立ち上がれレイソル
レイソルの広報日記に、たまに「寄せられたサポーターの意見はスタッフで閲覧」云々という事が書いてあって。
で、今ちょうど、チームは来年に向けて動いている時期で。
という事は、今意見を述べれば、お客さんの要望として、考慮してもらえるという事だろうか? と思ってみたのです。あ、でもそれなら、ちゃんとメールでレイソルに送らないとダメなのか? まあいいや、ブログで書いちゃえ(笑)。
というわけで、今年のJ2降格という事態を踏まえて、書いてみたいと思います。題して。
2006年 オイラの希望するレイソル像!
なんか以下凄い長文になってしまってます。ご容赦のほど。
それではスタート。
こういう大惨敗という事態が起きると、戦犯探し、ちょっと冷静な場合でも原因探しが始まるわけですが。ぶっちゃけ、落ちないだけだったら、ちょっと何か一つ上手いこといってりゃよかったんだ、と思うんですよ。
例えばたまたま玉ちゃんの足が折れなかったり。
明神選手が怪我しなかったり。(考えてみたら、壊れたのは神戸戦……道連れ!?)
早野監督が、なんかの弾みで開き直って、戦術固定出来たり。
フロントがサポーターカンファレンスの時、やっぱり監督代えて梃入れしようかなー、という気分になって、たまたまシャムスカ監督みたいな、いい監督にめぐりあえたり。
でも、例えば最後のやつなんか、こうなってれば、と思う人は多いと思うけど、監督更迭って一種のギャンブルで。神戸も東京Vも、監督代えても落ちた。どれが決定打、と断じるのは難しい。
だから、これが原因で落ちたから改善、という考え方より、こういう事態になりづらいチーム作りはどういうものか、と考える方が、前向きで効果的だよな、と思うのです。
で、その時ふと思ったのが、鹿島の存在。
Jリーグ発足時からのチームで、降格争いに巻き込まれたことない抜群の安定感。これにはジーコの存在が、大きいような気がするのです。
最初に選手として日本にやってきて、チームの土台を作った。その後テクニカルディレクターに就任、ジーコのラインで監督が来たりしてる。だから、ジーコが最初に植えつけたサッカー観から、チームカラーが大きくぶれたことがない。
まず、3バックだった鹿島、が思い出せない。緊急事態以外じゃ、ないんじゃなかろうか。攻撃も、いつも大きく流動的に動いて、パス交換して崩すサッカー。ちょこまか中央から崩すイメージも、個人の突破に頼るイメージも、ない。
骨がしっかりしているから、多少調子が悪くて成績不振の年でも、チームがったがた、という風にはならない。
で、この骨は、意識して作れるんじゃないかなあ、と思うのです。
そこでクラブに言いたい事。
「走魂宣言」を引っ込めない!
去年今年と同じスローガン、縁起悪いから来年は違うのにしようかな、と考えるのが普通だと思うんですが。むしろ「走魂宣言」をマスコミ向けのアピールじゃなくて、クラブポリシーとして掲げて欲しい。
毎年変えるとしたら、続くサブタイトルのところだけ。「走魂」なチームを作るのを常に第一目標に。来年のもオイラ考えました。
「走魂宣言~帰るべき あの場所へ~」
かっこいい……うっとり……。
いや、ホントは冗談じゃなくて(笑)。実は根拠があるのです。
A:こちらはある日のレイソル。
宇野沢 矢野
大野
平山 増田
小林祐 大谷
この日、明神選手と小林亮選手はお休みだったので、二人を戻すと、もっとはっきり。
B:
宇野沢 矢野
大野
平山 小林亮
明神 大谷
どうでしょう。非常に「レイソルらしい」チームじゃないですか?
