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2005/11/20

見えないお客さん

漫画の仕事は評判を非常に気にする割りに、それを直接リサーチできない仕事です。読んでくれて、面白かったかどうか、気になるところなんだけど、それをなかなか探れない。

それが気になるから、どこもアンケートの結果を分析するんだけど、結局数字になっちゃったら、取りきれない部分が出てくるのです。同じ一票でも、どれぐらい面白かったかが重要なんだけど、そこは計れない。

料理人のような対面商売だったら、食べてるお客さんの様子から、そういう部分が計れるんだけど。漫画家なんて、目の前で呼んでくれるのは編集者ぐらい。仕事だから、どっかまずいとこないかとチェックモードになってて、楽しんでなんかくれないし。言われるのも、そういう「ここまずいんじゃないか」みたいな事ばっかりだし。

だんだん、この漫画描いてて、誰か楽しんでくれてる人いるのかな、と不安になる。プロになって仕事取っても、同人誌活動を止めない人って結構いるけど、そういう部分じゃないのかな。

ただ、幸いだったのが。この歳になって児童誌の仕事をすることになったんだけど、そしたら子供の反応が聞けることがあって。知り合いの子供とか甥っ子とか姪っ子とか。若くしてこういう仕事についてたら、その子達もまだ赤ちゃんで、読者じゃなかった(笑)。

そういう子供が読んで楽しんでくれていると聞くと、ああよかった、虚空に向かってメッセージを発信していたわけじゃないんだと、一安心。

業界的な水準で言ったら、数字的には大した事ないかもしれないけど、ちゃんと読んでくれてる人が、この空の下にいるんだ。そのことが一番大切。

直接は見えないけど、ちゃんと待っててくれるお客さんがいる、という事が、さて仕事するかと立ち上がらせてくれるのです。

疲れてますけどね(笑)。

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