的な問題でもあるし、そうして引いた線一本一本が、読者に何かを伝えるようにするためには、伝える何かを込めなければいけないという事でもあって。
技術論だけで語ると軽すぎるし、精神論だけで語ると雑すぎる。
そういう線が引ける人になりたい。
○ 最強伝説黒沢 ビックコミックオリジナル
とうとう立った!!
ホームレスのおじちゃんたちが!!
この一回は重要だと思った。
「人間だったら、無くしちゃいけない大切な矜持ってもんが、あるだろう」という事で、すっかりくじけてるホームレスのおじちゃんたちを説いていた黒沢さん。
ところが、いざ決戦という時に、おじちゃんたちが立たない!!
そこで立てるぐらいの人間だったら、こんな事にはなってない。
どうなっちゃうのか!? というのが前回まで。
で、今回、黒沢さん達多勢に無勢でボコボコに。でも、捨てない。黒沢さんが、「最後まで持つべき人間の矜持」を捨てない。
これが凄い重要。口でいくら立派なこと言ってても、それは建前のキレイ事かも知れない。言うだけだったら、誰にだって出来る。行動して初めて、信念になる。
漫画も同じで、ページの都合上とかで、ついサラッとセリフで描いて通過しそうになっちゃうけれど、そこでもう一歩踏み込んだ表現をしなければ、そのテーマを消化した事にはならない。
ホントに大切。
○ 風の大地 ビックコミックオリジナル
とうとう爆発した!!
ずーっと気になってたんだ、「足首の泡立ち」。
怪我の後遺症として、ひっそり張られていた伏線。とうとう爆発。こんなところで。
この手の伏線というのは、ある程度気付かれなくては、ならないわけで。じゃないと危機感煽れないから。
いつかこうなる、というのは分かっていた。でも何も今じゃなくても。ここから、という時に。なんてこった。
……と、思わせるのが匠の技。
話の構成上で、どこに置くか。その前後でどれだけの落差を表現できるか。
ホント、せっかくみんなの度肝を抜く、会心のドライバーショットを打った後なのにさー。
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