永源遥のつば吐き
プロレス技列伝7発目。ラッキーナンバー7番をゲットしたのは、NOAHの営業部長、永源遥選手のつば吐きです。
「おいおい、つば吐きって、もうネタ切れ?」と思われたのなら、違います!!(←力説)
永源さんの楽しいプロレスは、いつも楽しみなのです。絶対前座からちゃんと見るもんね!
そんな永源さんが、還暦迎えたのを機に、来月引退……そんなわけで、現役のうちにここに書きとめておかなくちゃ、と思った次第なのです。
プロレス史を紐解くと、当然ながら永源さん、昔からあのスタイルだったわけではありません。アントニオ猪木がパキスタンに遠征、現地の英雄とシュートマッチになって腕をへし折った、という伝説の試合では、セミを任されています。
でも、オイラが見たときには、もうああなってた(笑)。引退の報道で「つば吐き18年」となってたから、ちょうどオイラのプロレス熱が燃え上がり、生で見に行くようになった頃と重なります。
つまり、オイラのプロレス観戦史は、永源さんのつば吐きと共にあったという事で(笑)。
プロレス見に行って思ったんだけど、「楽しいプロレス」というのは重要です。全部真面目だと、見てて疲れちゃう。しかも、真面目な試合って、たくさん並ぶと埋もれちゃって、後で意外に覚えてない。
昔の全日では、だいたい休憩前に、「ファミリー軍団vs悪役商会」という楽しいカードがラインナップされていて、そこで一つアクセントがついてた。そこで永源さんは活躍していたのです。
NOAHになってからは、だいたい第一試合で、お客さんを暖める役割。一回笑うと、なんか騒ぎやすくなるんですよね(笑)。
永源さんの試合は、なんというのでしょう、もう試合じゃないと言うか。あれは落語とかそんなものに似た、エンターテイメント。みんな定番の動きと分かっているのに、それを楽しみに見ている。
ロープ際の攻防になったら、来るぞくるぞと、お客さんの間に予感が高まります。下から足を引っ張られたりして、永源さんが落っこちたら、つば吐きタイム。常連さんは、それ用に持ってきた新聞紙を、そそくさと用意(笑)。
毎回毎回、おんなじように試合が進んでるんだけど(笑)、でも微妙にタイミングをずらしたりするのが職人芸。予想外のタイミングでつばが飛び出たり、逆にじらしにじらされて右往左往したり、お客さん大喜び。
予想外、という点でのクライマックスは、GHCハードコアに挑戦した時の一撃でしょう。試合終盤、もう誰もが忘れていた時、チョップを食らって吐いたつばが、至近距離から丸藤選手に直撃。完全に虚をつかれた丸藤選手に、直後の丸め込み。あれ決まってたら、ほんとに伝説でした(笑)。
後にも先にも、人につば吐いて喜ばれるのは、永源さんぐらいだろうなー。
あれがもう見れなくなっちゃうのか……。寂しいですね。
| 固定リンク
「プロレス技列伝」カテゴリの記事
- 佐野巧真のソバット(2006.04.12)
- 獣神サンダーライガーの垂直落下ブレーンバスター(2006.03.21)
- 大谷晋二郎のスワンダイブ・ミサイルキック(2006.03.02)
- 永源遥のつば吐き(2006.02.16)
- 藤原喜明の腹固め(2006.02.08)
コメント