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2006/03/02

大谷晋二郎のスワンダイブ・ミサイルキック

プロレス見ている時、ふと思ったのです。一番のドロップキックは、誰のだろう。

ドロップキックはプロレスの華です。と言うか、ドロップキックがあったらプロレスで、なかったら格闘技、と言ってもいいぐらいです。そんなドロップキックの一番の使い手は……?

という事でプロレス技列伝8発目は、ZERO-ONE MAX大谷晋二郎選手の、スワンダイブ式ミサイルキック。

ドロップキックと一口に言っても、いろんなバリエーションがあります。その中で、コーナー上やローブ上から飛ぶのを、ミサイルキックと呼ぶことが多いようです。

大谷選手のスワンダイブ式というのは、エプロンからぴょんとロープに飛び乗って、そこから撃つやり方。

何で大谷選手のミサイルキックを一番手に押したかと言うと、本人が「決める気で撃つ」と言ってた上、その発言にたがわぬ破壊力だからです。

昔の大技や必殺技が、今じゃすっかりつなぎ技、というケースはよくあります。これにはいろいろ原因が考えられるんですが。

一つには使う側の気持ち次第、という部分も考えられるのです。

例えば。ハーリー・レイスのブレーンバスター。ブレーンバスターといえば、プロレスのつなぎ技の定番ですが、それがフィニッシュってどういう事? と思って昔の映像見たら。

垂直落下式でした……。あれで昔のマットは状態悪くて、明らかに硬そうだもの、そりゃ決まるわな。大体ブレーンバスターなのに背中から落ちてるから、おかしいとは思ってたんですよ。元祖はまさに脳天破壊(笑)。

垂直落下式のブレーンバスターは、今はフィニッシュ技として復権しています。他にはビル・ロビンソンのバックブリーカーとかね。すんごい勢いでぶっこ抜いて、思い切った高さから。

というように、同じ技でも使う人の技量と気持ち次第で、つなぎになったり決め技になったりすることがある、という事で。

そこで大谷選手です。決める気で撃つ、と言ってるように、フラフラになってる相手の背後から、ぶち抜く勢いの渾身の一撃です。ありゃ交通事故です。鞭打ちになりそう(笑)。

実際にそれでフィニッシュ取れることは、そうはないのですが、本人その気なのが大事。

プロレスも長く見てると、試合の流れが分かるようになっちゃって、カバーに行っても「まあ、まだ決まらんじゃろ」と、ちょっと余裕が。(実際、フォルス・カバーというらしいです)

でもそれだと盛り上がれないから、やっぱりハラハラして見ていたい。そんな時、「間違ったら決まっちゃうんじゃないの?」と感じさせてくれるのは、かなり重要。

その点、大谷選手のミサイルキックは、こっちのボルテージを上げてくれる。そこで一番に押すわけで。

そういう気持ちのこもった技を持ってる選手は、いいですよね。

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