Aのチームはシーズン終盤の広島戦、東京V戦のメンバー。走り回って、サポーターに非常に好評だったチームです。
で、「レイソルらしい」ってなんだろうと考えると。
例えば調子のよかったニカノール監督の時は。沢田、片野坂の両SBを高く上げる、いけいけサッカー。西野監督は、もうちょっと守備をしっかりさせたけど、両翼は平山、渡辺光輝と、元々攻撃の選手を使って、高い位置を取らせたいという意志が見えました。
さらに言えば、レイソルの前身、日立製作所サッカー部は、「走る日立」と呼ばれていました。そこの出身の人がフロントに入ったりするから、取ってくる選手も、今年の小林亮、鈴木選手のように、走れる人だったりする。
さらにさらに、テレビでU-12を見たりすると、マリノスとかヴェルディは「上手い」チームなのに、なぜかレイソルU-12は、「走るチーム」です(笑)。見る機会がないんだけど、聞いた話じゃ、ユースもそういうチームみたいだし。
つまりこのチームには、「両サイド、高い位置に走り込む」というDNAが、こっそりあるのです。
それを強く感じたのが、降格が決まった後の大野選手のコメント。
「今年は最後まで個の力に頼ることが多かった。チームとしての決まりごとがほとんどなくて、やるべきことも中途半端だった。みんなで走って戦って、その上でやっと個の力が出るのに、そういうサッカーができなかった」
大野選手といえば、その飄々とした様子から、失礼ながら走るイメージじゃないんですが、でもやっぱりこのチームで育って、そういう血が流れているんだなあ、と思いました。
こいつを「こっそり」じゃなくすのが、安定したチームへの近道。走るチームも走りの質を高めていけば、オシム千葉のような素敵なチームになります。くそう……敵を誉めなきゃならんとは……。
まずは監督選びから。早野監督は今年、はたから見ていても迷っている様子でしたが、もしかしたら、「日産DNA」なのが影響してたかもしれない。
オイラなんかHOT6でカウンターで勝ってた頃、「これがレイソルだ!!」とすっかり浮かれてましたが、早野監督の理想は、中盤しっかりしたパスサッカーで、あれは緊急避難的な戦術だったのかも。
この事態を避けるべく、元々「走魂」な監督を選ぶようにする。その点、噂になってる反町監督はグーです。絶対走るチームを作ってくれる人です。
テレビで見たことある人からという、狭い選択肢なんですが、あとは、こないだFC東京を去ることになった原監督とか。
単純に実績を見るだけではなく、こういうサッカーをするはずだ、という人をずーっと選び続ければ、そう簡単にチームが根無し草になることはないはず。
さらに選手選びでも。
前述のBのチームの形が、3-5-2の時なら走るチームの理想のイメージ。走る選手が複数名、それを走らせる選手がいて、走り回ってバランスが崩れかねない所を下支えするボランチがいて……。
玉ちゃん、レイナウド、クレーベル選手を外せという意味ではなく。それはそういう指示が出てれば、対応可能なはずだから。
実際そういう戦術で上手く行った試合もあったし。
問題はフランサ選手の獲得。完全に使うとこなかった。まぐれでなれるほど、ブラジル代表は甘くないから、本来能力はあるはずだけど。
ブラジル人選手を前に三人並べたら、ブラジルっぽいゆったり回す遅攻になってしまい、日本人選手とまったく息が合わず。狙いは決定力UPだったのに、それ以前に攻撃の形にならない。もし時間があれば、チーム全体でそういう攻撃パターンにすればいいんだけど、緊急補強としては失敗。
こういう戦術的なことは、当然フロントだって考えてたはずだけど、人間悩み始めると、気がつかず考えが迷走するものだから。そういう選択肢がいくつかあって、悩みそうな時に、先に縛りを作って優先順位をはっきりさせておく。そうすると骨が出来てくるのではないか。
チーム作りはパズルみたいなとこがありますが、ジグソーパズルで最初に外側の枠になるピースを探して、そこから作るような感じでしょうか。
このように、「走魂宣言」をキーワードに、クラブ全体で走るサッカーを志向して、レイソルのアイデンティティーを取り戻すことが、強くて安定したチーム作りの第一歩になると思うのです。今年は「走魂」じゃなくて「走根」だったのがまずかった。体力的には鍛えたんだけど、根性論になっちゃった。チーム戦術も、クラブの戦略も「走るサッカー」にしないと。
さらに言うと。たぶんサポーターにもあると思う、「走るDNA」。
みんな好きだよね、走るチーム。先日の天皇杯大逆転負けは、結果だけ見たら「何だよ!」と怒り出しそうなもんなのに、感想を探してみると、みんなちょっと優しい(笑)。走るチームは、負けてもサポーターに好感度あり。
オイラにも。頑張って走ったのに、負けちゃったんなら、しょうがないかな、と(笑)。勝った方がもちろんいいんだけど、負けても明日がある感じ。
お客さんにも優しい、「走魂宣言」。
ちなみに、わざわざ「走魂宣言」にこだわるのは、もう一つ理由が。
きっとこれを毎年掲げ直すたびに、にがーい想いが蘇り、砂を噛むような気分が、じんわりと胸のうちに広がるはずだから。
ノド元過ぎれば、というような事にならないよう、将来に教訓を残して、この辛さを無駄にしないようにするために、嫌な思い出に蓋をするのは禁止!
そこは、根性!!
そういう、どん底から這い上がる覚悟を決めたチームの姿が、見たいですね。
というわけで「2006年 オイラの希望するレイソル像」でした。すいません、長くて(笑)。お付き合いいただき、ありがとうございました。
さて、これから実際にチームはどうなっていくのか。非常に気になるところです。とりあえず、竹本さんがフロントに入るみたいですね。
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